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話すことが尽きて黙り込んでしまったアタシを見て、フランツ副隊長は静かに口を開いた。
「なるほど。確かに、俄かには信じがたい話だ……」
「でも、これが事実なんです。アタシはティルバ連合のスパイなんかじゃない。ただ、元の世界に帰りたい……それだけなんです」
話した事を否定されたような気がして、考え込んでいる素振りを見せるフランツ副隊長に、アタシは力なく訴えた。
今日の午前中まで、アタシの異世界ライフは円滑で最高潮だった。
それが午後には急降下し、0を通り越してマイナスを振り切った。
まさに人生のジェットコースターだ。でも落下するのがあまりにも早すぎる。
まだ、たったの1週間だ。救世主として崇められていたのに、一気に一国家を揺るがす大罪人になってしまった。
もし、この異世界にも神様が存在するのなら、アタシに何の恨みがあるのだろうか?
因縁にも程がある。
●○●CHOICE TIME!●○●
「アタシはこれからどうなるのかな」
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「フジサキはどうしてるのかな」
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