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1-≪ 111 ≫

≪ 111 ≫


 ひょっとして……誰かが助けてくれた?

 そんなことを考えていると、ふと風の音が変わった気がした。

 何か鋭いものがひゅうっという……切り裂くような……。

 

「何か……来る?」


 1匹のうさぎに数本の矢が刺さっていた。

 傷口からは血が流れ、苦しそうに息をしている。

 他のうさぎ達は動揺したように各々唸り声を上げ、矢が飛んできた方を見ている。


 立て続けに矢が飛んでくる。

 それを間一髪のところで避けながら、うさぎ達は戦闘体制に入った。

 怪我をした1匹とボス以外の個体が矢が飛んできた方向に向かって走り出す。

 フジサキと共にうさぎ達が向かっていく方向を見る。

 目を見張った。


 日光を反射させ、光り輝く白銀の甲冑。

 手には両刃の剣または槍を持ち、馬に跨る騎士。

 その周りには弓を構えた軽装の歩兵達。風で翻る徽章(きしょう)が描かれた青い旗。

 中世の騎士団の様な一団がこちらに向かって来る。

 いや、正確に言うなら化け物兎達に向かっている。





 このまま、≪ 18 ≫ へ進んでください。

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