表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/562

67.テレポート

本日、同時2話更新します。

これは2話目です。

「じゃあ、聞いてみます」

ーーヘイ、アシストちゃん。教えてくれる?

ーーJ:私が《転移》出来るって言うけど、どうやったら使えるの?

ーーA:転移場所をイメージして、【テレポート】って言えば使えるよ。でも、行ったことのある場所だけだよ。


「どう?わかった?」

ヴィーは興味深々で聞いてくる。

「うん、行ったことのある場所をイメージして【テレポート】って言うらしい」

「すっげーー。やってみようぜ!!」

ジーン兄様も興奮して言う。

「危なくないのかしら?」

お祖母様が心配する。

「近い所からやったら、どうじゃ?アラン、客室で待っておれ。ジョアン、客室ならイメージしやすいじゃろ?」

そうお祖父様に言われて、アラン兄様は客室に戻る。


しばらくして

「じゃあ、ジョアンちゃん。客室をイメージしてやってみて」

「はい。(客室…アラン兄様…客室…アラン兄様…)【テレポート】」


シュン…。


「「「消えた…」」」

ノエル兄様、ジーン兄様、ヴィーが呟く。


シュン…。


ポスッ。「うわっ!?出来た?あれ?アラン兄様は?」

間違いなく客室だった。でも、アラン兄様が見当たらない。

「クックックッ…。ここだよ」

背後から笑い声がする。

「えっ?うわっ!ごめんなさい」

後ろを見ると至近距離でアラン兄様が笑っていた。

転移した場所は、客室で間違いなかったがジョアンが現れたのはアランドルフの膝の上だった。

「ちゃんと出来たな。今度は、リビングをイメージしてみたら?」

「うん。(リビング…リビング…)【テレポート】」


シュン…。


「…消えた」


シュン…。


「「「うぉわっ!!!」」」

ノエル兄様、ジーン兄様、ヴィーの近くに転移したため、いきなりジョアンが現れて3人は驚いた。

「ジョアン、どうじゃった?客室に行けたかの?」

「はい、行けました」

さすがに、アラン兄様の膝の上とは言えないわ…。


アラン兄様も戻ってきて

「じゃあ、ジョアンちゃん。距離をのばしてみましょ。私兵団寮をイメージしてみましょうか?」

叔母様が提案する。


「「じゃあ、俺、寮に行ってくる!!」」

ジーン兄様とヴィーが言いながら、走ってリビングを出る。

「僕も行ってくる」

ノエル兄様も言えば。

「じゃあ俺も」

アラン兄様までも寮に向かう。


しばらくして…

「じゃあ、そろそろ…(私兵団寮…私兵団寮…そう言えばマーティンさん達にもスポーツドリンクのレシピ渡さないと…私兵団寮…)【テレポート】」


シュン…。


「行ったな…。なぁ、ジュリエッタよ、ジョアンは王宮には行きたくないそうなんじゃ。あの子を尊重してやるんじゃぞ」

「もちろんよ、お父様。【無】属性だから、周りから守らないとって思っていたけど、そうじゃなくて規格外だから守らないといけないわね」

「はぁー、こんな時にスタンリーは何をやってんのかしらねぇ〜。あの子も、一緒に鍛え直さないといけないかしらねぇ〜」

リンジーは、二日酔いでダウンしているスタンリーに対して呆れていた。


シュン…。


「あっ、出来た」

無事に寮の食堂に転移した。


「「「「「「「っ!!!!!」」」」」」」


「ん?何?」

どうしたのかと首を傾げる。

なんで驚いた顔してるのかしらねぇ。

ナットさんとガンさんは、転移を初めて見たからかも知れないけど…。お兄様たちはなんで?

「あ、あの、ジョアン…様」

「えっ?」

後ろを振り向くと、耳まで真っ赤になったマーティンさんがいた。しかも、マーティンさんの膝の上に座っていた。


「えっ、あっ、ご、ごめんなさい」

急いで下りようとするが、脚が届いていなかったのでバランスを崩して落ちそうになる。…が、後ろからマーティンさんに抱き留められ落ちるのを回避できた。

「ふぅーー。間に合った〜」

「マーティンさん、ありがとう。あと、ごめんなさい」

「いや、ジョアン様に怪我がなくて良かった」

「マーティン、マジでありがとう」

ジーン兄様もお礼を言う。

「本当、ジョーを助けてくれてありがとう。…でも、そろそろ離してくれないかな?」

ノエル兄様もお礼を言うが、未だにジョアンを抱きしめているのを注意する。


マーティンさんに下ろしてもらうと

「ジョアン、何をイメージした?もしかして、イメージしたの寮だけじゃないだろ?」

アラン兄様が聞いてくる。

「えっ?寮のことだけ……あっ、スポーツドリンクのレシピを渡さないとって考えた」

「それだよ。その時にマーティンのこと考えなかったか?」

「俺のこと…」

マーティンさんがボソッとつぶやき赤面する。

「うん、『マーティンさん達に』って考えた」

「『マーティンさん達』…」

また呟き今度は肩を落とす。それを横にいたガンさんが、慰めるように肩をぽんぽんと叩く。


「ってことは、イメージの時に人を考えるとその人の所に転移するってこと?」

ヴィーが聞く。

「たぶん、そういうことだと思う」

「じゃあ、転移する時は気をつけないといけないな。ね?ジョー?」

ノエル兄様に念を押される。

「はい。ごめんなさい」



その後、二日酔いから復活したお父様は【アクア】のこと《転移》のことを聞き、また頭が痛くなったようだ。さすがに、不憫に思ったから【ファーストエイド】で痛みをなくしてあげた。

そして、これらのことはランペイル家に関係する、使用人、私兵団の全員に誓約書を書かせて緘口令が敷かれた。




スキルが一般的に多くて3個なのに、いつも間にかもう1個増えたジョアン…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★好評発売中★

html>
書籍情報はこちらから
★マグコミ様にてコミカライズ連載スタート★

html>
マグコミはこちらから
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ