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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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69.味噌汁?メソ汁?

ーーーアフタヌーンティーにて。


「えっ?アラン兄とヴィンス、年明けまで一緒に過ごせるの?」

ノエル兄様が聞く。

「あぁ、そうだ。学院が冬季休みで、ジュリエッタ達も年末は忙しいからな。ここで一緒に過ごしてもらう事にしたんだ」

お父様が答える。

「やったーー!ヴィンス、一緒に遊ぼうぜー!」

ジーン兄様がヴィーに早速遊ぶ約束をする。

「まぁ、ジーン。何か、忘れてないかしら?」

お祖母様が聞く。

「えっ!?宿題ならちゃんとやるよ」

「そんなことは、当たり前ですよ。それではなく、明日から訓練するんでしょう?」

「あーーー、忘れてた…」

訓練を思い出し、肩を落とす。


「えっ!?何、訓練って?」

ヴィーが聞く。

「明日から午前中に、私が訓練を見る事になったのよ。だから、アランもヴィンスも一緒にやりましょうねぇ」

「えー何で、そんな事になってんのー」

ヴィーはずっと遊べると思っていたので、不満らしい。

「ヴィンス、お祖母様に訓練してもらえるなんて光栄なことだぞ!」

自主練をするアラン兄様にとっては、嬉しい事だったようだ。

何でもお祖母様との訓練がなければ、私兵団と共に訓練する予定だったと。

「ヴィンス諦めろ」

ジーン兄様がヴィーに小声で言う。


私がお願いしたばっかりに、ヴィーまで訓練することなっちゃったわねぇ〜。なんか申し訳ないわ。

私兵団のjr.メンバーも訓練の事聞いて、驚いていたものねぇ〜。

今度、お詫びに何か作ってあげたら良いかしらねぇ。



*****



ーーー厨房にて。


「今日は、セウユとメソがあるので、この前とは違うタレを作りまーす」

「おっ、新しいタレか。楽しみだな」

エイブさんも乗り気だ。

「まずは、セウユのタレね。白ワインと砂糖を煮詰めて、薄い琥珀色になったら火を止めて、そこにガーニックとションガー、リップルのすりおろしたもの、あとセウユとごま油を入れて混ぜる。これだけだよ」

「意外と簡単なんだな」

「じゃあ、次はメソのタレだね。メソ、砂糖、白ワインを混ぜて火にかけてアルコールを飛ばして、砂糖をちゃんと溶かすの。で、溶けたら最後にセウユとガーニックの微塵切りを入れて完成」

「こっちも簡単っすね。あっ、うまっ」

師匠は指についたタレを舐めていた。

「もぉー師匠、先に味見はダメでしょー」

「いや、偶然だって、偶然」

「まっ、そういう事にしておきます。ともかく完成したから…味見しよう!!」


「「「「「「おーーー!!!」」」」」」


「ん?」

目の前にはエイブさん、アーサーさん、師匠なのに声が後ろからも聞こえたわ。


後ろを振り返ると、ノエル兄様、ジーン兄様、ヴィー、アラン兄様がいた。

「バーベキューするって聞いたから、きっと何か新しいもの味見出来るかと思って、来てみた」

ジーン兄様が悪びれもなく言うと

「俺はジョアンが料理してるって聞いたからついて来た」

ヴィーが言い

「僕は、この2人のお守り」

とノエル兄様。

アラン兄様はと言うと

「俺は、この3人の監視」

「ふふふっ。じゃあ、みんなで味見しよう!!」


牛肉を焼いて食べる。


「「「うっまー!!!」」」

ジーン兄様、ヴィー、師匠が声を揃えた。

「うん、前の塩ダレもいいが今回のも美味いな」

エイブさんが言う。

「俺、このメソダレ好きです」

アーサーさんはメソダレ派になった。

「僕、塩ダレよりこのセウユダレが好きだな」

「ズルいぞ、ノエルとジーンはいつもこんな美味い物食べてんの?王都にもないぞ、こんな美味いのは」

アラン兄様はノエル兄様達に文句を言いながらも食べ続ける。

「で?お嬢は何作ってんだ?」

「アニーちゃんのご飯。風邪だからさすがにバーベキューはキツいかな?と思って。野菜たっぷりのメソ汁」


「「「「「「「メソ汁???」」」」」」」


「んーと、メソスープのこと。…よし、完成。えーと、飲んでみる?」


「「「「「「「飲む!!!!!!!!」」」」」」」


「はい、熱いから気をつけてね」

「わぁー野菜の甘さも出てるし、このメソスープ美味しいねぇ。僕好きだなぁ」

ノエル兄様は気に入ってくれたみたいだ。

「ションガーも入ってるのか?」

「エイブさん、正解!ションガーは身体を温める効果があるから」

「へぇ〜相変わらずジョアンちゃんは物知りっすねー」

師匠も、ちゃん付けで呼んでくれたわ。

良かった、良かった。

「なぁ、なぁジョアン、俺これなら野菜食べられる」

野菜嫌いなヴィーもこれなら大丈夫そうだ。

「呑んだ翌日とか、飲みたくなる感じっすねー」

師匠が言う。


わかるわぁ〜。

呑んだ翌日は、メソ汁飲みたくなるわよねぇ〜。

シジミがあれば、最高なんだけどねぇ。

後で、タイキさんに聞いてみようかしら?


「なぁージョアン、やっぱりウチに、ロンゲスト家に来ない?毎日、ジョアンのご飯食べたいんだけど…」

アラン兄様が、小声で聞いてくる。


あら?嫌だ。ちょっと〜アラン兄様ってば、プロポーズみたいじゃないのぉー。

言う相手が5才児ってのは、どうかと思うけどねぇ。


「うふふ、それは婚約者に言ってあげて下さい」

「婚約者いないから」

「えっ!?アラン兄様もいないの?」

「あー、ノエル達もいないよな。でも俺の場合は、俺が断ってるんだけどな」

「なんで?」

「政略結婚の意味もわかるけど、生涯共にする自分の相手ぐらい自分で決めたいし。まぁ、父上も母上も何も言わないし。言ってくるのはロンゲスト家と繋がりたいって思ってる外野だけだな」

「へぇ〜、大変だねぇ。格好良いから学院でもモテるでしょ?」

「きゃーきゃー騒ぐだけの女は嫌いだ。俺のこと、家柄と容姿でしか見ないからな」

「あぁーー、そういうこと。それは面倒なだけだね。お察しします」

「クックックッ、5才で、察するのかよ」

私の頭をポンポンする。


貴族って結婚1つでも大変なのねぇ〜。

あれ?もしかして、私も大きくなったら政略結婚になるのかしら?

家の為とは言え、現代日本の一般人にすると受け入れ難いことよねぇ〜。





味噌汁って家庭ごとの味が出ますよね〜。

ちなみに私は呑んだあとに、ラーメンよりも豚汁が食べたいです。

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