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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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490.武闘会 開会

投稿先を間違えました〜。

教えて頂き、ありがとうございます!!

『オアシス』でのアルバイトも終わり、品薄だった中央マーケットも通常に商品が並ぶようになった頃、待ちに待った武闘会が始まった。


武闘会の会場は、私達の通う王立学院の演習場。ここは、空間魔術の一種で通常の空間とは隔絶した場所の為に、戦闘訓練をしても魔術をぶっ放しても王都の街には影響がない。いつもは、だだっ広いだけの演習場に武闘会の為だけに造られた5階建ての円形のコロッセウム。天井がなく中からは空を見上げることが出来る。空と言っても、空間魔術の幻影にすぎないけれど。

1階は騎士達の戦う舞台となっており、2階から5階は観客席で、1階の舞台を観客席から見下ろすことが出来る作りとなっていた。ちなみに3階が貴賓席となっていて、その階は全て他国から来た貴族王族が座る。


開会1日目は式典と予選が行われるだけなので入場する人数はそれほどいないと思っていたのに、その予想はだいぶ大外れし学院の入り口から人だかりができていた。


「はいはーい、押さないで下さーい!!」

「まだ始まりませんからー、落ち着いて行動して下さーい!!」

「4階席の入り口は、こちらでーす!」


一般科以外の学生は、武闘会の手伝いに朝から駆り出されていた。チケットのもぎりや会場整理など、時には迷子の保護もしたりする。文官科の侍従、侍女コースを選択している生徒は貴賓席での仕事もあるようで、ザックも朝からバタバタと走り回っているようだ。そして、私達騎士科は主に出場する騎士達のサポート。サポートといっても、軽食や飲み物の補給だったり騎士達から言われた事をこなすだけ……だったはずなのに。


「ジョアン、こっちお代わりだって」

「あー、こっちもこっちも」

「こっちは、おにぎりも追加ーー!」


なぜか、私はコロッセウムに造られた厨房で唐揚げを揚げていた。隣では、ベルがおにぎりを握っている。


それは、各国の出場騎士達が揃いも揃って『 "食の女神”の軽食』をリクエストしたから。それを宰相様から聞いた時は、「は?」と聞き返してしまった。


「ジョアン嬢には、申し訳ないがお願いしたい。もちろん食材も準備するし王宮の調理人も手伝いに出す。……それから、貴賓席の方からも同じリクエストがきている」

「……わかりました」


ということで、武闘会1週間前から王宮の厨房へ通い、唐揚げとおにぎりを下拵え、そして完成品を時間停止機能付きのマジックボックスに詰め込めるだけ詰め込んでいた。ちなみに、貴賓席で出されるケーキはダッシャー商会にお願いしたそうだ。


「……料理をリクエストされるのは嬉しいけど、いつまで揚げ続けばいいの?」

「私も、そろそろ腕が疲れてきた……」

「騎士様方は、本当にどれだけ食べるんだ?」


マジックボックスの中には、かなりの量を作っていたはずなのにどんどんお代わりが舞い込み、急遽追加分を作ることになり飲み物の給仕をしていた私とベルは館内放送で呼び出された。そして、今に至る。


「もう少しで、式典が始まるのでそろそろいいでしょう。ジョアン嬢もベル嬢も、観に行って来たらどうです?」


第一騎士団寮の副料理長、ディーンさんが気遣ってくれたので遠慮なく厨房から出て、クラスメイト達がいる所に向かった。


しばらくして各国の騎士団達が会場に入場してくると、会場中から観客達の黄色い声や声援が聞こえてきていた。コロッセウムの上空には四面モニターが浮かんであり、上の観客席にいる人達にもよく見えるようにと、映像が流れるようになっているので、入場する騎士団がちゃんと見れるようになっていた。


騎士団が整列すると、国王陛下の挨拶が始まる。

10年ぶりに開催するということで、それに合わせて各国との合同会議が開かれ、今後は4年毎に順番で開催地を変えることが決まったという。それを聞きながら、前世のオリンピックのようだと思った。そして、各国が一体となり親睦を深めたり協力や力を磨きあったりしていくことが大事なのだと言って挨拶が終わった。


その後は、各国のデモンストレーションが行われる。

ツヴェルク国は、身体強化をかけた軽業師集団の「人間の塔」。100〜200人の人々が、どんどんと土台の肩の上に立ち上がり、次の段、次の段と続く。上の方には女性や子供の軽業師もいて、あっという間に見事な10段の「人間の塔」が完成し、観客達から惜しみない歓声と拍手が送られた。


アニア国は、前世の南の島にあるような「ファイヤーダンス」。大きな松明の両端に燃えさかる火を点けて、体の周りでバトンのように自由自在に回しながら勇敢に踊ったり、サーカスのような火の輪くぐりをしたりとダイナミックなデモンストレーションに、皆んな手に汗握りながら見ていた。


エルファ国は、老若男女の混声合唱。妖精魔法を歌にのせると、コロッセウムの上を花びらが舞う。よく見ると、下位精霊達が一斉にフラワーシャワーをしていた。合唱が終わると、スタンディングオベーションが起こり、コロッセウムが揺れたように感じる。


東の国は、琴や横笛などの和楽器の演奏と共に剣舞が披露される。剣舞を披露しているのは、一緒に狩りやピクニックをした近衛隊のお姉様達で相変わらず袴姿が凛々しい。その中には、タイキさんの婚約者となったワカナちゃんもいた。


そして、我がエグザリア王国のデモンストレーションは「ホースショー」。馬術競技のように障害物を飛んだり、騎馬の上で人が演技を行う曲乗り演技をした。そして、大トリはスノーとブラウ。スノーに騎乗しているジーン兄様とブラウに騎乗しているヴィーが煙幕の出る魔道具を持ちながら上空を飛び回り、各国のエムブレムを描いていった。これには、観客だけではなく貴賓席の王族や貴族、各国の騎士団も驚き一際大きい歓声をあげていた。


私も、スノーとブラウの契約者で誇らしい。クラスメイトからは、喜びと祝いの意味で頭や肩などをバシバシと叩かれたけど、それさえも嬉しく感じた。


デモンストレーションが終わると、皇太后様が壇上に上がり開会宣言と共に魔術師団による花火が打ち上がり、武闘会は始まった。



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*あわせて、連載している『連勤術師はスローライフ希望』も、ぜひ読んで欲しいです!

ジョアン同様、規格外になっていく異世界転移したイツキが、辺境の村でこれまた規格外なおじぃおばぁと生活していく話です。

https://book1.adouzi.eu.org/n5486ie/

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