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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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50.ふわっふわのパン

いつも読んでくれてありがとうございます☆

一夜明け。6刻前。


いつもより遅く寝たのに、結局いつも通り早起きしちゃったわ。年寄りの体内時計、恐るべしね。

それにしても、昨日は、みんなで飲んで食べて楽しかったわ〜。

定期的にみんなでご飯出来たら良いわねぇ。


さっ、恒例の屋敷内散歩に行きましょ。

ゴールはもちろん、厨房よ。

今日はパンを作るから、頑張らないとね。


自室を出ると、みんな早くも掃除をしてる。

「おはよう。朝からありがとう」

「「「「おはようございます。ジョアン様」」」」


良いわね〜名前呼び。

様付けもいらないんだけど、それはダメって言われちゃったし。まっ、しょうがないわねぇ。


「おはようございます、ジョアン様。厨房までお散歩ですか?」

ナンシーも声を掛けてくる。

「おはよう、ナンシー。うん、お散歩。今日は、ふわっふわのパンを作るのよ」

「ふわっふわのパン……ですか?」

「うん、期待しててねー」

そう言って、厨房に向かう。


厨房の扉を、いつもと違って、そーっと開ける。

まだ、誰も気づいてない。

「おっはよーーー!」

「「「うわっ!!!」」」

エイブさん、アーサーさん、師匠が驚く。

「こぉらー、お嬢。ビックリすんだろー!!」

「えへへっ、でも扉はそっと開けたよ」

「そういうことじゃないんすよ。ジョアン様」

「はーい」

反省の色が見えない返事に3人は苦笑した。


「っという事で、ふわっふわパンを作ります!」

「何が、という事なのかわかんねーが、ようやく作るのか」

「うん、やっと天然酵母が出来たからね」

リップルを漬けた水をみせる。

「それが、ふわふわの元なのか?リップルを漬けただけの水が?」

「ふわふわじゃなくて、ふわっふわなの。ふわっふわ!まぁ、見てて下さいよ。エイブの旦那」


「「「クッククク」」」


「強力粉、バター、砂糖、天然酵母をボウルに入れて混ぜる。で、まとまってきたら台に移して、さらに捏ねる。15分ぐらいね。その後布巾をかけて、オーブンで一次発酵させるの。低温で2〜3倍に膨らむまでね。ってことで、師匠、オーブンお願いします」

「了解!」


「その間に、昨日取っておいてもらった、鶏がらを調理しちゃおう!!」

「鶏がらって、あの骨のことか?」

「そう、美味しい出汁が出るんだよ」

「「「出汁???」」」

「えーっと、スープ?それを使うと、料理がもっと美味しくなる!!」

「マジっすか?」

「ふふっ、マジっす!」

「まず、鶏がらの汚れを取って、内臓とか血合いもキレイにね。鍋に鶏がらと水、ネーギの青い部分、ションガー(しょうが)入れて煮込む。以上」


「「「はっ???」」」


「それだけ?」

「うん、それだけ。最初、強火で沸騰したら、中火で煮てアクが茶色くなったら取る。その後、弱火で3時間煮込む」

「意外と時間かかるんすね」

「でも、美味しいスープが出るよ」


しばらくして

「じゃあ、生地を切り分けて〜空気を抜きながら成型」


4人で生地を、一心不乱に丸める。

「出来たら、布巾かけてもう一度オーブンに。また低温で」

「意外と時間かかるんですね」

アーサーが汗を拭きながら言う。

「ん〜でも、必要な工程だしねぇ」


また、しばらくして

「膨らんだから、次はいつも通りに焼いて完成ー」

「おう、ようやくだな」


オーブンで焼き始める。


「じゃあ、一息入れよう。チャララ、チャッチャラーン……はい、アイスティー!」

と、アイスティーをストレージから出しながら言う。

「ぶふっ。なんすか?その、チャララ、チャッチャラーンって」

「うん、気にしないで」


誰も知らないの、わかってるけど言いたくなっちゃったのよ〜。


「おっ、良い匂いしてきたな」

「よし!ジョアン様、焼けましたよー」

「じゃあ、味見しよう!!」

2個を半分して、4人で味見する。


「「「っ!!!」」」


「どう?ふわっふわでしょ?」

「何だこれ?すっげー美味いぞ!!」

エイブさんが大声で言う。

「今まで俺たちが食べてたパンって、石だったんすか」

師匠は柔らかさにビックリしている。

ようやく敬語を取ったアーサーも

「うん、全然違うねー」

「これ、全部私のストレージに入れて置いていい?」

「何だお嬢、欲張りだな」

「違うって、みんな食べる時に出したら焼きたて食べられるんだよ?その方が、絶対美味い!!」


「「「確かに!!!」」」

満場一致で、私が預かる事になった。


そして、また

「ジョアン様〜。あっ、いた。そろそろ……って、また真っ白じゃないですかーー!ほら、お部屋行って着替えますよーー!」


「あぁーーーーー」

例のごとく、サラに引きずられて部屋に戻る。


「あーあ、またサラに引きずられて行ったっすね」

「俺がジョアン様に【クリーン】すれば良かったんじゃね?」

「アーサー、お前今更だな。にしても、驚いたな。リップルの水だけで、こんなにふわふわなパンなるとはなぁ」

「料理長違いますよ、ふわっふわっすよ」

「アッハッハッハ、確かにふわっふわだな」

「でも、これが毎日食べられたら最高だな」

「あとで、アニーに教えながら練習だな」


「「はい!!」」


「あっ、でも料理長。ジョアン様が言うに今までのパンもフレンチトーストやパン粉に適してるって言ってたんで、たまに作ってジョアン様のストレージに入れておいてもらわないとっすね」

「あー確かに、あのフレンチトーストは美味かったもんなー」

「私兵団も食事改善できれば、怪我や病気も減るだろうな。お嬢は教えるのに苦労するかもしれないがな」

「それよりジョアン様に変な虫が付かないように、気をつけないとじゃないっすか?」

「1番若いのが、ジーン坊ちゃんと同級生だよな?あぶねーな。やっぱり、俺がジョアン様を抱きしめながら、教えーーー」


ゴツン。


「いったっ!!」

「はぁー。アーサー、お前が、あぶねーよ」

「あーあ、ホントこりないっすね〜」




楽しくて書いていたら、あっという間に50話でした。

それもこれも、皆さまが読んで頂いたおかげです。

ありがとうございます。

これからも、頑張って更新していきます!

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