表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/562

39.おばあちゃんの知恵袋

今日から護身術の訓練が始まる。

昨日は楽しみすぎて眠れなかった、なのに、また6刻前に起きてしまった。

長年の習慣って、抜けないものね〜。

さっ、朝の散歩に行きましょう。って、言っても1人だから、屋敷の中だけど。


自室を出て、歩いていると侍女達が窓ガラスを一生懸命拭いていた。


「おはよう。みんな朝からお掃除、お疲れ様〜」

「あっ、お嬢様おはようございます。早いですね」

早朝から汗だくね。

「あのね、窓ガラス拭く時に、飲み終わった茶葉を使うとキレイになるよ」


「「「えっ!?」」」


「えーと、飲み終わった茶葉を、もう一度煮出して、それで拭くと汚れがつきにくくなるの。あと、玄関とかは煮出した後の茶葉をまいて、ほうきで掃き取ると良いよ。茶葉の湿り気のおかげで、ホコリが立たず楽に掃除ができるんだよ」


82才、おばあちゃんの知恵袋だよ。

紅茶は毎日、何度も飲むから茶殻もいっぱいあるだろうしねぇ。


「私、ちょっと厨房行ってきます」

1人の侍女が厨房へ走って行った。


散歩を再開しましょう。


浴室の前を通ると、これまた侍女達が汗だくで掃除してる。

「おはよう〜。朝からお掃除、ありがとう」

「あっ、おはようございます。お嬢様」

一生懸命、鏡を磨いている侍女が挨拶をしてくれる。

「鏡、ジャガトの皮で磨いて、水で流すとキレイになるよ」


「「えっ?」」


「ジャガトで磨くと、曇り止めにもなるんだって」

「ありがとうございます。ちょっと厨房、行ってきます」


そろそろ、厨房に行こうかなぁ。


「おっはよーございまーす」

「おう、お嬢。今日も早いな」

エイブさん、朝から声デカいな。

「で、お嬢、朝から何やった?」

「ん?何やった?って?」

「さっきから、侍女が入れ替わりやって来てゴミ持って行ってんすよ。お嬢さんでしょ?」

「あっ。いや、掃除のコツを教えただけで……」

「「あぁー」」

「はぁー、相変わらず規格外だな、お嬢は」

エイブさんが呆れた顔をする。


いやいや、役に立つこと教えただけじゃない。

解せぬ。


「あはは、お嬢さん。そんなに顰めっ面してたら、可愛い顔が台無しっすよ」

そう言いながら、頭をポンポンする。

「なぁーお嬢、その掃除のコツってのも前世の知識なのか?」

「っ!!」

えっ?どうして知ってるの?

エイブさんは料理長だから良いとして、ココで言って良いの?師匠いるよ?


私が動揺してオロオロしてると、フワッとした浮遊感の後、視界が高くなった。エイブさんに抱っこされていた。

「大丈夫だ、お嬢。昨日の夜、使用人たちが呼ばれて旦那とグレイさんから説明があったんだ。だから誰もお嬢のこと、変に思わねーよ。安心しろ」

「……気持ち悪くない?」

ヤバい。泣きそうになってる……。

頑張れ、5才の身体。

「何言ってんすか?逆に、俺は尊敬するっすよ。色んな料理やらお菓子やら知ってて。お嬢さんの方が、師匠っすよ」

「うぅ〜、あ、ありがどぉ〜」


ダメだ。涙腺崩壊。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★好評発売中★

html>
書籍情報はこちらから
★マグコミ様にてコミカライズ連載スタート★

html>
マグコミはこちらから
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ