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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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371.ベルデ

アルバート殿下達が、お土産と共に帰って行った。

お土産はぶっかけ天蕎麦だけのつもりが、バクダンにぎりを追加依頼された。アルバート殿下はフレッド殿下に、アラン兄様は近衛隊メンバーに食べさせたいと。ストレージに在庫がなかったので、急いでチーム料理人と作った。さすがに、近衛隊のメンバーにおにぎりだけなのは忍びなく、新作の唐揚げとコールスローを一緒に渡した。

新作の唐揚げは、前世で店頭に白スーツのオッサンが立っているファストフードの味。唐揚げと言うよりフライドチキン。オリジナルの味付けと期間限定のスパイスまみれの味付け。ちなみに、オリジナルの味付けの決め手の、オールスパイスを見つけるのと、クレイジーソルト作るのに凄く苦労した。ソウヤのおばあちゃん、ナオさんに扱ってないスパイスも取り寄せてもらったり……時間の空いている時に研究を重ねて、ようやく出来た。



*****



お茶会に行っていたお母様が戻って来たところで、お父様、お母様、グレイ、ナンシー、ネイサン、サラ、ザック、エルさん、ケンさん、トム爺をリビングに呼んで、ベルデを紹介する。【サーチ】を見せて驚いていたところに、ベルデからの挨拶。

『皆様、この姿ではお初にお目にかかります。ジョアン様の契約獣となりました、ベルデと申します。元ギガトレントです。至らない点も多々あるかと思いますが、日々精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。』

ベルデは、片手を胸にお辞儀をする。

「「「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」」」

先程までギガトレントだったのに、精霊となり、流暢に話し、礼儀作法もできるベルデに、私を含め全員開いた口が塞がらない。


「ねぇ、ベルデ?色々とどこで覚えたの?」

と、聞く。

『以前フウゴ様が、よく1人、中庭で練習をしていたのを見ておりました。他にもグレイさんやナンシーさん達の言葉遣いや所作を参考にさせて頂きました。あと一般的な事は、トムさんとコアさんが教えてくれました。何か間違っておりますか?』

「いや、完璧すぎてビビっただけ。」

『それならば、ようございました。』

と、微笑むベルデ。


はい、イケメン青年の微笑み頂きました〜。いや、精霊か。

ん?ナンシーとサラだけじゃなく、お母様までちょっと顔が赤い。ベルデの微笑みに女性陣撃沈か?

お父様にグレイは苦笑してるし。


「お父様、ベルデはさすがに騎士寮に連れて行けませんけど……。」

「確かに。ちなみに、ベルデはどこまで出来るだろうか?」

「どこまでとは?」

「いや、言葉遣いや礼儀作法は出来るようだが、魔術や武力がどこまでなのかと思ってな。」

「あー、確かに。属性も違いましたしね。」

「ベルデ、演習場で実力を見せてもらっても良いか?」

『かしこまりました。』



ーーー演習場。


ちょうど私兵団メンバーが鍛練をしている途中で、私達がやって来て何事かと動きを止めてこちらを見ている。

「集合!」

エルさんが号令を掛けると、素早く集まる私兵団メンバー。

「鍛練中、申し訳ない。ここにいるのは、ジョアンの契約獣となったベルデだ。あー、元ギガトレントだ。」

「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」

私兵団メンバーは、驚き私とベルデを交互に見る。

「えーっと、契約したら緑の精霊になっちゃって。ベルデ。」

『只今ご紹介に預かりました、ベルデと申します。宜しくお願い致します。』

と、挨拶をすると、私兵団メンバーは困惑しながらも会釈する。


私が結界を張ったところで、お父様がエルさんに指示を出す。

「では、私が相手になろう。」

『エル殿、胸をお借りします。』

エルさんが木剣をベルデに渡そうとすると、ベルデはそれを断った。どうするのかと見ていると、ベルデの右手が木剣になる。見ていた全員驚くものの、冷静に考えると元ギガトレントだもんなと納得した。

打ち合いが始まると、ベルデは左手を後ろに回し、右手のみで戦っている。その戦い方に無駄がなく、見惚れるほど綺麗な剣捌きだった。打ち合いは互角だった為に、決着を付けずに終了。


「次は魔術だが……。どの様な事が出来るんだ?」

と、お父様。

ベルデの属性は【地】【緑】。全く想像がつかない。

結果……【地】は、土魔法は全て使えた上に、地形や重力を操作出来る。そして相手を石化することも。【緑】は、植物を急速成長だけではなく、枯らすことも可能。そして味方にバフ敵にデバフを付与可能、結界は張れるし、【ヒール】も使える。相手に毒霧、麻痺、睡眠攻撃も出来るそうだ。

そして、精霊だからなのか転移もできるし動植物と会話できる為に、私の場所や行動を把握できる。


やだ、うちの子怖い……。

しかも、微笑みながら『ランペイル家の為ならなんでもヤリます』とか言ってる。お父様達は、凄い喜んでるけど。


その後、話し合いの結果。

私が、学院にいる間は、ジェネラルにいてグレイの元で働くそうだ。屋敷に結界を張るだけでなく、私兵団メンバーと鍛練をすると言うので、前世で見た龍玉を集めるアニメの重力トレーニングをオススメしておいた。主人公のように重力100倍まではいかなくても、きっと効果はあるはず。知らんけど。

グレイの元で働くという事で、従僕の服を着て長い髪をサイドに三つ編みすると、あ〜ら、イケメン執事の出来上がり。侍女達はもれなく二度見をし、それに気付いたベルデが微笑むと人によっては倒れたり、鼻を押さえて走っていく人も……。これから大丈夫かな?

ちなみにベルデの食事は、水だけで良いらしい。でも水がなくても大丈夫だと。まあ、元ギガトレントで現精霊だからね。で、なんとなく酒をあげたら、ガッツリ酔っ払って絡まれた。しかも絡み方が無駄に色気があるのが困る。私に抱きついて耳元でイケボで囁いてきたところで、パールが私ごと冷水をかけた。酔いが覚めたベルデは、綺麗な土下座で謝ってきた。なぜ土下座を知っているのかというと、以前お父様がお母様にやっていたのを小鳥が見ていて、それを聞いたらしい。お父様、何やったのよ……。






ベルデの実力、半端なかった……。

契約獣たちは、ジョアン絶対主義だから、何でもヤル宣言しちゃいます。


こちらでも、リクエスト頂きました、カーネルさんの所の唐揚げ、をお土産で渡しておきました〜。

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