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140話「ジャオウの自作漫画『ダークファンタジー編』」

 誰かが卓上ミラーによって転移された。

 すると巨大な女神マザヴァスがにこやかに迎えていた。


《ようこそ! ここはあなたの自作漫画を元に頑張って具現化しました! 最終回までゲームが行われ、見事クリアできたら景品がもらえますよ! さて、ごゆっくり楽しんでいってください!!》


 丁重にぺこりと頭を下げてきて、全ては光に包まれていった。




 場所は移って辺境の村……。


「邪凶滅殺拳!!! 獄炎・五頭黒龍翔破──ッ!!!!」


 ドオオオオオオンッ!!!!


 なんと五匹の燃え盛る黒龍がギャオーンと暴れ回って、四方に飛び去っていった。


「あ、ありがとうございます!!」

「助かりました!!!」

「すごくカッコよくて強いんですね!!」

「まさしく黒龍の勇者だーっ!!!」


 焼き焦げたアリが死屍累々と転がる傍らで、ある男に人々は嬉し泣きで感謝を述べていた。


「フン……」


 彼は刻劉(コクリュウ)ジャオウ。

 漆黒のマントで全身を覆っている男。逆立った黒髪。陰険そうな目付き。黒龍を放つスキルを持っているぞ。

 とある霊界探偵漫画のキャラを真似てか、いつもクールで寡黙ぶっている。


「まさか、本当にオレの描いた漫画に異世界転移できたとはな……。あの女神はガチだったようだ」


 すると道着を着た坊主みたいな大柄な男が三つ目揃って血眼で食ってかかる。


「ジャオウ!! テメー俺たちを異世界転移に巻き込むんじゃねーよ!!! ああ!!!」

「カイガンを入れなきゃよかったか……?」

「んだとー!!?」

「例の魔鏡が本物だとはな!! フハハハハッ!!!」


 豪快に大笑いする男……。

 まるで魔王のような出で立ち。ボサボサで長めの黒髪、好戦的そうな鋭い眼光、三メートル強の大柄な体格、そして滲み出る圧倒的威圧……。


紫香楽(シガラキ)マジンガとオレがいれば十分か」

「戦力外にすんじゃねーよ!!! つーか、せっかくの夏休みなのに異世界転移とか、冗談じゃねぇ!!!」


 キャプテン紫香楽(シガラキ)マジンガ、刻劉(コクリュウ)ジャオウ、光眼(ミツメ)カイガンの三人。

 なんと去年の『仮想対戦(バーチャルサバイバル)明治魔導聖域(メイジサンクチュアリ)』でナッセたちと本戦一回戦で試合した、あの連覇優勝校ジャキガン学院の生徒なのだ。

 ほぼ互角だったが、キレたジャオウがカイガンを倒すというオウンゴールで負けたらしい。


「奇跡Aランクの卓上ミラー型の魔鏡『ユニバース・トランスファー』による異世界転移……。そして女神マザヴァスによってオレの漫画が本当に具現化するとはな。いい夏休みになりそうだ……。ククク」


 ジャオウは嬉しそうに、冷酷キャラ風に笑う。

 カイガンは「ふざけんなー!!」と怒り心頭だ。


「ジャオウに誘われて、カイガンと一緒に寝たら女神マザヴァスに会って近くの村へ着いた。そこでアリが襲撃していた。たった今、こうなってる状況か」


 フム、とマジンガは勝手に納得した。

 彼の言う通り、伝説の魔鏡が手に入ったからとマジンガを誘ったのだが、カイガンも暇つぶしに遊びに来てた。

 そんでジャオウの家へ寝泊りした時に異世界転移したのだ。

 ちなみにこのジャオウの創造世界は独立してて、ナッセの創造世界とは繋がってない。


「ジャオウ! 聞くが、ここはどこだか分かるか? 作者なのだろう?」

「確かオレの漫画通りなら独裁小国『インフェルノランド』だ。さっき戦ったアリは間違いなく深淵大陸出身の『エボリューションアント』、通称エボアリ」

「それ、トレジャートレジャーの混種蟻(ミックスアント)まんまだろ!! もろパクりじゃねーか!!!」

「パクり言うな、殺すぞ!!」


 ジャオウとしては気にしているので、ギロッと睨む。


「確かにパクリでも、このように実在化するのは恐るべき女神よな……」

「おまえが言うと心が抉られる。やめてくれ……」


 マジンガに断定され、ジャオウは辛そうな顔をする。


「フハハッ!! これがトレジャートレジャーのアリと似ているのなら、あの直属親衛隊や王がいるという事か!!」

「冗談じゃねーぞ!!! キチガイなくらい強いんだろ!?」


 ジャオウは満足げに口元に笑みを走らせる。


「ククク……。脅威度Bランクのエボアリがこうして実現できているなら『深淵大陸』もあって然りだろう……!!」

「ホホウ、この通常世界を取り囲む未知の大陸か」

「完全にトレジャートレジャーのパクリじゃね──か!!!!」

「黙れ!!! 殺すぞ!!!」


 こうして自作作品の世界を女神マザヴァスが高クオリティで具現化して、作者たちを移転させて楽しませていたのだった。





 ~Fin~

あとがき


 無事完結しました!

 読破してくださった皆様、ありがとうございます!!


 実際に書いていた自作漫画を元に異世界転移を書いてきました。

 厨二を思い出して悶え恥ずかしながらも、ちょいちょい至らない部分をリメイクしつつ物語を上手く組み立てていきました。

 ナッセたちのキャラでコラボしているような小説になりましたがね……。


 ちなみにコソコソ話もしておきます。

 このジャオウ編は、実はリョーコ編が終わった時に出そうと思っていたシリーズです。

 でもキャラが余計に増えて長くなりすぎるかと思って断念してボツにしてしまいましたが、最終回という事で再編集して掲載しました。


 実はエボアリ編と深淵大陸編もやろうとしてたんですよ。

 これじゃ長くなりすぎてキリがないですよね。


 なので、続きそうですが続きませんw



 というわけでターバン先生の次回作にご期待ください! ではまたー!

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