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叫び  作者: ル真理画家
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黒と白

 ある一人が「是」と言った。しかしその他の5人が「不可」という。そうすれば集団の色は「不可」になる。

 また集団の中にも個々それぞれに色がある。その発色の仕方により、集団の色の染まり方も違ってくる。

 すなわち発言力や意見の強さと言ったものだ。


 人間は社会的動物であり、狩猟民族より本格的な農耕社会になってからそれは際立ってきた。

 リーダーがいて、付き従う民衆がいる。協力したほうが集団での作物の生産効率はよほどいいからだ。


 ある意味ではそれは進化といえるかもしれない。しかし、私はそれが恨めしいほど煩わしい。


 リーダーや集団の資質によるものも多いのだろう。

 例えば一人の「是」が論理的に正しいものだとしても、その他の一人、もしくは集団を心理的、もしくは利益的な理由で擁護する際には、他は簡単に「不可」に染まる。

 欺瞞偽称。人間はひどく汚く醜いいきものだ。そこに正義などない。


 ダーウィンの進化論は、後の世では正しいことであったにもかかわらず社会からは非難されていた。

 その理由は宗教的なエゴもあるが、人々は自分の異なる考えを単純に受け入れがたかった。そして単純に弱者を断罪したかった。そう考えるのが節理だ。


 人間は原始からまるで成長していない。

 論理的思考をせず、ただどす黒い身の保全のために賢い言葉を並べつくり、身の潔白を証明しようとする。反吐がでるわ。

 そんなことだから人類は一向に進歩の兆しがないんだ。


 そんなクズ人間どもに私は負けない。私はつねに論理的思考をし、己の正義に従い行動することをここに誓う。

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