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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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524.修学旅行① 王都〜ランペイル領

第一巻、明日発売!!

いや〜ワクワクして、今日寝れるかな? 

……いや、寝るな(笑)

 準備期間はあっという間に過ぎて、私達は修学旅行に出発した。アニア国までは、東の国経由の船の旅。3航路あるが今回の航路はファンタズモ発だ。ファンタズモに向かうにはランペイル領からクリムゾンウッズを抜けて行くしかない。 修学旅行が、二ヶ月もあるのは目的地までも時間がかかるからということがわかった。前世のように飛行機や新幹線がないから致し方ない。

 行程としては……。


王都 出発

野営 二泊

ランペイル領 二泊

野営 一泊

ファンタズモ 二泊

船 一泊

東の国 一泊

船 一泊

アニア国 到着


 そして、途中まで文官科の東の国、アニア国、エルファ国に行くグループ、エルファの国にいる魔術科と一緒に向かう。ランペイル領とフォンタズモで二泊するのは、野営に慣れていない文官科と魔術科の生徒の為。強行だと疲れから体調を崩す生徒が多いそうだ。文官科と魔術科は馬車、騎士科はその馬車を守るように御者台や騎馬で向かう。つまり冒険者としても活動している私達騎士科が護衛というわけだ。もちろん私もスノーに乗っている。

 

 列の先頭はブライアン先生と冒険者ギルドのBランカーのエドとソウヤと私、真ん中辺りには騎馬した魔術科のハリー先生とミア先生。私とも面識があるこの二人は元魔術師団でお母様とジュリー叔母様の元部下。子育てが一段落して学院で教鞭を振るうことになったのは今年の春から。最後尾はヘクタール先生とカリムとベル。

「……ようやくランペイル領だな」

 と、溜め息混じりで呟くブライアン先生。

「本当っすよ。旅……というか野営初めての人を連れての野営は疲れた〜」

「テント張れないわ、虫だのなんだのって煩いし……」

「……騎士科と違って見張りもないくせに、文句だけは一丁前に言うよな」

 上からソウヤ、私、エドも文官科の一部に対しての愚痴が止まらない。ちなみにブライアン先生が話し出してからすぐに私達の周りを結界で囲み防音機能を使ったから、後ろに聞かれる心配はない。

「あっ、そういえば私王都から街道通って帰ってきたの初めてだわ」

「あージョアンの場合、いつもは転移扉だろ? その話も出たんだけど、さすがに辺境伯からの許可が出なかった」

 と、ブライアン先生が裏事情を教えてくれた。


 そりゃそうだ。いつものメンバーならともかく、そこまで親しくもない話したことさえもない文官科や魔術科がいるからねぇ。


 昼過ぎに到着した領都ジェネラルの門には、私兵団がいつもより多い人数で立っている。いくら学院の生徒でもスルーパスは出来ないので、身分調査などをする為だ。

 門を抜けてしばらく行くと宿屋が多く立ち並ぶ一画がある。ここで文官科と魔術科は馬車から下り宿へと入って行く。騎士科は我が家の私兵団寮に宿泊する。もちろんただ泊まるだけではなく鍛錬付きのホームステイだけど。ご飯は美味しいからね。


 馬車は宿の近くに置き、騎士科全員で騎馬で我が家に向かう。我が家が見えてくると、あちらこちらから「デカくね?」「城?」「いや要塞だろ」と聞こえてくる。確かに、我が家は普通の貴族の屋敷ではない。辺境の地を治る辺境伯家は、まさに要塞だと思う。万が一、クリムゾンウッズなどでスタンピードがおこった場合は、領民の避難先となるために屋敷の周りは十メートルぐらいの塀が囲み、塀の上には見張り台もある。屋敷の周りには水堀があり、跳ね橋を渡ってしか入れない。前世で言うところのギリシャのロドス島のような感じ。


 馬を厩舎前の馬留めに繋ぐとーースノーはもちろん厩舎ーー演習場に整列して、領主のお父様に挨拶。その後、私兵団寮に入り、夕食まで自由行動。と言っても跳ね橋は、私達が入った後に上げてしまったので外には出れない。でも、私兵団寮内の談話室、図書室、大浴場、トレーニングルーム、ビリヤードやリバーシ、トランプなどが遊べる遊戯室は使い放題だ。これには屋敷から出れないと聞いて不満そうだった生徒達も満面の笑みだった。私とベルは私兵団寮ではなく屋敷で泊まる。


 旅の汚れを落とした後は、中庭で久々に会った両親とベルとお茶をした。足元にはパール、テーブルの上にはロッソとドーラちゃん、お茶を淹れるのはベルデだ。メテオは只今お昼寝中。

 お母様とは文でのやり取りは頻繁にしているものの、面と向かって会話をするのは例の一件での打ち上げ以来だった。

「で? どうだったんだい? 騎士団での職場体験は」

「とても有意義な時間でした。今回は残念ながら第一騎士団の体験は出来ませんでしたが……」

「あぁ、話は聞いているよ。第一騎士団も上が変わってから不正が増えてきたと。昔は、誰からも頼られて人気が近衛よりもあったのにな」

「そうねぇ。第一騎士団はどこの騎士団よりも民に近いから」

 

 前世でも警察の不祥事が多くて批判が殺到していた時があったわ。あの時は真面目に働いている人達までもが、評価が下がっているようで不憫だとニュースを見ていて思ったわ。


 お父様達とのお茶を終えると、ロッソとドーラちゃんは中庭に残り、ベル達と一緒に厨房に向かった。

ドキドキ♡ドキドキ

書籍版では加筆もしてますし、購入店によっては特典SSもあります!!

ぜひ、宜しくお願いします!


活動報告でも特典SSについて書いてありますのでぜひご覧下さい。

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