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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第2章 アタシと、ローナ村
183/777

2-≪ 59 ≫

≪ 59 ≫


 5日目。今日もとても気持ちよく晴れた、いい天気だ。


「マスター、ご報告があります」

「んー? 何?」


 朝食後、掃除をしているアタシのところにフジサキがやって来た。


「この世界の言語の習得が完了いたしました」

「あ……え? つまり……完全に文字を覚えたって事?」

「はい。習熟度100%でございます」

「え――!」


 一晩で……とは言っていたけど、本当にやり遂げるとは……。

 フジサキは満足そうに頷いた。


「マスターもご存知のように、この世界の言語は日本語と発声が全く同じでございます。そこから考察し、文章を単語で区切り、さらに同じ使い回しをされているものを挙げていきました。そこからある程度意味を予想した上で内容を予測致します。それを何通りも繰り返し、言い回し、構成に無理のない文章を組み立てました。結果……文章の解読に成功いたしました」


 ごめん、詳しく説明してくれたんだと思うんだけど……アタシには半分も理解できなかったわ。

 つまり、あれだよね。要約すると、「フジサキはこの世界の文字が読めるようになった!」で良いんだよね?


「凄いじゃん、フジサキ。あ、でもさ……解読が間違ってるって事は?」

「ロイズ様に文章の内容の確認致しましたところ、解読したものと一致しました」

「そうかぁ……でかしたフジサキ。褒めて遣わすぞ」

「ありがたき幸せ」


 アタシが腕を組んでふんぞり返ってそう言うと、フジサキは恭しく頭を下げた。

 冗談で言ったつもりだったんだけど、付き合ってくれるんだね。



★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 勉 】を失いました。

★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 訳 】を手に入れました。



 そっか、これでアタシも文字を覚えられるな。

 それとも……何かこれで新しいアルバイトができないかな……?





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