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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第2章 アタシと、ローナ村
254/777

2-≪ 130 ≫

≪ 130 ≫


「ロイズさん。この村では、読み書きとか……いわゆる子供たちの教育ってどうなってるんですか?」


 夕食時。アタシは思い切ってロイズさんに聞いてみた。

 何でかというと……今日の子守りでは、子供達はみんな自由に遊びっ放し。

 だけど絵本なんかはあるみたいで、小さな女の子が読んでくれって持って来たんだよね。

 だけどアタシは、こっちの世界の文字は読めないから断るしかなくてさあ……。

 そしたらガキ大将の男の子に「え~巫女様、大人なのに字も読めねーの?」って馬鹿にされた。

 アタシを散々おちょくっていたが、タイミング良く迎えに来た母親に「巫女様に失礼なこと言って! あやまんな!」と拳骨を貰っていた。

 ざまぁねーぜ。

 ……とは言うものの、あのガキ大将は読める訳で……。


「家で教えるだけですね。ですから、読み書きができないまま大人になった者もいます。ウェンデール王国から届いた文書での報せは、村長であるワシが村人に伝えていますね」

「ふうん……」


 フジサキはロイズさんのそういう仕事を手伝ってるのかな。

 だったら……。


「フジサキ、寺子屋わかる?」

「江戸時代の上方において、寺院で手習師匠が町人の子弟に読み書き・計算等を教えた学問施設ですね」

「そう、それ。午後の時間はソレできないかな? アタシも習えるし」

「できますが」

「何と!」


 ロイズさんが驚いたように手にしていたフォークを取り落とした。


「村の子供達に読み書きを?」

「駄目ですかね?」

「いや、大いに結構ですよ。これは楽しみですな! 本当にありがとうございます」


 ロイズさんはお礼を言うと、はっはっはっと大きな声で笑った。隣のテレサさんも、にっこりと微笑んでいる。

 思い付きだけど……『巫女様』としては、村のためになりそうなことをやらないとね。

 ……って、やるのはフジサキなんだけど。



★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 礼 】を手に入れました。

※すでに持っている場合は、何も変化はありません。

※【 Key word 】がMAXの20個だった場合は、もっとも古い【 Key word 】を破棄し、【 礼 】を入手して下さい。





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