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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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320.使用料の使い道

1階が騒つく中、私はマイローさんに、2階のギルマスの執務室へ案内された。すぐに、先程のお姉さんがお茶を出してくれて、今は私の正面。その隣にはマイローさんが座っている。美男美女が、目の前にいるのは、眼福だわ。


「改めまして、ギルマスを務めておりますマイローです。ここに赴任したのは、5年前なんですが、ジョアン様の数々の特許申請、本当に感謝しております。こちらは、私の秘書兼受付のリディアです。」

「リディアと申します。先程は、失礼致しました。」

「あー、こちらこそ、知らなかったとは言え、こちらに訪れず申し訳ありません。ランペイル家長女、ジョアン・ランペイルと申します。」

「えっと……ジョアン様は、特許申請について知らなかったのですか?」

マイローさんが驚きながらも聞いてきた隣では、お姉さんも目を丸くしている。


私は、2人に特許申請をしたのは両親で、自分が申請していることは知らなかったこと、そして知った経緯を話した。

最初こそ驚いていたが、数々の特許が、私の中では大した事ではないと思っていたことを理解してくれた。


「要するに……ジョアン様は規格外なんですね。」

「うっ……。」


久々に言われたけど、イケメンさんにここまで良い笑顔で言われると、何も言い返せなくなるんだ。


「で、本日、こちらにいらしたご用件は?」

「あー、その言いにくいのですけど……使用料ってどのぐらいあるのかと思って……。」

「なるほど、では今現在の使用料をお調べしましょう。リディア。」

「はい、少々お待ち下さい。」

そう言って、リディアさんは執務室から出て行った。


「あの……つかぬ事をお聞きしますが、マイローさんはエルフさんですか?」

「ぶっ……。エルフさんって……種族名にさん付けされたのは初めてですよ。あははは、確かに、私はエルフさんですよ。クッククク、珍しいですか?」

「いえ、私にもハーフエルフの友人がいるので、やっぱりエルフは美男美女が多いんだなぁ〜と思って。」

「あははは、あー、そういうことでしたか。クッククク、自分達ではそうは思いませんけど、そうですか。あっははは。」

意外と笑い上戸のマイローさんとたわいのない話をしていると、リディアさんが戻って来た。


「お待たせ致しました。こちらです……。」

「は?こんなに?」

紙に書かれていた使用料の貯蓄額は、6,000,000Gだった。

「最近では、王都やら他領からも使用申請が来てますからね。……で、今回はこちらを引き出しですか?」

「いやいやいや、そのままで。今回は、気になっただけなので。」

「そうですか?まあ、一気に引き出しと言われても、こちらも困るんですけどね。あははは。」

「あは、はは……そうですよね。えっと、引き出す時は前もって連絡するようにします。」

「あははは、ええ、そこは、クッククク、切に願いますよ。あははは……。」

「ジョアン様、すみません。ギルマスは、笑い出すと止まらなくて……。はぁー。」

「あー、大丈夫ですよ。」


リディアさんは、リディアさんで何か苦労していそう。後で、甘いもの渡しておこうかな?


「でも、特許申請だけではなく、ジョアン様には感謝しているんですよ。」

一通り笑い終わったマイローさんは、急に真面目な顔になり話だした。

「え?何でです?」

「ジョアン様の立ち上げたジョウ商会、レシピを提供した領都の宿屋や飲食店、そしてニッキーの店やガンダルさんも、全てジョアン様がいてくれたからこそですよ。まあ、私もジェネラルに来た理由は、元々はジェネラルの料理目当てでしたしね。リディアもそうだよね?」

「私は、料理ではなく “グロッシー・バタフライ” ですけどね。」


2人は、元々他領に住んでいたが、ジェネラルの評判を聞き、異動願いを出して、タイミング良く前任者が退職する事もあって、こちらに赴任して来たらしい。



*****



商業ギルドを出て、メテオとパールと共にブラブラと街を歩く。

「あーあ、でも、どうしようかな〜。」

『どうしたんすか?姐さん。』

「ん〜、使用料があんなにあるなんて思わなくて。」

『でも、人ってのは、金があったらあるだけ嬉しいんじゃねーんすか?』

「それは、人によってだと思うけど。自分で汗かいて手にしたお金なら、有り難味もあるんだけど……。」

『まあ、色々考えてみたら?』

「そうだね〜。」


久々にジョウ商会に向かう。

カランカラーン「いらっしゃいませ〜。って、ジョアンちゃん。久しぶりね〜。」

「そうそう、デビュタント、おめでとう。なんか、あっという間に素敵な女性になって〜。」

中に入ると、ミシェルさんとグレースさんが笑顔で迎えてくれる。

「ありがとうございます。」

「店長と副店長は、昨日から休暇中でファンタズモに行ってるんだよ〜。ジョアンちゃんに、会いたがってたんだけどね〜。」

「あー、そう言えばナンシーが言ってた。子供達を連れて行ってるって。」


ファンタズモの屋敷で働いている、家令のセバスチャンとメイド長のロッテンマイヤーさんに、孫を会わせるためにグレッグさんとケイトさんは昨日からファンタズモに行っている。帰りは3週間後だと、ナンシーから聞いていた。


ジョウ商会をぐるりと見回してみると、テラスのベンチやテーブル、店内のカウンターも棚も年季が入っているのがわかる。

2階は、以前生活してしていたケイト夫婦も、出産を機に新たに新居を構えて、今はスタッフ用の休憩室となっている。ここも、見るからに年季が入っていた。


よし!使用料の使い道決まった。







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