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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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540.修学旅行17 悪ふざけの結果

マッグガーデン様のMAGCOMIにてWEB連載中

『享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも、スキルだけで無双します〜』

MAGCOMI公式サイト https://comic.mag-garden.co.jp/


漫画は、マヒロタバ先生です。

可愛いジョアンをぜひ見て下さい!

 そして担任達の悪ふざけの結果、私から三勝したゴールダーとガロンとデートすることになった。ベル、ラグナ、ジュノもそれぞれ一人とはデートすることになったらしい。そして、本日はガロンとのデート。


「お待たせー」

「……っしゃー! これだよ、これ! 俺が描いていたのは!」

「は?」


 ガロン曰く、一度目のデートは男装の私と行ったのが今は閉店したリコリス商会で、その後に行ったのが大衆食堂だったことが許せなかったらしい。


「いやいや、あれはリコリス商会の偵察だったからね? 誰もデートだなんて言ってないし」

「……ともかく今回は俺の希望通りだ」


 勝者が決まった際にガロンの希望を出来るだけ聞いた結果、寮の玄関でガッツポーズのガロンがいる。今回の私の装いは、Aラインの水色のワンピースに低いヒールのサンダル。


「じゃ、行くか」


 そう言って、ガロンが手を出してきた。つまり、手を繋げと? と首を傾げていると、パッと私の手を掴み歩き出すガロン。ガロンのことを少なからず想っている子はここで顔を朱く染めたりするんだろうけど、私としてはそんなことは一切ないので、まっ、いいかとしか思っていなかった。


 ガロンに連れて来られたのは、王立植物園。年間を通して、様々な花が咲いていてアニア国でも有数なデートスポットらしい。そこで綺麗な花を見て、園内の中央にある大きな池でボートに乗ったりした。


 ランチは、植物園内のレストラン。予約していたのか、名前を言っただけでテラス席に案内された。テラス席は半個室になっていて、椅子は籐で出来たソファー。要するにカップルシート。料理は、エディブル・フラワーつまり食用花を使った色とりどりなコースだった。


「わぁ、綺麗! 食べるのがもったいないわ」

「喜んでもらえて良かったよ。ジョアンの場合、自分でも料理するからかなりハードル高かったんだ」

「そんなこと気にしなくて良いのに。私の場合、家庭料理みたいなものだよ?」

「……家庭料理なら王宮料理人が教えを請わないからな?」

  

 ランチの後も、植物園を散策してガロンとのデートは終了した。寮の近くに来た時に、絶えず私の手を握って歩いていたガロンは手を離し真剣な顔で私に向き合った。


「あのさ……これからも、またジョアンとこうしてデートしたいんだけど……ダメか?」

「ごめん。……いつ番いが現れるかわからないガロンとは一緒にはいられない」

「……そっか。そうだよな。じゃあ、また明日からいつも通りだな」

「うん! 今日は楽しかった、ありがとう」

「おう」



*****



 ガロンとのデートから一週間後、今日はゴールダーとのデート。待ち合わせは寮の厩舎前。辺りはまだ薄暗い。


「おはよう、ゴールダー」

「おう、おはよう! 天気が良くて良かったな」

「うん。今日は宜しくね」


 ゴールダーとのデートは遠乗り。だから、今日の装いは乗馬服。行き先は、寮から馬で五時間行った所にあるらしい。


「よし! じゃあ、行くか」

「うん。スノーちゃんよろしくね。パールもメテオも準備良い?」

『この国で遠乗りなんて初めてだから楽しみね』

『私は準備OKよ』

『OKっす』


 ゴールダーは、私だけではなくスノーやパール、メテオのことまで気を遣ってくれて遠乗りを提案してくれた。スノーは、授業で騎馬訓練もあるので度々乗ってはいるけど、アニア国での遠乗りは前回来た時も出来なかったので楽しみだったらしい。ちなみにパールは、アニア国ではティガー公爵家でお世話になっている。やはりフェンリルだと色々と支障があるということで、ティガー公爵が提案してくれた。パールは、美味しいご飯と私兵団との運動があるので、意外と快適に過ごしているようだ。メテオは、こちらに来てから自由に飛び回っていて、用がある時だけ呼び出すようにしている。


「うっわー! スゴい!!」

「だろ? 俺のお気に入りなんだ」


 昼前に到着したのは、ティガー公爵領にある別荘。別荘の横には青みを帯びる清らかな川が流れていて、夏は川遊びをしたり釣りをしたりするそうだ。


「ん? あれは?」

「あー、あそこの一角だけお湯なんだ。何故だかわからないけどな」

「お湯? もしかして温泉?」


 私は湯気が出ている場所に駆け寄った。そこは、おおよそ直径五〇cmほどの窪みがあり、下から湧き上がっていることがわかる。【サーチ】すると、やはり天然温泉と出た。ゴールダーに言うと、首を傾げているので私は温泉についてアツく語ってみた。


「……ってことなの! わかった?」

「お、おう。わかった。その湯に入ると色々と効果が出るんだな」

「そう! 詳しくサーチしてないけど、もしかしたら大変な事になるかも知れない。公爵家の一大事業になるかも」

「そこまでか!?」


 とりあえず、この事はティガー公爵に報告してからと言うことになり今はここでの出来ることをしようとなった。それはゴールダーの希望である野営料理。いわゆるキャンプ飯だ。誰かにアニア国まで来る間に野営した時の事を聞いたらしい。


 メニューは、漬け込み肉のバーベキューとカレーライス。もちろん調理はゴールダーも手伝ってくれた。ただ食べるだけでなく、今後野営をする時に参考にしたいんだとか。カレールーさえあれば、簡単だからねぇ。

 バーベキューは、パールが川で魚を取って来てくれたのもあってかなり豪勢になった。料理が出来る頃、ディメンションルームからロッソも出て来て皆んなで楽しく食べた。


 焚き火を見ながら話していた私達は、お腹いっぱいでいつの間にかうたた寝していたらしい。気づくと日が傾き始めていた。焦ってゴールダーを起こすと、急いで後片付けをした。そして帰りはベルデの転移でティガー公爵家に。

 お陰で門限までに間に合った。ベルデ様々です。

 




認定証や温泉のことと色々ありますが、とりあえず年内はこれで最後になります。


今年は作家デビューなどもあり、充実した一年でした。来年はコミカライズ発売や書籍2巻の予定もあります。楽しみにしてくれたら嬉しいです。

皆様、良いお年をー!

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