表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/97

第六十五話 舞踏会に向かうわたし

 今日わたしは、王室主催の舞踏会に参加する為、ドレスを着て、王宮に馬車で向かっていた。


 この日は、このゲームの中でも重要な日の一つ。


 主人公であるセリラーヌさんは、幼馴染のテドランスさんとの仲が進展することはなく、他のキャラクターの中の一人とも仲が進展していない場合、ここでマクシノール殿下と仲良くなる。


 そして、一気に仲を深めていくことになっていく。


 逆に、テドランスさんや他のキャラクターとの仲が進んでいる場合は、マクシノール殿下とはただ会うだけになり、それ以上の仲になることはない。


 コルヴィシャルデ公爵家内の反乱の原因になりそうだった税の負担の重さについては、軽減に取り組んだので、反乱の発生はなくなり、従って処断をされることもなくなる。


 しかし、マクシノール殿下とセリラーヌさんの仲が良くなれば、婚約破棄をされる可能性は強かった。


 現状は……。


 セリラーヌさんはテドランスさんとの仲が進展していた。


 どちらも好意を持っている状態。


 ただ、二人だけの世界どころかキスもしていないという。


 セリラーヌさんは、


「わたしはテドランスさんのことが好きです。愛しています、でも、幼馴染という意識があるので、どうしてもその先に進めないのです。特にテドランスさんの方が、より一層その意識が強いのです。わたしはいつでも待っているんですけど……」


 と言っていた。


 ゲーム通り彼女は、舞踏会に参加するのは初めて。


 マクシノール殿下ルートの場合は、セリラーヌさんは参加していなくて、一人寂しくいたところをマクシノール殿下に声をかけられていた。


 そこで、マクシノール殿下はセリラーヌさんに一目惚れし、セリラーヌさんの方もマクシノール殿下のことが好きになっていく。


 そして、二人は相思相愛になっていくことになる。


 しかし、今回の彼女は。


「テドランスさんと一緒に参加し、踊ろうと思っています。それで、テドランスさんとの距離を縮めるつもりです」


 と言っていた。


 セリラーヌさんは、想像以上にテドランスさんのことが好きになっている。


 その気持ちが伝わってきた。


 わたしは、


「セリラーヌさんとテドランスさんが恋人どうしの意識になっていけるように、応援しおていくね」


 と言った。


 今までは、わたしの婚約破棄を避けるという意味がどうしても強く、その意味で、セリラーヌさんの恋路を応援していた。


 でも今は違う。


 セリラーヌさんは心の底からテドランスさんのことが好きだ。


 しかも、セリラーヌさんは、テドランスさんと幼馴染。


 二度目の転生で、幼馴染との結婚に、無惨にも失敗をしてしまったわたし。


 この二人には、このまま愛を育んで、結婚して幸せになってほしいとわたしは心の底から思うようになっていた。




 舞踏会に出席をするのに際し、少し嫌な思いをしそうなのは、出席する貴族たちのことだ。


 わたしも、マクシノール殿下の婚約者なので、舞踏会には何度か出席しているのだけれど、だいたい嫌味の言い合いになることが多い。


 わたしは、マクシノール殿下の婚約者であり、普段からわがままで傲慢な態度を取っているので、なおさら嫌味を言われやすい。


 もちろん、相手も、ケンカにならないギリギリの程度で言ってくるし、こちらも同じような対応してやり返していたのだけれど、気分はいいものではない。


 心を入れ替えた今となっては、嫌味の言い合いなど、無駄な時間でしかないので、もうしたくはない。


 同じ学年のロデナーヌさんも、わたしと同じく出席するので、毎回のように嫌味を言い合っていた。


 それも今回からは避けたいと思っているところだ。


 でも、貴族たちとは、少しは話をせざるをえない。


 少し嫌な思いをするところだけれど、笑顔で接し、嫌味を言ってきても相手をしないようにしていこうと思っていた。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


と思っていただきましたら、


下にあります☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。


ブックマークもいただけるとうれしいです。


よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ