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第九十話『新たな同居人?』

「其れで私達が『創作物』だって言うの?は!バカらしい!信じられる訳ないでしょ、そんな作り話!どうせこの犬畜生と組んでまた私に試練を与えるつもりなんでしょ!」


青年は片目を瞑り銀狼の方へと首を向ける。


”犬畜生.........”


狼は首を横に振り弱々しく鳴いた。如何やらこの少女はかなりのヒス女の様だ。


「私や神獣と言った存在は無駄な誓約や戯言は口にしません。もちろんディアーナは別ですが。」


「あらあら、酷い言われようですねぇ♪」


”人智を凌駕する力であれば誓約を設け「其れなら証拠を見せない!そしたら信じて上げる。」


銀狼さんの意見の途中で口を挟む少女。扱いがかなり酷い気がするのだが。


「ほら、見てみろ。」


スマホで検索を掛けたページを見せる。だが少女は携帯を床へと投げ捨てた。


「あ、何すんだよこのクソガキ!」


「私、字読めないから?て言うか私ガキじゃないですけど?15歳なんですけど?成人なんですけどぉ!」


「は?クソガキだろーがふぅ!!?」


頰を思いっきりビンタされた。


(...........お、女を本気で殴りたいと思ったのは此れが初めてだ。)


「すぅーふぅー..........クールになれ、お前は冷静な男だろ、俺」


携帯を拾い上げYou●ubeのアプリを起動する。


「バカなお前でも此れなら分かるだろ?」


「はい?私はバカじゃないですぅ〜!バカって言った方がバカなんですぅー!」


「っ.......まぁ良いから見てみろ。」


銀狼と少女の童話を動画で見せる青年。今度は携帯ごと渡すのではなく自分で持ち彼女へと見せる事にする。投げられたら溜まったものではない。其れから暫く動画を見せているとワナワナと震え携帯を叩き落とそうとしてきたので其れを上手く躱す。


「何よこれ!私じゃない!」


「だからさっきからそう言ってるだろーが!!」


この少女と話していると凄く疲れる。


”済まぬな”


心を読まれたのか銀狼さんが代わりに謝ってくれた。今童話の内容を思い出すとこの二人の関係性の見方がかなり変わってくるなと思う。


「それじゃあ貴方達も創作から生み出され存在って訳ぇ?」


この少女、見た目は可愛いのに話し方や態度が妙に感に触るな。しかもいつの間にか銀狼さんはオレ達のサイドに移動してるし。


「俺以外はそうだが?」


「はぁ?嘘つくな!そんな美形ぶら下げて普通な人な訳ないでしょ!ついつい目があんたに言っちゃうんだから隠しなさいよね、その顔!!」


無茶苦茶言うな、こいつ。ちなみに両隣にいるディアーナとルキフェルは笑っていた。助けろと視線で送るが傍観を決め込むらしい。


「ちっ..........お前なぁ、そんな事言うならお前も顔を隠せよ。可愛いから、つい惚れそうになるだろうが。」


照れる演技をしながら少女へと言って見る。


「あ、え?ほ、ホントにぃ?えへへ//」


あれれぇ?予測していた対応と違い素で照れる少女に戸惑いの表情を見せる。そして両隣で傍観を決め込んでいた筈の二人が自分へとすり寄り顔をすっと近けてくる。


「貴方は私の所有物である事を自覚して下さい。人で言う発情期と言うのならば去勢も致し方なしと思っておりますので、此れからの在り方には気をつけた方が宜しいでしょう。」


ぺット感覚で人を去勢しないで下さい、堕天使様。


「私、寝取りは好きなんですが寝取られは嫌いなんです。ジョン副団長、あれ程浮気はするなと忠告しましたよねぇ♪私だけの味方であるとも約束して下ったのに、早速これですか________これ以上おいたをする様でしたら襲いますよぉ?」


ヒィ!?目が怖い!!?なんでそんな目の奥がどす黒いの?


二人の独占欲が日に日に上がっていく恐怖。最近ではもう三人で一緒に寝る事が当然みたいな態度だし。一度、二人が寝ている隙にソファーへと移ろうとしたのだが見事にソファーまで付いて来られる始末だ。


「な、何度も言うが俺はアンタらの所有物でも略奪対象でもないからな!」


もっとも友達と言える関係すらも不明なのだが。そもそも自分達の関係が何なのかすらも良く分かってない。


「あぁ。取り敢えず今日は大学を休んで二人を外に連れ出すしかないな。現実世界を見せる為にも。」


”______苦労を掛けるな、少年”


銀狼さんの頭を撫でると気持ちが良さそうな表情で感謝の言葉を口にするのだった。


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