表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
最終章 捜査その10:僕は美少女姫様と異世界で刑事をする!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

336/351

第45話 次なる戦場は、いずこや?

 周囲には何も無い宇宙空間。

 そこに浮ぶ要塞アバドーン内に警報が鳴り響く。

 いたるところから火花が散り、照明も赤色になっている。

 CICの正面立体映像モニターには、艦内での異常状態が真っ赤に表示されている。


「ま、まさか人類、エルフのお嬢さんが1人でこの要塞アバドーンを大破させるとは思ってもみませんでしたよ。恐るべしは辺境伯の身内ですね。何ものをも寄せ付けないはずの次元シールドを撃破、更に数十メートルの装甲板を貫通。そして艦内構造物を破壊しつくして、反対側の装甲まで貫くとは……」


 デビットは、モニターに映し出されたリタの「砲撃」シーンを再度見る。


 城のベランダに出た姫、リタの周囲に沢山の桃色に輝く球体が浮ぶ。

 それらは、リタが前に突き出した、短く少女じみたデザインの杖に集約されていく。


「新米魔族の私にも見える程のマナの流れですね」


 デビットは、金色の竜眼でリタの映像を見る。

 リタには、城下町全体からのマナが続々と集まってきている。

 そしてそのマナは、リタの背後に天使の羽状になって顕現した。


「きゅうーきょくおうぎ!」


 リタ姫が日本語で呟く音声が、録音されている。

 その掛け声と共に杖が赤色に変化した。


「とらんざむ! しゃいにんぐ・ぶれいく・ばすた――!!」


 リタが呪文らしき言葉を吼えた瞬間、杖の前に集まっていた桃色の球は一瞬収束したかと思うと、ものすごい勢いで要塞目掛けて射出された。


「この時までは、私も姫を甘く見ていました」


 物色の輝く弾は、全長数メートルのもなる桃色の火の鳥の形を成して、要塞の次元障壁(シールド)へと突き刺さった。


 しばらくシールドと拮抗していた火の鳥は、輝きを増してシールドを粉々に打ち破った。

 そして数十メートルにも及ぶ特殊装甲を溶断・貫通し、要塞内のほぼ中央を貫いていった。


 火の鳥の通過コースはすべて熔解し、可燃物は全て燃えた。

 そして直径3kmを越える要塞の反対側端まで走り、もう一度装甲にぶち当たった時に炸裂、装甲板を大きく損傷、破孔させた。


「デビット様。要塞の基本システムが、今ようやく自己復旧をしました。警報・異常個所多数、火災箇所を消火中。正直、あの状態から逃げ出せたのは幸いとも言えるでしょう。主機、相転移動力炉は停止中、補機の対消滅動力炉が50%稼動。超空間航法システムは、電力不足で現在ダウン。通常の重力場推進も能力半分以下です。」


 要塞内CICにて、バトラーから被害報告を受けるデビット。

 彼の身体や小物類は、ふわりと宙を舞っている。


「それで艦内重力も低下しているのですか。女帝(エンプレス)様、申し訳ありません。敵の戦力を、また読みきれませんでした」


「なに。あの小娘1人で、ここまでやれた事を逆に褒めるべきなのじゃ。わらわでも、ここまでは命を使っても出来ぬのじゃ! それに、まだ勝負に負けた訳でもない上に、ここ何処とも知れぬ宇宙ではアヤツらも手出し不能。わらわは、実に面白いものを見せてもらったのじゃ!」


 魔神女帝は楽しそうな表情で、球となって浮ぶ琥珀色の高級酒をポイと口に含む。


「バトラー。当要塞が能力を復旧するには、どのくらいの時間が必要ですか?」


「はい。現在表示されている修復予定時間が、おおむね15日前後です。人が行う作業では急かす事もテスト省略も可能ですが、今回は要塞の自己修復能力頼りですので、これ以上の短縮は難しいと思います」


「では、しばし作戦を練るのと休息に時間を使いましょうか。次に襲うのは地球でしょうか、それとも『異世界』と呼ばれる惑星『ゼムーリャ』にしましょうか? 良く考えましょう」


「わらわ、チエともう一度遊びたいのでおじゃる」


「ええ。私もソフィア君とはもう一度会いたいですね」


 赤色灯に照らされたデビットの顔は、負けたはずなのに楽しそうだった。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「しかし、すっごいのじゃ! リタ姫殿、此方に(シャイニング)(ブレイク)(バスター)の術を教えて欲しいのじゃ!」


「えー! わたしでも、もう一回同じ事やってって言われたら、ここまで威力出せるか分からないよぉ。あの時は、皆を守りたいって思ったから出来た気がするし。後ね、この家に居る時は姫じゃないもん。ただの岡本リタだよ!」


 今、僕達は地球に帰還している。

 リタ姫もアルフ王のお爺様共々安全の為、及び杖の再調整の為に地球に避難をした。


 チエの読みでは、大破させられた要塞の復旧にはどう早くても二週間前後が必要。

 なら、その間に次に襲いに来るであろう、地球。

 若しくは異世界帝国に移動待機するのが定石。


「まあ、僕達にはチエさんのポータルがあるから、基本地球でも異世界帝国でもすぐに移動できるから、戦闘準備の方が大事だよね」


 僕はリーヤとリタ姫が、仲良く話しているのを見ながら呟く。

 横ではアキトを抱くナナが、楽しそうに2人にちょっかいを入れている。


 ……魔族とエルフと地球人の女の子が、日本の家屋内で仲良く話しているのって不思議な風景だね。


「そういう事なのじゃ! ワシも明日には人数分の機体が完成するのじゃ! 『精(ぴー)と時の部屋』、もしくは『時(ぴー)断層』内の自動工廠3Dプリンターにデータ打ち込んでおけば、完成なのじゃ!」


 僕の独り言を拾うチエ。

 どうやら、作戦実行のキーであるM2シリーズの量産が無事に進んでいるらしい。


「では完成次第、僕が全員の特訓ですね。訓練時間、間に合いますか?」


 機体の慣熟訓練は、そう簡単には出来ない。

 M2シリーズは、某ロボゲームでの操作方法を利用しているので比較的楽とは言え、それでも一日二日で出来るものでもない。


「それも『精神と時の部(ぴー)』で修行すれば良いのじゃ。時間加速スピードは調整できるし、本家ほど高重力でも低酸素でもないのじゃ!」


「チエさん。それ伏字になっていないですって」


 あまりに露骨な例えに、僕は苦笑する。


「後、前回のタケ殿のゴレムとの戦闘で分かったのじゃが、M2号初期型では火力不足じゃったのじゃ。パイル、あれは種Gブリッツのランサーダートが元ネタなのじゃが、あれしか通用せなんだのじゃ」


 ……へー、てっきり『むせる』のパイルが元かと思ってたよ。


「ライフルがM2重機関銃、グレネードがMk.47自動擲弾銃をモデルにしたのじゃが、火力不足じゃったのじゃ」


「確かにもう一手欲しかったですね。接近戦にしても高周波ナイフとか贅沢言うならプラズマトーチとか欲しいです」


 せっかくなので僕も贅沢を言う。

 こういう場合、贅沢は「素敵」なのだ。


「そこはワシが立案するので、タケ殿は補助頼むのじゃ! 敵は要塞内に多数たむろする無人ゴレムシリーズなのじゃ」


「はいです」


 そんな時、僕の携帯情報端末に電話がかかる。


「あれ、カナ()から?」


 僕は電話に出た。


「あ、おにーちゃん! リーヤちゃんとまた会えた事とか、職場変わった事とか。どーしてわたしやおかーさんに連絡しないのぉ!! 心配したんだよぉぉぉぉ」


「し、しまったぁ! ごめん、カナ。忙しくて連絡忘れてたよぉ!」


 僕は、急遽リーヤを連れて実家にポータルで移動。

 みっちりと一晩かかって母さんやカナに、説明をさせられましたとさ。

「うふふなのじゃ。リタ殿は凄いのじゃ! 11年前に邪神を倒した技がパワーアップしておったのじゃ!」


 私、過去の話確認しちゃいましたよ。

 名前等はメモってますが、各自の必殺技を全部は覚えていないですし。


「さあ、今度はワシらが逆に要塞内へ強襲するのじゃ!」


 で、どうやって内部進入するんですか? 今の要塞の場所はチエちゃんには分からないでしょ?


「作者殿の頭の中にもぼんやりとしか要塞の座標が無いのじゃが、そこは弟がやってくれたのじゃ!」


 へー、「(ランス)」くんが頑張ったんですね。


「そうなのじゃ! 詳細は明日の更新なのじゃ! ブックマーク等募集中じゃぁ!」


 ではでは!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ