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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第5章 捜査その5:帝都大動乱!

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第36話 新米捜査官は、邪神の襲来を待つ!

「かなり混んでおるな。城に繋がる道が馬車で渋滞するとはな。まあ、慌てる事もなかろう。陛下もそこまで短気ではあるまいに」


 今朝まで皇帝を襲うつもりであった領主、皇帝の放送ですっかり牙を抜かれ、今ではすっかり皇帝の臣下である。


「この放送という手段、あなどりがたし。今まで国の端々まで伝わり難かった陛下や重鎮の考えが即時に国中に広がる。これを元に国家を纏められるのなら、使わぬ手は無い。地球文化、恐るべし」


 領主は馬車の窓越しに城にある玉座付近を見上げた。


「陛下は、この先どこまで行くのだろうか?」


 地球文化を取り込みつつも、帝国の利を考え下々までを守る皇帝。

 若き皇帝の行く先が見たくなった領主であった。


 しかし、その思いは轟音で消し飛ぶ。


「なにぃ!」


 その轟音の発生源は、城、それも玉座がある辺り。

 城壁の一部が破損し、そこから黒い煙が上がっている。


「陛下! これは一大事、ノンビリしている暇は無い。ワシは徒歩でも城内へ向かい、陛下をお守りするのだ。お前達、武具を持ち付いてまいれ!」


 渋滞中の馬車達から武具を持った魔族やら獣人やらエルフ達が飛び出し、一路城を目指した。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「ふふふ。私の裏を掻いたつもりでしょうが、まだまだですね。皇帝を中心に帝国を(まと)める為に放送を使うというのは良い手でした。しかし、生放送では、何処に皇帝がいらっしゃるか丸分かり。そこを強襲すればお終いです」


 黒煙たなびく城壁の外、空中に漂う漆黒の肌の魔族種青年。

 真紅の目に張り付いたような嘲笑を浮かべている。

 しかし次の瞬間、嘲笑を浮かべた顔ごと彼の上半身は消し飛んだ。


「詰めが甘いのは毎度だな、這い寄る混沌(ナイアーラトテップ)!」


 城壁に張り出したベランダに、奇妙な太刀を肩に担いだ壮年男性がいた。


「オ、オマエは、マだエンデに張り付いてイル筈だロ!」


 空中に浮かぶ下半身から器用に上半身を生やしながら叫ぶ漆黒の魔族、いや邪神端末。


あっち(エンデ)にいるのは、チエちゃんの分身さ。俺のも含めてな!」


 壮年男性は、邪神に対してネタバラシをしながら刀を横一閃する。


「グぎゃァぁ!」


 再び上半身と下半身が真っ二つになる邪神。


「コの、にっクきは、コウタぁ!」


「ああ、功刀(くぬぎ)康太(こうた)、ここに参上さ!」


 コウタはニヤリと笑い、邪神への攻撃を開始した。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「すっかり策に嵌ってくれましたね、チエさん」

「ああ、タケ殿。お見事なのじゃ」


 僕はC3システム経由の情報を見ながら城内屋上に待機中。

 いつでも狙撃が出来るようにしている。

 横には2人の美幼女が居る。

 1人は言うまでも無く、リーヤ。


 そしてもう1人、リーヤよりも小柄で身長120cm程。

 地球人なら9歳児くらい、東欧系に見える黒髪巻き毛、黒系ゴスロリを纏った幼女。

 その正体こそ、今回の作戦最大の秘密兵器、魔神将「チエ」。

 ナナやリタ姫の義姉にして、英雄コウタの師匠。

 これまでも色々な話を聞いてはいたが、その存在を前にして僕は興奮を抑えられない。


「タケ、喜んでおるのは良いが、此方(こなた)にも答えあわせを頼むのじゃ!」

「そうじゃな。ワシもタケ殿の策をよー知りたい。コウタ殿も策士ではあるが、猪突猛進グセが治らぬ。その点タケ殿は落ち着いてて良いのじゃ!」


 2人の美幼女から「のじゃ」言葉をステレオで言われる僕。


 ……2人は雰囲気が微妙に違うから良いけど、外見といい話し方といい、これ紛らわしいんじゃないかなぁ?


「今回の作戦は2本立てなんです。まずは陛下の演説による帝都掌握、ここまでは最初僕が考えた策でした。ここから先はチエさん達が来てくれたから出来た策です」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「ほーい! チエちゃん、参上なのなのじゃぁ!」

「チエちゃん、一応皇帝陛下の御前(おんまえ)なんですから、少しは取り繕ってよぉ!」


 昨晩、玉座にて相談をしていた時、突然空間が軋み、そこから美幼女と壮年男性が飛び出してきた。


「チエ姉ぇ、さっそく来てくれたんだぁ。ありがとー。で、そっちのダンナ様。新妻(にいづま)をほっといて飛び出した事についての謝罪は、してくれるんでしょうねぇ」


 ナナは嬉しさ半分、ジト目半分で姉と夫の到着を喜んだ。


「コウタ、よくぞ来てくれた。ただ、もっとこっちには頻繁に来てもらわねば困る。其方(そなた)がいくら貴族社会に興味が無いと申しても、放置される領民は良い迷惑だぞ」


 陛下は、コウタに一礼をしたが、今までの愚痴をこぼした。


「お久しぶりです、陛下。御健勝で何よりでございます。陛下におかれましては、妻や義妹がお世話になっております。また俺が風来坊なんでご迷惑をおかけしてしまいました。今後は季節ごとには来ますので、宜しくお願い致します」


 コウタ、持っていた長い太刀を後ろに回し、陛下の前に膝まついて礼を返した。


「おい、季節ごとか! まあ、今まで年一回も来ないバカにしては譲歩したな」


 陛下は破顔をして英雄を迎えた。


「ナナ、ごめんなさい。俺、困っている人を放置できなくて、飛び出しちゃったんだ。この埋め合わせは必ずするから許してよぉ」

「ダメですぅ。コウ兄ぃは、フラフラしすぎなの。ボクは寂しいんだよ! この事件が終わったら、お家でまったりラブラブえちえちイチャこらしちゃうからね。絶対逃がさないよぉ!」


 ナナに平謝りしている英雄。

 彼がナナに対して土下座までしているのが実に可笑しい。


 ……ナナさんが実年齢よりも幼く見える分、実年齢差よりも歳の差夫婦に見えるね。しかし、すっかり尻に敷かれている御様子。ナナさんも怒っているのか、惚気(のろけ)ているのか、18禁な会話をしているのが面白いや。頑張って精魂吸われると良いですね、コウタさん。


 一見情けない様に見える英雄であるが、彼の体格は僕よりもしっかりしている。

 年齢は三十路半ばくらい、身長は180cm弱で、細マッチョ。

 魔力もナナよりは少ない様には見えるが、それでも僕よりもはるかに上。

 更に彼が持つ魔剣から吹き出る魔力がすさまじい。


 後からチエに聴いたのだけれども、その魔剣「(シャドウ)砕き(スマッシュ)」。

 知性(インテリジェンス)(ソード)にして、いかなるモノ、邪神の多重次元結界すらも切り裂く魔剣。

 これが、対邪神の切り札となるのだ。

 いよいよ登場しました、前作の主人公コウタくん。

 そして「第四の壁」を毎度無視する悪魔っこチエちゃん。


「のう、作者や。ここまでワシの出番を待たせたのじゃ。美味しい場面はくれるのじゃな?」


 いやー、前作のキャラが今の主人公達を食っちゃだめでしょ?

 種死のニノマエはダメですよね。


「うむ、確かにアレはダメなのじゃ。せめてZのアフロくらいの活躍にするのじゃ。という事で、カッコいいシーンをよこすのじゃ。ただでさえ、ワシと紛らわしい2Pキャラをヒロインにしたのじゃ。このバカ作者がぁ」


 だってぇ、チエちゃん人気だったんだもん。

 その人気にあやかりたいじゃないの。


「うむ、ならば良いのじゃ。では皆の衆、タケ殿やリーヤ殿を食わぬ程度に活躍するのじゃ!」


 すっかり、チエちゃんにあとがきを喰われてしまった作者でした。(笑)

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