表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/562

63.ジュリエッタのお願い

全員が席に着くと、夕食が運ばれて来た。

「「うわーーーーっ!!美味そう!!」」

ジーン兄様とヴィーの声が揃う。

「こ、これをジョアンが?」

お祖父様も驚く。

「はい、お口に合えば良いのですが…」

「えっ?ジョアンが作ったの?可愛くて料理ができるなんて…俺と結婚ーーー」

冗談でアランが言いかけると

「「「ダメだ!!!」」」

お父様、ノエル兄様、ジーン兄様が叫ぶ。

「……」

はぁー、お父様まで何をムキになってるのよ。

冗談に決まってるでしょう?


「……とりあえず、いただきましょう」

呆れ顔のお祖母様が言い、食事を取る。


唐揚げを追加で揚げるほど、夕食は大好評だった。


ーーーアフターディナーティー。


「ほぉーこれが、カクテルという物か。美味いな」

「本当に呑みやすくて、呑みすぎちゃいそうねぇ」

お祖父様もお祖母様もカクテルを気に入った。

「この、ラムブレープとクリームチーズのカナッペ?も美味しいわ」

「ジャガトチップスとやらも、胡椒がきいてて美味しいよ」

叔母様と叔父様は、おつまみにハマった。

「ねぇ〜ジョー。ジャガトチップスって初めて食べるけど、本当にジャガト?」

ノエル兄様が聞いてくる。

「はい、ジャガトを薄く切って揚げただけですよ?」

「ジョアンって【無】属性だったって聞いてたから、何の取り柄もない冴えない女の子だと思ってたよ。でもーーー」

「おい、ヴィー。喧嘩うってんのか?」

ジーン兄様が立ち上がり怒る。

「ち、違うよ、ジーン兄。お、俺、属性のことしか聞いてなくて……。その前世の記憶持ちとかスキルの事とか知らなくて。ここに来るまで、酷いこと考えてたなぁーって。でも、会ったら可愛いし、料理は美味いし……本当にごめん。ジョアン」

「ジョアン、ごめんな。俺もヴィンスもちゃんと母上から、ジョアンのこと聞いてたのに、コイツ話半分で聞いてたみたいで…。気分悪くさせちゃって……ジーンもごめん」

ヴィーが謝り、アランがフォローをする。

「はい、大丈夫です。ヴィーもアランも許します。会ったことのない子が【無】属性ならそう思いますよね?でも、もし自分が【無】属性で他の人からそう思われてたら、どう思いますか?嫌じゃないですか?これからは、相手の立場に立って考えて下さいね」


「「はい」」


「うふふふ。ジョアンちゃんの方がちゃんと考えてるわね」

お祖母様、だって私きっとあなたより年上ですよ。

今のも孫を叱っている気分ですよ。


「あっ、【無】属性で思い出したけど、前にお兄様に話したように、あらゆる属性の能力が平均の()()()()()の。でも、それは人によってなのよ。だから、ジョアンちゃん、私と魔術の勉強しない?」

「勉強?勉強したら魔術が使えるようになるの?」

「んーと、使える魔術があるか調べるために勉強するのよ。もしかしたら全属性を使えるかも知れないし、逆に何も使えないかも知れないの。それに、今使えなくても後々使えるようになるかも知れないし……。言ってる意味わかるかな?」

「はい、叔母様は【無】属性の検証と後天性による属性の有無を研究したい。ってことで、良いですか?」


「「「「「「っ!!!!!!」」」」」」


「さ、さすが前世の記憶持ちね。そうよ。あなたを研究したいの」

私はマウスじゃないんだけどねぇ〜。

でも、もし後天性で属性が現れたら私以外の【無】属性の人達も、精神的に救われるかしら?


「おい、ジュリエッタ!何も、そんな言い方しなくても良いだろう?」

お祖父様が叔母様を戒める。

「大丈夫です、お祖父様。ありがとうございます。叔母様?私が研究に参加することで他の【無】属性の人達に良い影響がありますか?もちろん、私の場合、前世の記憶持ちというイレギュラーかもしれませんが」

「えぇ、もちろん。【無】属性の人間が無闇に虐げられることがなくなるかも知れない。もちろん人によってだから、全員が虐げられないとは確証はないけれどね」

「わかりました。じゃあ、お願いします。でも、学院に入ってからでも良いですか?」

「もちろん、それは良いけど、どうして学院に入ってからなの?」

「私、それまでに強くなりたいんです!精神的にも武力的にも。もしかしたら、何の属性も使えない本当の【無】かも知れないし。だから、学院に入るまでは自己防衛できるぐらいにはなりたいんです」


「「「「「「「「「「っ……」」」」」」」」」」


「ジョアンちゃん……。わかったわ。じゃあ学院の入学まで待つわ」

「ありがとうございます、叔母様」

「でも、1つ良いかしら?これはお願いなんだけど」

「お願いですか?」

「ジュリー母様って呼んでくれない?」


「「「「「「「「「「はっ!?」」」」」」」」」」


「だってぇー叔母様って年取った感じがするじゃない?それに娘が欲しかったんだものぉ〜」

「ジュリエッタ、お前いい加減にしろよ?」

お父様が冷ややかな目で叔母様を見る。

「じゃあ、叔母様以外なら良いわ」


えー、何が正解なの?誰か教えて。

みんな目を逸らすのは、どうしてなの?


「えっと……ジュリー姉様?」

「いや〜ん、ジョアンちゃん。嬉しい!!母様より嬉しいわぁ〜。これからも宜しくね」

「「ジュリエッタ」」

お祖父様とお父様は呆れ顔だ。

「じゃあ、私はギル兄様かな?」

叔父様は漁夫の利を狙っている。

「「父上まで」」

アランとヴィーに呆れられた。


なんとか、みんなに【無】属性のことも前世の記憶持ちのことも受け入れて貰えて良かったわぁ〜。

あとは、学院入学までの5年間でどこまで鍛えられるかかしらねぇ〜。



ブクマやポイントでの応援、とても励みになっております。

これからも、がんばります٩( 'ω' )و

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★好評発売中★

html>
書籍情報はこちらから
★マグコミ様にてコミカライズ連載スタート★

html>
マグコミはこちらから
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ