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「ロイズ様。魔術師なる方は、どちらにいらっしゃるのでしょうか? やはり、そのヴァルベイン帝国なのでしょうか」
フジサキの問いに、ロイズさんはゆっくりと首を横に振った。
「我々がお目にかかることはありませんから、何とも……」
「そうなんですか……」
「ですが、一流の魔術師はウェンデール王国の王宮に仕えていますから、王都に向かえば会えるかもしれませんね」
「王都……」
「あと……確かに、技術も魔術も数段優れたヴァルベイン帝国には、魔術師もたくさんいるのかもしれません。ですが、このような辺境にまでやってくることはまずないでしょう」
「……」
「あ……でも」
急に何かを思い出したように、ロイズさんはポンと手を打った。
「人里から離れた場所で誰とも関わらず隠居している魔術師がいるらしい、という話は聞いたことがありますね。風の噂なので定かではありませんが……」
……ってことは……。
魔術師に会うためには、いずれにしても旅に出ないといけないんだ。
異世界転移って……絶対、魔法だよね。
魔術師がたくさんいるという、ヴァルベイン帝国を目指さないと駄目なのかな。
★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 術 】を手に入れました。
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