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その97

 フランさんをじーっと見つめる。そういえばフランさんってコーラスさんの妹さんなんだよね。

 コーラスさんと同じ綺麗な緑色の髪を、肩を過ぎた辺りで切りそろえている。背はいくつだろ、160くらいかな? さすがあのコーラスさんの妹さんなだけあって胸の大きさが……


「何、シラユキ、じっと見つめちゃって。ん? あ、揉みたい? いいよ。やっぱルーディン様の妹なだけ」


「違うよ!! 今は珍しくフランさんと二人っきりだからね、何を話そうか考えてたんだ」


 しかしフランさんの胸に興味があるのは確かだ。どうやったらこんなに大きく育つんだろう……






 今日も談話室で読書をしていたのだが、今私の隣にはフランさんしかいない。事前におやつを作る事が出来なかったらしく、シアさんとメアさんが作りに行っているのだ。

 フランさんでは先生にならないので、おやつの準備ができるまで何かお話をしようと思ったのだが、常日頃、殆どの時間を一緒に過ごしているだけあって話題が思い浮かばない。

 何か話題になるような物は無いものかと、フランさんを見つめながら考え込んでいたのを勘違いされてしまった。どうやらいつの間にか胸を凝視してしまっていたみたいだ。


「んー、たまにはいいかな。ね、シラユキ、ちょっと立って」


 何かを思いついたのか、フランさんは私に椅子から立つようにお願いしてきた。

 特に断る理由も無いので素直に立つ。何か怪しい事でも企んでいるのかもしれないが……


「んじゃ、ちょっと失礼して、っと。はい、シラユキも」


 フランさんは私が座っていた椅子に座り、ポンポンと自分の腿を叩いて私を呼ぶ。


「あ、なるほど。珍しいね、フランさんがこんな事するなんて」


 フランさんの膝の上に座らせてもらう。少し恥ずかしいが横抱きの体勢、目の前には大きな胸が視界の邪魔をする。もげろ!


「あー! 一回やってみたかったのよこれ! うー! 可愛い!! キスしていい?」


「え!? まあ、いいかな?」


 額に頬に唇ににとキスをしまくられる。


「く、口は恥ずかしいよ……」


 女同士で家族、姉とも母親とも言えるメイドさんズのフランさんだ。そこまで抵抗は無いんだけど、やっぱり少し恥ずかしいね。


「ああ、ごめんごめん。あまりの可愛さに暴走しちゃったわ。ふふふふ、口付けはシアもしたことないよねー?」


「シアさんとはした事もされた事も無いけど? 家族以外だとフランさんが初めてじゃないかな、ってフランさんも家族だった」


「え? あ、やばいねそれ……。シアにも皆にも内緒にしてね?」


 やばいかな? でも黙っていようか。シアさんとメアさんにも、今度ほっぺにキスくらいしてもいいし、させてあげてもいいね。



「今日のフランさんはいつもより……、うーん、積極的?」


「あはは、うん、そうかもね。私ってあんまりシラユキの事積極的に可愛がりに行かないからね。可愛がるのはメアにまかせて、甘やかすのはレンの役目じゃない? 私はどっちも程々だったから、今日のおやつが出来るまでの時間くらいは全力で可愛がって甘やかそうと思ってね。あー、ホントに可愛いわこの子」


 フランさんにスリスリと頬擦りをされてしまう。

 くすぐったい。でも、なんだろう、凄く嬉しいね。


 しかし、あれで程々なのか……

 フランさんも結構全力で甘やかしに来てたと思うんだけどな。


「私、結婚してるけど子供はまだ作る気無かったのよね。そんな時にシラユキが生まれてね、なんでか私がお世話役に選ばれたのよ。ホントになんでだろね? あ、シラユキにおっぱい吸われたこともあるんだよ? 吸われたと言うか吸わせたと言うか、うふふふふ……」


「えええ!? は、恥ずかしい……」


「あ、メアもね」


「メアさんのも!? あ、ああ! そうだ……、私って確か、小さいころって大きな胸が好きとか思われてたんだっけ?」


 シアさんが、それを聞いてかどうかは知らないけどパッド入れてたっけ。懐かしいわ……


「小さい頃か、そんな話もあったね。今でも小さいけど……」


 うるさいです!!




 フランさんは超上機嫌。鼻歌交じりで私の頭を撫でたり、頬をグニったりと、本当に全力で可愛がりに来ている。

 でも、悪い気は全然しないね、むしろ嬉しいとも思う。フランさんも大好きな、大切な家族だしね。


「うーん、子供かー……、どうしよっかな。出来たら出来たでいいとは思うんだけど、そうなるとシラユキの世話役から外されちゃうしなあ……」


 そうなっちゃうよね。いくら王族って言っても、自分の子供を優先するのが普通だよね。フランさんが私のお付メイドさんから外れちゃうのは寂しいけど、幸せになって欲しいもんね……


「あー、それはやだな……。せめてシラユキが成人するまでは避妊しよっと。今もし出来ちゃって産んだとしても、絶対シラユキより可愛がれる自信無いわ……」


 あはは……、自分の子供が一番可愛いと思うけどね?


「ごめんねフランさん。今、ちょっと安心しちゃった」


「不安にさせた? うわ、半泣き? ごめんね。大丈夫、成人するまで、ううん、シラユキに子供が出来るまでメイドさんしててあげようじゃない」


「私の子供って……、私ハイエルフだよ? 千年くらい先かもしれないよ?」


「うわ、忘れてたわ……。まあ、いいや。私が子供作りたくなるまで、っていう事で」


「私が成人して、森の外に行くかもしれないしね」


 成人したら森の外での生活も認められる。父様がそうだったみたいだし、王族にもそれは適用される筈だね。


「ええ! 駄目よ!! シラユキ無しの生活とか耐えられないわー」


 胸を押し付けるように抱きついてくるフランさん。


「苦しいよ! もう、どうやったらこんなに大きくなるの?」


「ん? 自然に?」


「もげろー!!」


 鷲掴みにして……、できない!?


「こらこら、もげろとか怖いこと言わない。レンのが伝染った?」


「あははは。ホントに大きいなー、羨ましいなー」


「うーん……、好きな男の人に揉まれると大きくなるって聞いたことがあるね。ルーディン様に揉んでもらったら……、揉める程無いか……」


「痛い! 言葉のトゲが突き刺さる!!」


「ふふふ、私が揉んであげようか? ほーら」


「きゃー!!」




「楽しそうですね、フラン?」


「人が暑い中厨房入ってたのにずるいよ!! 私も姫座らせてあげたいのに!!」


「あ、ご苦労様二人とも。いやー、堪能させてもらっちゃったよ」


「おかえりー。フランさんといっぱいお話できたよー!」


「姫様ご機嫌ですね。フラン、今回は許します、いえ、褒めてあげましょう。素晴らしい仕事です」


「私も姫に甘えられたいいいい!」


「んー、今日はちょっとこのままでいさせてよ。自分でもよく分からないんだけどね」


「何となくその気持ちは分かるよ、しょうがないね。姫、明日は私が甘やかすからね!」


「うん!!」




 明日はちょっと無理を言ってメアさんと二人きりにしてもらおうかな。今日のフランさんみたいに思わぬ話が聞けるかもしれない。







新しい話が書けない……

ストックが尽きそうです。

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