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127話「帝国の防衛戦!!! 聖騎士団を舐めるな!!!」

 グレチュア天地の世界各国へ無限樹を送り出したところの映像を並べて、高みの見物とふんぞり返る女神マザヴァスはほくそ笑んでいた。


《フッフフフフ……。せいぜい我が神軍と遊んでいるがいいわ》


 女神の後ろの水晶球へ見やれば、無数の魂が集合している。

 おびただしい魂はチート移転者のもの。ナッセたちが奮戦して無双していくたびに魂が集まっていくのだ。

 それが水晶球に蹲る女性の体へ織り込まれていく。


《どうせチート移転者全員を送り出す神軍だけでは勝ち目はない。分かっていたよ。だが、きさまらが駆逐すればするほど、こちらの『究極生命体』がより完璧になっていくのだ……》


 その時は味わった事のない絶望をナッセたちに叩きつけてやろうと悪意を漲らせていた。

 あくまで女神にとっては愉悦に浸れる遊び。

 ある目的を目指して信念と命を懸けるなどと真面目な思考はない。




 ギルガイス帝国へ群がる数千万ものチート移転者はおののいていた。

 それもそのはず、最強格である皇帝ライティアスが厳かに立ちはだかるように浮いていて、五芒星形のルミナスシールドを無数生み出していた。


「思い知るがいい。我が極致ルミナス・ペンタグラムシールド“三千世界”をなッ!!!」


 それぞれのルミナスシールドが菱形に分割され、縦横無尽に踊り舞っていく。

 それは超高速でビュンビュン飛び回り、大勢のチート移転者を瞬く間に殲滅させていった。しかもその範囲は数百キロにも及んだ。

 一気に十二つもある無限樹がことごとく破壊し尽くされ、木っ端微塵に爆ぜた。


「なっ、なんという……強さ!!!」

「これが……皇帝ライティアスさまの圧倒的強さ!!!」

「俺ら突っ立ってるだけでいいじゃないか!!」

「皇帝陛下は無敵だー!!」


 ギルガイス帝国にいる騎士たちは歓喜する。

 第二王子クロリアも笑みをこぼす。


「むっ!?」


 再び暗雲が渦巻いて、更に無限樹がおかわりされていく。

 そしてオーラを纏うチート移転者が大量になだれ込んでくる。どれだけ兵力があるのか底知れない。

 しかし皇帝ライティアスには問題なかった。


「フッ、いかな数の不利も完全粉砕してくれる!!」


 飛び交う菱形が牙を剥いて、チート移転者を一斉に粉砕し尽くしていった。

 すると耳障りな軋み音を立てて、上空で空間の亀裂が走っていた。


 ギギギギギィィィ…………!!!!!


(オーン)!!!」

「おまえは……!!?」

「久しぶりですね。皇帝陛下……。相変わらず覇気に満ちた圧倒的力を持つ最強格よ」


 遥か上空に時空間の輪が広がって宇宙の風景が覗いてくる。

 妖魔神ズクケィールードンはニヤリと笑む。皇帝ライティアスは戦慄を帯びる。


「妖魔神ズクケィールードンッ!!!」

「皇帝陛下さま、この妖魔神めの相手をしていただくよう申込みます。ではご招待しましょう。……深淵殿造(しんえんでんづくり)


 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド……!!!


 重々しい威圧が席巻し、広がってくる宇宙をバックに妖魔神は冷徹に笑みながら、緩やかに両腕を広げて見せる。

 上空に展開された『深淵殿造(しんえんでんづくり)』は赤紫に星々煌く宇宙。

 それはなんと妖魔神と皇帝ライティアスだけを閉じ込めるように包んでいって、ギルガイス帝国の上空から忽然と消えた。


「さぁ……二人きりで踊りましょう……!!」

「きさまッ!!!!」


 周りは完全に妖魔神の宇宙。

 三日月の巨大な弓の上で妖魔神は上げていた手を振り下ろした。


「ミーティアル・デストラクション・アビス!!!! (オーン)ッ!!!」


 赤紫の星々が流れ星となって一斉に急降下を始めた。

 皇帝ライティアスは「チッ!!!」と苦い顔で、三千世界を再び発動していく。無数の菱形が踊り舞いながら赤紫の流星をことごとく粉砕していった。

 互いの繰り出す弾幕が延々と激突を繰り返して、爆破の連鎖があちこちで広がっていった。


 ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ……ッ!!!


 仕損じた赤紫の流星がいくつか皇帝ライティアスを直撃し、逆に菱形の群れが妖魔神を痛みつけていく。

 それでも妖魔神は喜々と「愉しいですねぇ!!!!」と猛攻を繰り出す。

 いずれも最強格なので互角の様相で均衡する。




 妖魔神にさらわれていなくなってしまい、ギルガイス帝国はチート移転者に襲撃されていく。


「こちらも踏ん張りどころです!! 皇帝陛下が戻った時の為に安心していただくよう!!!」

「おお!!」

「その通りです!! 持ちこたえてみせる!!」

「ハハッ!! こうなると思ったよ!! いつも不条理は不意にやってくる!!!」


 第二王子クロリアに続いて聖騎士団であるアーサー、グランハルト、アレフも気迫の勢いでチート移転者軍勢へ立ち向かう。


「行くぞ!!! ルミナス・パースリーシールド“火樹銀花(かじゅぎんか)”!!!!」


 三角形だったのが三方向へ菱形がパカッと分割し、その中心で光球が膨らんでいく。

 そこから尾を引く光弾を超高速連射して、扇状に弾幕をばら撒いてチート移転者を撃ち落としていく。


 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!


 かなりの威力で爆発球が幾重も連なって連鎖していく。

 アーサー、グランハルト、アレフも「続けええええッ!!!」と飛び出す。


 グランハルトは二刀流の聖剣ツインボルグを振るう聖騎士(パラディン)

 襲いかかってくるチート移転者へ屈折する剣閃を描く斬撃を放つ。


「受けてみろおおおッ!!! 千折斬(センリザン)ッ!!!!」

「ぐあああッ!!!」

「ぎょえーッ!!!」

「ぐわばあああッ!!!」


 幾重の剣戟で切り刻まれたチート移転者はなすすべなく散った。


「刺し貫けッ!!! 絶槍殺(ぜつそうさつ)ッ!!!!」


 聖騎士(パラディン)アレフは聖槍ガイハドラガを構え、オーラを纏って尾を引きながら真っ直ぐに突進して、チート移転者をことごとく粉砕し尽くしていった。


北闘豪剣流(ほくとごうけんりゅう)龍轟破(りゅうごうは)ッ!!!」


 聖騎士(パラディン)アーサーが突き出した大聖剣ギガトンカリバーから極太の光線が放たれて、無数のチート移転者を呑み込んで向こうで大爆発を起こした。

 最強格がいなくなったからとタカをくくったチート移転者は戦慄する。


「バカなあああッ!!? こ、こんな奴らがまだ!!?」

「うおのれええええッ!!!」

「たかが聖騎士(パラディン)ごときがあああッ!!!」

「我らチートスキルを前に無意味だと思いしれええええッ!!!」


 それでも暴力に染まったチート移転者は退く事を知らず、猪突猛進と襲いかかる。

 しかしクロリア、アーサー、グランハルト、アレフは帝国へ寄せ付けんとばかりに、ことごとく一掃していく。


「「「「ギルガイス帝国を舐めるなよおおおッ!!!! チート移転者どもッ!!!」」」」


 聖騎士(パラディン)隊長三人と、聖騎士(パラディン)クロリアが憤怒に吠えた。

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