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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第6章 捜査その6:日本ドタバタ観光編

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第21話 新米騎士爵は、飛竜を仕留める!

「このまま追い込んでトドメ刺しますよ。リーヤさん、呪文準備宜しく。ヴェイッコさんは、ミサイル準備を! 他の方はそのまま攻撃してください」


 僕は残り一匹になった飛竜(ワイバーン)を倒すべく、対物ライフルを飛竜が飛ぶ方向へ向けた。


 ……|コイツ(XM109)(25×59Bmm)の威力はものすごくあるんだけど、銃が重いし(16kg強)し、弾速は比較的遅い(425m/毎秒)。こんな移動標的には当てずらいよねぇ。でも、いつものライフル(7.62×51mm)じゃ、早い(800m/毎秒)けど鱗に弾かれて効かないし。狙撃グレネード銃ってまだ開発途上なのね。


 僕は内心、重い銃に文句を言う。

 威力は満足してはいるものの、高速移動対象には正直苦しい。


「チエさんに軽くて強い銃でも開発してもらおうかな?」


 〝ようも、戦闘指揮中にそんな事を考える余裕があるのじゃ! 今は敵に集中するのじゃ。威力があれば銃が重いのはしょうがないのじゃ! どっかの女子高生は、軽々と対物狙撃銃(ヘカート2)を振り回しておるじゃろ?〟


 僕の愚痴に反応して念話(テレパス)ツッコミをかけるチエ。

 どうやら出番が無いと寂しくなる魔神様らしい。


 飛竜、こちらの攻撃が気になるのか、遠距離から毒液を僕達へ吹きかける。

 しかし、毒液はナナのタイル九十九神(シールドビット)やシンミョウによる高度な防御結界(バリアー)の前に全く効果が無い。


「よーし、勝負しますよ。リーヤさん、どうぞ。敵が燃えたら、ヴェイッコさんそこにミサイル御願いします! トドメは僕がします」


 僕はヴェイッコが携帯滞空ミサイル(スティンガー)を構えるのを横目に対物ライフルを構えた。


「一気に燃やすのじゃ! 集え、風よ、此方(こなた)の手中へ。プラズマとなり、此方に害なす敵を焼き尽くせ。火炎旋風(ファイアーストーム)!」


 リーヤが上に上げた両手の間に風が集められ、断熱圧縮で一気に高熱、プラズマ化する。

 そのプラズマを飛竜の飛翔方向へ向けて開放し、火炎の竜巻(火災旋風)を放出した。


 ……これなら範囲攻撃だから、飛竜は避けようが無いし、上空へ向けてだから流れ弾の心配も無い。断熱圧縮を使った上手い術だね。


 断熱圧縮、それは外側に熱を逃がさないようにして気体を圧縮する事で気体温度が上昇する事。

 大気圏再突入時の人工衛星が燃え尽きそうになるのも、マッハ3以上で発生する断熱圧縮による「熱の壁」が原因。

 間違っても空気による摩擦熱が主ではない。


 ぴや――!


 飛竜は火炎の竜巻に自ら飛び込んでしまい、竜巻から飛び出したときには、悲鳴を上げ、燃えながら飛行速度を落としていた。


「ヴェイッコさん!」

「御意!」


 僕の指示で、ヴェイッコはスティンガーミサイルを放った。

 普通なら生物に対して赤外線誘導型の地対空ミサイルは照準固定(ロックオン)できない。

 しかし、飛竜は燃えながら飛んでいるので、熱源として十分だ。


 ミサイルは飛竜へ向かい、どかん、と思ったより小さな爆発音がした。

 その爆煙から、羽ばたきながらもゆっくり真下に落ちてゆく飛竜。


「まだ、生きているのか! いきます!」


 僕は呼吸を整え、土嚢の上に置いた対物ライフルの照準に飛竜を捕らえる。


 ……今だ!


 僕は霜が降るごとく、引き金を落とした。


 どん、と僕の肩と腕に重い衝撃が襲い来る。

 対物ライフルの銃口から、25mmの多目的榴弾が飛ぶ。

 秒速400mで飛ぶ弾は、僕の狙い通り飛竜の頭部を直撃し、頭部ごと消し飛ばした。


「ふぅぅ。状況終了、かな?」


 僕は銃撃の反動で痛む身体を庇いながら、立ち上がった。


「タケや、お見事なのじゃ!」


 リーヤは僕目掛けて飛びかかってきて、それを受け止め損ねた僕と一緒に地面に転がる。


「い、いったーい! リーヤさん、いきなり飛びかからないで下さいなぁ。タダでさえ銃の反動で身体が痛いんですから、受け止めきれないです。僕は良いですけど、リーヤさんが怪我しちゃダメですもの」


 僕は胸に抱きついて一緒に地面に転がるリーヤに文句を言った。


「だってぇ、嬉しかったのじゃ。此方、タケの指揮で戦うのが好きなのじゃ!」


 耳まで顔を赤くして僕の胸に顔を摺り寄せるリーヤ。

 まだアルコールが残っていて発情しているのではないかと、心配になる。


「ちょ、リーヤさん。公衆の面前です。伯爵令嬢がそんなので良いのですか?」

「あ、しもうたのじゃ!」


 やっと冷静になって僕から飛び上がる様に離れるリーヤ。

 そういう僕も頬に熱を感じるのだから、外から見れば多分顔が赤いだろう。


「ご苦労、タケよ。しかし、お主達。一応帝国貴族であるのを忘れないように。それとザハールには一報をいれたからな」


 イルミネーターから少年皇帝の呆れた感じの声がする。


「陛下ぁ。申し訳ありません。ザハール様には宜しくお伝え願えたらと思うのですが……」

「あら、タケちゃん。もう手遅れよ。ザハール様からメール来ているの。帰ったら、今後の事についてご相談だそうなの。それとリーヤには、随分とお怒りよ。今から楽しみにしていてね」


 陛下への陳情虚しく、既にザハールから連絡が来ている。

 マムはコロコロと笑いながら、僕達をからかう。


「タケ、一緒にお父様に謝るのじゃ。今回は此方がタケを襲ったのが悪いのじゃが、此方無事に実家から生きて帰られるのかやぁぁぁ!」

「あーん、お助けぇ」


 深夜の奥多摩山中に、僕達の悲鳴が響いた。

 無事にワイバーン退治に成功したタケ君達。

 しかし、公衆の面前で抱き合うのは問題ありですよ、リーヤちゃん。


「ワシ、後でザハール殿に連絡と助言を入れておくのじゃ。今回の件はリーヤ殿の暴走が原因じゃ。今までの反動が一気にきてしもうたのじゃろう。タケ殿もよく辛抱したのじゃ。まったく困ったお嬢様なのじゃ!」


 チエちゃん、フォロー宜しくです。

 これで2人が引き離されてしまうのは可哀想ですからね。


 では、明日の更新をお楽しみに!

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