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「魔術師さんとかの魔法で、元の世界に帰れたりはしないですかね?」
「どうでしょうな。私も生まれてこの方、魔術というものを見たことがないもので……。確かめるには、王都に赴き、魔術師に会うしかありませんな」
「王都……ウェンデール王国の王都ですか」
「そうです」
「……」
確かに……いきなりヴァルベイン帝国を目指すよりも、現実味のある話ではある。
でもなぁ。聞いた話、魔術師は王宮に仕えている超エリート階級の人たちみたいだし、アタシみたいな何処の馬の骨とも分からない小娘が王都まで行っても面会すら出来ないのが関の山ではないだろうか。
参ったな、どうしたものか。大義名分が必要になるかもしれない。大義名分ねぇ……。
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