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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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57.私兵団の酔っ払い

エイブさんは【身体強化】をかけて、私を抱っこし私兵団寮まで走った。

「まずは、食堂に行ってみよ。誰かしら朝食の準備してるでしょ?」


抱っこされたまま向かうと、食堂で酔い潰れて、机に突っ伏して寝ているエルさん、ウーサさん、ダイさん、マツさん。床に倒れるように寝ているアッシムさん、ヒロさん、キラさんがいた。


「「はぁー」」

私とエイブさんは、同時に溜息をつく。


酔っ払いを横目に隣の厨房に行くと、ナットさん、リュウジスさん、マーティンさんが集まっていた。

「おはよう」

「あっ、ジョアン様、エイブさん。おはようございます」

「「おはようございます」」

ナットさんに続き、リュウジスさんとマーティンさんも挨拶をする。


食堂のほうを指差して

「アレ、どういうこと?」

「あぁー、アーサーさんとベンさんは日付が変わる前に帰ったらしいんすけど、団長たちは朝まで呑んでたらしいっすよ」

ナットさんが教えてくれる。


「はぁ〜。エイブさん、まず起こして風呂入れよう。食堂の空気も入れ換えないと酒臭いし、部屋の隅は埃溜まってるから掃除もしないと……」

「そうだな。おい、お前ら他のメンバー起こしてこい!」


「「「はい!」」」


まだ寝ていた他のjr.メンバーが起きて来た。

「えっと、あの、どーしたんです?」

オーキさんが目を擦りながら聞いてくる。

「お前ら、聞いてないのか?今日、大旦那達が来るの」

エイブさんが呆れながら聞く。

「えっ、アフタヌーンティーぐらいに来るんすよね?」

来ることは知っていたようだ。

「来るのはアフタヌーンティーだけど、それまでにアレ、復活するの?」

そう言って、食堂の方を指さす。


「「「「「「「あっ」」」」」」」


「きっと、寮にも来るよ?酒臭いし、埃溜まってるし……。その状況見て、どう思うかな?お祖父様って、未だ訓練欠かしてないんだって。大剣に雷纏わせてぶった斬るらしいよ」


「「「「「「「ひぃっ!!」」」」」」」


ようやく事の重大さに気づいた。


「じゃあ、オーキさん、エリーさんは食堂を掃き掃除。オミさんは【ウォーター】で外から窓掃除。ナットは【ウインド】で空気の入れ替えを。リュウジスさんとガンさんは玄関掃除を」

魔術を掃除で使ったって良いわよね?


「あのー、俺は?」

「マーティンさんは私と一緒に、朝食をつくろ」

「っしゃー!」

なんでガッツポーズ?

掃除がよっぽど嫌いなのねぇ。


「じゃあ、エイブさん、まず起こそうか」

「だな」

みんなで食堂に向かう。

相変わらず、先程と変わらない状態だった。


「団長、起きて下さい!」

オーキさんがエルさんを揺さぶるが全く起きない。

他のメンバーも、起こしてみるが全然起きない。


「あっ、ナンシーだ!」

私は大きな声で言う。


ガタッ。


驚いたことに寝ていた全員が立ち上がり

「「「「「「お疲れ様であります」」」」」」」

と、敬礼をした。


それを見たjr.メンバーは唖然とし、私とエイブさんは

「「あっははは。ははははー」」

お腹をかかえて笑った。


「あれ?えっ?ジョアン……様?エイブさん?」

寝起きのエルさんは困惑した。

もちろん、酔っ払っていた他のメンバーも。

「うふふっ。ナンシーは来てないよ。でも、いい加減起きてね」

「あぁーーー。嘘か。良かったーーーー」


ちょっとエルさん、どんだけナンシーを怖がってるの?


パンパンと手を叩き

「はい、じゃあ、ともかくシャワー浴びて目を覚まして。お祖父様たちが来るのに、こんなんだったら本当にナンシーに怒られるよ?」


ビクッとした酔っ払いは、一目散に食堂を出て行った。


「はぁー、じゃあ掃除しましょ。ナットさんは、空気の入れ替えしてね。オミさんは、ナットさんが終わったらちゃんと窓が閉まってるか確認してから、外から窓の水洗いを。オーキさん、エリーさんはコレを床に撒いてホウキで掃いて。リュウジスさん、ガンさんは同じように玄関を」

そう言って、ストレージから茶殻を渡す。


「これ、何すか?」

ガンさんが聞いてくる。

「茶殻だよ。コレを撒いてから掃けば、埃が茶殻にくっついてキレイに掃けるよ。じゃあ、お願いします」


「「「「「「はい!!」」」」」」


「ふぅーーー。朝ごはん作らなきゃ」

エイブさんと共に厨房に戻る。

「あっ。ジョアン……様。何作る?」

マーティンさんが待っていた。

「……」

「どうした?お嬢」

「えっ、あっ、話すのに敬語やめてもらったのに、名前って様付けだなぁーって思って。年も近いのに」

「そりゃ、貴族と平民じゃ違うだろ?」

「えぇーーー。じゃあ、貴族が様付けするなって言ったらいいの?」

「んーーー。それは、ほら、旦那がなんて言うか……」

「じゃあ、お父様に後で聞こうっと。ということで、朝食作ります!」

「何がという事なんだか。で、何作るんだ」

「時間もないから、ワンプレートで良いんじゃない?エイブさん、オムレツお願い。マーティンさんはサラダを。私がパンケーキ作る」



バタバタとしたものの、シャワーを浴びて目が覚めたエルさん達も掃除を手伝い、なんとかキレイになった。これから毎日、全員当番制で掃除をすることを指示して、エイブさんと共に屋敷へ戻った。



いつも誤字脱字の報告、ありがとうございます。

ブクマやポイントでの応援も、ありがとうございます♫

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