第一章25 《Englishはvery大事》
昼休みが食堂で過ごした後、まだ教室に向かってる途中にチャイムが鳴って、俺たちは少しペースを上げ、階段を上った。
階段を上りつつ、窓から入ってくる春前のまだ少し冷たい風が廊下全体を駆け抜けて、その風が最後に俺たちの頬を撫でてそのまま消え去った。
五時間目は英語で、それを担当をしている人は伊達先生。
そしてちょうど俺たちが俺たちの教室がいる階に到着したら、伊達先生は教室の扉をあけようとしていた。
「先生! 俺たちも!」
俺は先に大声で先生を呼び、それを聞いた先生が動きを止まってこっち見た。
「ん? Oh! これはこれは、Mr. SetsugetsukaとMiss Knightじゃぁないですか! それから、アナタはMiss Elviraですね! Nice your meet you !」
先生は爽やかな笑顔でエリヴィラに手を差し出し、挨拶した。
「Здравствуйте! Меня зовут Эльвира,Очень приятно.」
「え?」
しかしエリヴィラはなぜかロシア語で挨拶して、伊達先生はその場で凍った。
「Mr. Setsugetsuka...今のperhapsはロシア語?」
先生の手、ふるえてる・・・
「詩狼、通訳お願い」
そして零香は俺の後ろに立ち、なんか妙に避けてるようだ。
「えっと・・・さっきエリヴィラが言ったのは『こんにちは! 私の名前はエリヴィラ、よろしくね』っと言ってました」
――ふぅ・・・なんとか通訳できました~。 エリヴィラが簡単な自己紹介してくれて助かったー。
それを聞いた先生が少し安心したみたい。
「ふぅ、よかった・・・いきなりrussianで話したので、i was surprised !」
先生はドッキリされたみたいな顔をした。
――大袈裟じゃないですか?
「やっぱパーパすごい!」
「どうも」
キラリとエリヴィラの瞳が光った。
「伊達先生、授業はいいんですか? A組のみんなが待っていますよ?」
零香のやつ、俺の通訳を聞いた途端、先生のところに近づいて、励んでるみたい。
「お、おお・・・Sorry,じゃぁ教室に入ろ。 Lessonを始めよう!」
伊達先生は少し元気になって、先に教室に入った。 そして俺たちは先生の次に入った。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
伊達先生はイギリス出身で、二十歳までずっとそこにいたらしい。
そして大学卒業し、日本の高校の教師になった、英語と日本語は上手に喋る。 なにより、面白い先生だ。
俺たちが先生の後に入り、自分の席に座った。
そこで、教科書を開いた先生は数秒の間、クラス全員をひとまわり見て、うんうんとうなずいた。
「それじゃ、everybody! 教科書をopenしてくだない、授業をstartします。 まずは、Miss Knight」
「Yes」
「この文章をjapaneseに通訳してください」
先生が選んだ文章は結構難しい単語がいっぱいあるが――、
「I understand. イギリス、私の祖国。 私はイギリスのある田舎に――」
約三分の間、零香はその難しい文章を完璧に通訳して、読み続けていた。
「・・・・・・Stop! ありがとうございます、miss Knight. 次は・・・Mr. Setsugetsuka、文章のcontinueを読んでください」
でも先生は途中で零香を止まって、続きの文章を俺が読むことになった。
「あ、はい」
伊達先生が俺を指名した。
――次は俺かー。
「頑張れ、パーパ」
エリヴィラが小さな声で俺を応援した。
――ありがとう、エリヴィラ。
俺は教科書を持ち、文章の続きを読み始めていた。
ちなみに、俺の英語の成績は――
「それから、カレンはアリスの両手を握って――」
――ほぼ百点満点です。 これもすべて零香のお陰だ、小さい頃の時からよく零香に英語を教えたから。
まさかと思うが、俺の英語が下手クソと思った?
そして数分後、伊達先生が選んだ文章は俺と零香、ふたりで完璧にあの文章を通訳した。 伊達先生がすっごく満足な表情をしていた。
「うんうん! Perfect! 先生はvery very感動だ! Everybodyもこのふたりを学んで、englishを極限までstudyしましょう!」
テンションの高い先生が他の連中に俺たちを習えと言った。
「はーい」
しかしみんなは適当な返事で返した。
――無理もないか・・・
「凄い! パーパ! 英語、得意ですね!」
みんなが元気のない返事の中、エリヴィラの声だけが俺の耳に響いた。
「お、おう! もちろんさ! こう見えて、俺は全校生徒での成績は25位だ!」
俺はキリッとかっこよく決め顔で言ったが――、
「ふふ、number twenty-five...」
俺は聞こえた、零香がおれのことを笑っている・・・
「はー、俺はもうツッコミたくない」
「ん? どういう意味?」
状況を理解できずのエリヴィラは頭のあたりに疑問符が浮かんだ。
「なんでもない、それよりエリヴィラは英語、好き?」
――わかりやすい誤魔化し方だったのかな?
「うん、好き! 英語の単語って少しロシア語に似ているが、読み方が全然違うし、すっごくオモシロイです!」
しかしエリヴィラの好奇心のおかげで、なんとか話題をすり替えるのを成功した・・・
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
――そんな感じで、俺と零香、ふたりだけの授業が幕を下りた。
っと思っていたが――、
『So easy, Shirou. And, don't say in english are our stage, ok?(とても簡単だ、詩狼。 それと、英語では私たちのステージが言わないで、オーケー?)』
急に零香の声が俺の頭の中に聞こえて、俺は慌てて彼女を見たが・・・
「――――」
しかし彼女は静かに、真面目に授業を聞いていた。
――気のせい? でもあんなはっきりと零香の声を聞こえるのがちょっと怖い・・・
『なにが怖いって?』
「?!」
まただ! これはもしかしてテレパシーってやつ?! よ、よし・・・俺も試してみよう。
ゴックリと俺はココロの準備し、零香の方へ見て、頭の中でセリフを書いた。
『れ、零香、俺の声、聞こえる?』
『あれ? なんで詩狼の声が聞こえるの?!』
目で見ると、零香は冷静に授業中していたが、ココロの声が思いっきり動揺していた。
『俺に聞かれてもわかんねよ、ていうか、お前が先に口! じゃなくて、ココロの声で俺をツッコンだなんだろ?』
『嘘っ! 私てっきり自分が幻覚の耳鳴りを聞こえたと思い込んだが、あれは本当詩狼の声だったのか・・・』
零香が俺の声が幻覚じゃないと気付いた途端、本体が――、おっと失礼。 あそこに座っていた零香が少しだけですが、そわそわして、こっちをチラリとみていた。
『とりあえず落ち着いて零香、これはなんの現象とかは置いといて、まず落ち着こう』
零香を見ると、こっちまで緊張してしまって、冷や汗まで掻いてしまった。
『でもこれってテレパシー、だよね?』
零香は俺と同じ答えを出した。
『わからないけど、そうかもしれんが。 でもテレパシーって双子特有のモノじゃなかった? あくまで直感とか、予感とか、そういう曖昧な説明で、結論は存在しないモノなんでしょう? じゃぁ俺たちに起こっているこれってなに?』
零香は思い込んだ、難しい顔をして考え込んでいた。
『とりあえずこの事は私たちの秘密にしましょう、もし誰かに気付かれたら、大変なことになるかもしれない』
『O...ok. I believe you, Reika.(お・・・オーケー。 俺はお前を信じる、零香。)』
『Course, trust me. But this conversation, we should talk to Elvira ?(もちろん、私を信じて。 でもこの話、私たちはエリヴィラにも話すべきなのか?)』
そうだな・・・
『この話、明日に話そう。 今エリヴィラに言っても、混乱するだけだろし、どう?』
俺は面倒なことが嫌いだ、焦らずに、明日でゆっくりと話す。
『わかった、ちょうど明日は君に用があるし』
え? それってどういう――
「パーパ? どうしたの? ボーっとナイトさんの方へ見て」
いきなりエリヴィラが割り込んできて、俺はいったいいままでなにをしていたのか、急に頭が少しだけ痛くなってきた・・・
――あれ? なんか大事な話があったような・・・くぅー、思いだせない、忘れてしまった。
俺は手を額に当て、熱があるのかと調べたが・・・なにもなかった。 いつも通りの体温だ。
「うぅ・・・なんでもない、ちょっと寝坊しただけ・・・」
「へ~、それってつまりmy授業はvery boredと先生が思ってokだよね?」
「え?」
俺の話を聞いた先生が、ニコニコと教科書を巻き付いて、左手にあててながらこっちを見ていた。
「たとえ君がenglishで全校number twoだとしても、lesson中寝るとは・・・」
「あぁあ、始まったぜ、伊達先生の怒涛の説教・・・」
そんな状況の中で、健次の野郎が楽しそうにこっちを見て、知らないふりをしていた。
――あんにゃろ・・・
そして約15分の間、俺は先生に説教され、その間、他のみんなはゆっくりと暇つぶしに、スマホを弄ったり、会話したり、席から外した生徒もいた。
伊達先生は説教モードに入ると、目の前のモノにしか見えないっと全校生徒が知っていた情報でした。
――早く授業が終わらねのかな? 俺、トイレに行きたいんだけど?
授業が終わるまで、あと20分。




