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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
最終章 捜査その10:僕は美少女姫様と異世界で刑事をする!

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第12話 巡査部長は、久しぶりに狙撃をする!

「こちらタケシ。CP(コマンドポスト)、所定の狙撃ポイントに到着しました」


「CP、フォルですぅ。先ほど、アヤメさんは接敵しましたぁ。現在、タクトさんと組んで対処中ですぅ。なお、怪我人はマユコお母さんが治癒を行っていますぅ」


 深夜3時過ぎ、僕は久しぶりに愛用の狙撃銃(M-110A1)を構える。

 吸血鬼騒ぎだが、犠牲者は一人ではなかったらしい。


 午後21時頃、警察に通報があった。

 路上生活者の中で急に暴れだした人が出たと。

 近くの交番から2名の警察官が現場に行くと、そこには紅い目を光らせて、周囲の人々を襲う者が居た。

 

「大人しくしろ!」


 警官は警棒を構え、暴れる者を押さえ込もうとするも、ソイツは背中から羽を生やし、空中から警官達を襲いだした。

 警官はやむなく拳銃を発砲をするも、.38sp弾を喰らっても一向に暴れるのを辞めない異形の者。


 そして警察本部へと緊急連絡が行われ、僕達対策室へも出動命令が下された。

 状況から敵は吸血鬼と判断、怪我人も吸血鬼化を起こす可能性が考えられた為、急遽岡本家やチエにも連絡をし、浄化系の治癒呪文が使えるマユコが現場に来てくれた。


 ……まあ、あのお母さんなら1人で吸血鬼の10匹くらい倒せそうだけどね。


「さて、ターゲットはどこかな? CP、状況を御願い」


「はいですぅ。現在位置はタケお兄さんから1時半の方向、距離250mですぅ」


 イルミネーターに、敵の詳細位置情報が表示される。

 オペレーターに優秀なフォルが居てくれるのが非常にありがたい。

 フォルも勉学が忙しくない時期には、パートタイムで対策室の手伝いをしてくれている。


「お、アヤメさん。空中の敵相手に頑張ってるね。タクトさんも支援が上手いや。流石、夫婦だね」


 タクトが火炎弾を吸血鬼の周囲へ散布し、吸血鬼の動きをコントロール。

 そして高度を下げた吸血鬼に切りかかるアヤメ。

 周囲を包囲する警察隊、そして僕とは違う場所にいるSAT狙撃部隊も今は静観中だ。


「では、僕も動きます。羽を落とすので、後はアヤメさん宜しくお願いします」


「了解したわ。凄腕の射撃、楽しみにしておくわね」


 荒い息で僕に返答してくれたアヤメ。

 その希望に僕は奮起する。


「いくよ! は!」


 僕は息を止め、自分の魔力を開放する。

 すると視界は白黒となった。

 レティクル(照準)の中の吸血鬼やアヤメ達の動きが緩慢となる。

 僕は吸血鬼が約0.5秒後にくるであろう場所へ狙いを付け、引き金を霜が落ちるがごとく引いた。


「ふっ!」


 衝撃が銃床を通じて肩へと伝わる。

 7.62mm特注銀製ライフル弾が、銃口から飛び出すのが見えた。

 右回りに回転し空気を引き裂きながら跳ぶ銃弾。

 それは、250m程離れた吸血鬼の両羽の付け根を貫いて、一撃で羽を吹き飛ばした。


「ふ!」


 もう一度引き金を引く。

 2発目の銀の銃弾は、落下してゆく吸血鬼の背中から胸へと突き刺さった。


「はぁぁぁ!」


 僕は、大きく息をした。

 視界に色彩が戻る。


「はぁはぁはぁ。やっぱり反動が大きいね、この力。でも普通に狙うよりは確実に当てられるよ」


 僕は深呼吸をしながら、能力の反動からくる頭痛を耐えた。


「はぁぁ! 一閃!」


 イルミネーターからは、吸血鬼を袈裟懸に両断したアヤメの咆哮が聞こえた。


「トドメ!」


 そしてタクトからプラズマの槍が放たれ、吸血鬼は燃え上がった。


「タケシ君、お見事。やっぱりウチいい子を採用したわ。事務に科学捜査に狙撃。もうさいこー!」


 興奮やまないアヤメから、僕に感謝の言葉が来る。


「いえいえ。敵の動きを止めてくださった2人、そして的確な指示をくれたフォルちゃんに感謝です。しかし、残念ですね。殺すしかないのは……」


 僕は、またヒトを殺した。

 しかし、前回同様もはやヒトでは無くなったヒトを。


 状況を観察したマユコ、そして今回は遠隔支援をしてくれたチエによれば、今回の感染者は前回の吸血鬼事件の際に襲われたものの、警察などへは通報を行わず、病院にも行かずに辛抱をしていた為、潜伏期間を過ぎて発病、狂化を起こしたらしい。


「時間切れなのよ。ああなったら手遅れ、狂犬病と一緒ね。その前なら、わたしで治癒できるのに……」


 マユコは、前回の事件の際から襲われた怪我人を極秘裏に治癒し、吸血鬼「病」の蔓延を阻止していた。

 しかし、今回の「被害者」は誰にも知られなかった為に、最悪の事態となった。


「早く大本を解決したいです。もう、こんな悲劇起こさせたくないですよ」


「そうね、タケシ君。もう少し待っててね。チエちゃんが一生懸命頑張っているから。大丈夫、わたしがリーヤちゃんとのハッピーエンドを保証するわ」


「ありがとうございます、マユコさん」


 僕は徐々に白みつつある空を見上げて思う。


 ……リーヤさん、必ずキミともう一度会ってプロポーズするからね!


  ◆ ◇ ◆ ◇


「では、研究結果を教えてくれないか?」


「はい、デビット様。現在は以下の状況でございます……」


 デビットとソフィア、レオニードは、アメリカ中西部ワイオミング州ロッキー山脈内にある秘密の施設に来ている。

 過去、ここには霊的兵器開発を行っていたゲオルギネス財団の地下研究施設があったが、とあるもの(コウタ)達の強襲により破壊されていた。

 研究施設跡を買い取り、再び使える様にしたのがデビット達ケラブセオン。

 彼らの研究結果すらも入手し、現在では魔法と科学を合わせた兵器開発、非人道的な人体改造すらも行っている。


「では、召喚実験を見せてくれ」


「はっ。現在、最終調整中です。後2時間後、午後3時にはスタートできます」


 デビットは、自らが思うように事態が進むのが嬉しそうな顔をする。

 そんな様子を見てレオニードは、自分が誰に魂を売ったのかを今更理解し、ソフィアは端正な顔をゆがめた。


「いよいよデビットの悪行が見えるのじゃ。ワシ、ここでデビットの息の根を止めるのが良いかもしれんと思うのじゃ!」


 チエちゃん、さすがにソレは暴走しすぎです。

 物語を壊すのは、ご勘弁を。


「うみゅぅ。ワシは、この先犠牲者が増えるのを見るのはイヤなのじゃぁ」


 もう少し辛抱下さいませ。

 多分、次回はチエちゃんは驚くでしょうから。


「デビットは何を呼ぶつもりなのじゃ? ワシ、秘書なのに聞いておらぬのじゃ!」


 そこは明日の更新をお楽しみに。


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