2-≪ 1 ≫
≪ 1 ≫ ~ 1st Scene Start ~
ヤバい――。
異世界に来て早々、いきなり犯罪に手を染めてしまった。
罪状は『器物破損』です。
ボスうさぎの攻撃をフジサキの身を挺した緊急回避で何とか避けることに成功した。
しかし、その行動が仇となり、本日2度目の落下を経験する事となった。
悪い事は続くものらしく、アタシ達は落ちた先、崖の下に立てられたよく分からない建造物を破壊してしまった。
アタシ達って言うか、アタシを抱えたフジサキがだけどねッ!
開き直るみたいだけど、アタシは悪くない。
フジサキ曰く、壊れた建造物は『儀式を行うための祭壇と像』らしい。
つまり、祠とか神社、お寺を許可無くいきなり取り壊したのと同じことだ。
ここが日本だったらとんでもない罰当たり行為だ。
手とか足が曲がっちゃったり、末代まで祟られちゃうね。
フジサキに地面に降ろしてもらって、それから何故か無実のアタシに『自首しろ』とかほざいて来るフジサキと言い争っていると、靄が段々晴れてきた。
そして気が付いてしまった。
人がいたのだ。しかも一人や二人ではない、たくさんいた。
ざっと数えて、20人ってとこかな。
ヤバい、どうしようと思っていると、白髪で髭を生やしたお爺さんが突然、カッと目を見開いた。
「言い伝えは本当だったのだッ!! 『終末の巫女』様が我々を救ってくださったッ!」
「はぁ?」
全く予想もしていなかった言葉。
てか、バリバリの日本語じゃん。片言じゃない、滑らかな日本語発音だ。
それと同時に、やっぱりここは異世界なんだなぁ……と痛感することになった。
それより、何ですか? その『終末の巫女』って……まさか、アタシの事じゃないだろうな。
巫女だから当然、女だよね? この場にいる女ってアタシだけだし……。
★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 巫 】を手に入れました。
●○●CHOICE TIME!●○●
「ちょっと、冗談じゃないよ」
…… ≪ 154 ≫ へ進んでください。
「そうです、私が『終末の巫女』です」
…… ≪ 181 ≫ へ進んでください。




