表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
255/338

その255

今回から少しおまけの様なお話が続きます。

詳しくは後書きで……

 カイナさんの考えたウルリカさんへの緩めの罰は、変身能力を完全に使いこなせるようになるまで……、私の家でメイドさんとして働く事と決まった!! もうあまりの感動に涙が出て来てしまいそう。

 その間ソニアさんはまた一人で活動する事になってしまうけど、ウルリカさんの無事に純粋に大喜びをし、メイドさんの件については仕方が無いと控えめな笑顔で言ってくれたらしい。ソニアさんも随分と心に余裕が出来ているみたいだね。


 しかし忘れてはならない事が一つ、ウルリカさんには尻尾が三本も生えているのだ。

 そうなると胸のサイズが一番近いフランさんのメイド服を貸し出そうにも穴を開けなければ着れず、さらに短い雇用(?)期間のために新しく仕立てる訳にもいかない。なので服装は普段着にエプロンドレスのみの着用となっている。

 ちなみに大き目の狐耳のせいでカチューシャを付けると違和感が凄いそうで、そちらも残念ながら未着用。本当に残念だ。


 まあ、我が家には既に、ネコミミ付きメイドカチューシャに加えツインテールというかなりの戦力を持ったメイドさんがいるので、そこまで気になるという訳でもないのだが……。やはり色々と惜しい。


 そしてその臨時メイドさんのウルリカさんのお仕事は、主に私の遊び相手と父様と兄様のお酒のお相手だ。

 驚いたことに、兄様はお酒が入っていてもまだ一度もウルリカさんのおっぱいに手を触れていない。体の調子が悪いんじゃないかと心配してしまう。私は常時触りまくりなのに。


 そうだ、これは秘密にしている事なんだけど、ウルリカさんの変身能力訓練は、変身の練習なら例の秘密の広場でやればいい、というリリアナさんからのアドバイス(シアさん訳)を受け実行したところ、もののの数分で完全にマスターしてしまっているのだ! 訓練初日の出来事である。


 狐姿のウルリカさんは本当に見上げるくらいのサイズ……、? ああ、私から見たらキャロルさんでも充分に見上げるサイズだった……。

 こほん、ウルリカさんの変身後の姿は、尻尾まで入れると全長は5mに届くんじゃないかという程の巨体だった。その事に本人が一番驚いていた。あはは。

 一度シアさんと二人で背中に乗せてもらったのだが、やはり鞍の様な物が無いと安定せず危険で、さらには二人揃って毛だらけになってしまうというハプニングも重なり、ウルリカさんの背に乗ってのお散歩という夢は断念する事となってしまった。


 現実とはなんという世知辛いものなんだろうか……。くすん。

 そういえば、変身後のウルリカさんのことで一つ面白い発見があったのだが……、まあ、語るのはまた次の機会にしよう。


 とりあえず後一ヶ月くらいは主に私のために臨時メイドさんを続けてもらい、それからの事はまたそれから考えればいい、という事で落ち着いたのであった。






 今日のウルリカさんのお仕事は兄様と姉様のお話し相手。スイの砂漠の向こうの土地についてのお話を色々と聞かせてもらっているらしい。

 勿論私も凄く興味があるお話なので是非とも参加させてもらわなければと思っていたのだが……。


「姫って最近あれだよねー? ウルリカさんにばっかり甘えてるよねー?」


「そうですね……。もうあまりの寂しさに死んでしまいそうです」


「まあ、あの尻尾は反則だよね。シラユキは狐族に会うのが夢だったんだからある程度はしょうがないって。……ある程度はね」


 何やらやけに肩身の狭い思いで椅子に座っている私。右にはメアさんが、左にはシアさんが、そして後ろにはフランさんがいつもよりも近い位置で立っている。正面はテーブルなので逃げ道は無い。

 テーブルの下を這うように進めば逃げられない事もないだろうけど、それはお姫様として絶対にやってはいけない事だと思う。


 まあ、三人の言い分ももっともだ。確かにここ数日ウルリカさん対しての私の態度は、やや甘えが強かったかもしれない。

 例を上げると、一緒の時は大体膝の上に乗せてもらって尻尾をモフりつつおっぱいクッションに甘えさせてもらって、毎日一緒にお昼寝して、お風呂も一日おきくらいに一緒に入って……。あれ!? 私甘えすぎじゃね……。


 よ、よし、今日からちょっと控えめにしよう。気付いてよかったー!

 これ以上この三人にぱるぱるさせたままにしておくと一体どうなっていた事か……。マジ震えてきやがった……、怖いです。


 しかし!


「うーん、今日はどうしよっか? とりあえず姫分の補給をしないと冗談抜きで死んじゃいそうなんだけど。シアじゃないけどさ」


 この三人の内の!


「私はまたおっぱい吸ってもらいたいかな。寝てるときじゃなくて起きてる今に。ふふふ」


 誰を優先して!


「自重してください。私はそろそろキス時に舌を入れる許可を頂きたいのですが、ね」


 甘えればいいのか! って!


「フランさんとシアさんはアウト! メアさんお膝に乗せてー?」


「あはは。はい姫ー、今日は一日中私たちに甘えるんだよ?」


「うん! ごめんねー」


 大喜びで私を抱え上げ、一緒に椅子に座るメアさん。


「ああ! 失敗! まあ、毎日甘えまくってるシラユキが見れてたからそこまで機嫌悪いって訳じゃないからね。メア、次は私だからね」


「また三番目ですか。まあ、年の順と考えましょう。と、姫様が謝られる事など何一つありませんよ」


 二人は私の左右に椅子を運んで来て座り、シアさんは左手と、フランさんは右手と繋ぐ。そしてメアさんからは頬擦りとキスの嵐。


 なにこれ幸せすぎる。やっぱりメイドさんズの中でもこの三人は特別大好きだなー。いつまでも一緒にいてほしいよ。


「ふふふ。幸せそうにしちゃってかーわいい! まあ、ウルリカもシラユキを甘やかしたがるのも無理もないよね。今はああやって笑ってるけどさ、若い頃は辛かっただろうね……」


「うん。私のことを娘か孫みたいに思ってるんだって。ウルリカさんは多分自分の子供は怖くて産めないと思うから……」


 恐らく同じ狐族か人間種族となら子供を作る事もできるんだろうと思うけど、普通の狐族が生まれてきてしまう可能性がゼロという訳でもないんだよね。


「姫様……、やめましょうそんな話は。まったく、ガトーもウルリカさんも姫様に好かれすぎです。やはり胸の大きさが一番の難題ですか……」


 少し暗めの声でそう言うと、私の左手を自分の胸に押し当てるシアさん。

 ここは揉んであげるところなんだろうか……? と考えながらも自然と手が動いてしまう私。ちょっと恥ずかしい。


 途端に上機嫌になるシアさん。単純なのかそれともそんなに私に胸を揉まれるのが好きなのか……。


「シラユキに揉まれるとホントに嬉しそうな笑顔するね、レンは。ま、私も人のことは言えないけどね、ふふ」


 そう言うとフランさんも私の右手を自分の胸へ押し付ける。これはつまり……?

 はいはい、分かりましたよー。と考えながらも大喜びで揉んでしまう私。ここまでくると恥ずかしさより嬉しさの方が強い。




「や、やめてください恥ずかしい……」


「ふふふ。シアさんって恥ずかしがりやさんだよねー?」


「姫様まで! でも嬉しく感じてしまうのは何故でしょうか……。ふふ、幸せです」


「もう姫可愛すぎるよ! あー、私も吸わせてあげたくなっちゃったんだけど……、駄目だよね? お昼寝の時間まで我慢かあ……」


「メアは今日の添い寝当番でしょ? だからお昼寝は私とレンが一緒にでいいかな。二人のおっぱいで挟んであげ、うん? そういえば今更だけどさ、私ってレンと一緒にシラユキ挟んで寝た事ないよね?」


「えー? ま、しょうがないか。あ、そう言われてみれば私もないね。フランは当たり前だけどカイナとクレア辺りとでも何度もあるんだけど……、なんでだろ? 考えた事もなかったよ」


「うーん……? 私もシアさんと二人での記憶しかないねー。シアさん、何か理由はあるの?」


「え? ええ。私は姫様以外の方、あ、いえ、姫様とキャロ以外の方に肌を晒すのだけはどうしても抵抗が強く……、申し訳ありません」


「わ、ごめん! 謝らなくていいって! まったく、シアは恥ずかしがりやなんだから……」


「う? あ、シアさんは寝るときは全裸派だったね。でも普通に寝巻きを着て寝ればいいんじゃないかな? 私と一緒に寝るときはいつもそうしてるんだし」


「ああ、なーるほどね。違うのよシラユキ。シラユキは寝てるからパッと思い付けないんだろうけど、私らって寝てるシラユキにおっぱい吸わせまくってるからね。私も吸われてるところをじっと見られるのは少しだけ恥ずかしいかな」


「あ! や、やめ」


「そうなのですよね。お眠りになられている姫様を目の前にしてその欲求に抗う事など、私程度にはとてもできる事ではありませんから。それに、姫様に胸を吸って頂いている私は、その、自分でも分かるくらい緩んだ表情をしていますからね……。胸を見られる事よりもそちらの方がはるかに恥ずかしいのですよ」


「あはは、シアらしい理由だね。気持は分からないでもないけど、今だって結構可愛い笑顔してるよ? それ以上ってこと?」


「そ、そうですか? ええ、恐らくこの比ではないと思われますね。……そうですか、そんなに私は……」


「なにそれ見てみたい。と言うかこの話は私の前ではやめてっていつも言ってるのにー!」


「あはは、ごめんごめん。でも私らはシラユキの質問に正直に答えただけだよ? ふふふ。あ、メア、そろそろ代わって」


「可愛い可愛い。あ、うん。姫分を一気に補給できたよ、ありがとね。ふふ」


「やっぱり吸わせてあげたいなあ……。二人は起きてるシラユキにはまだ吸われた事ないでしょ? ふっふっふ」


「またその自慢ですか忌々しい。……入り口のドアを閉めてきましょうか」


「あ、うん! 吸わせちゃおっか? 姫姫、私たちのも吸って?」


「だーめ! 絶対に駄目ー!!」




 まったくもう! 三人共私が小さい頃、メアさんとフランさんは生まれてすぐからずっと一緒だからやっぱり赤ん坊扱いなんだよね……。

 私の背がもう少しあればー! とは何度も思うんだけど、あんまり背が伸びちゃうとこうやって膝の上に乗せてもらえなくなっちゃうから、まだもうちょっとの間はこのままでもいいかもねー……。ふふふ。







ウルリカが森で暮らす一ヶ月の間にあった出来事のお話です。

メイドさんズがメインでウルリカ本人はあまり出て来ないかもしれません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ