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第百六十話『参戦』

無限とも言える魔物どもと対峙した。終わらない戦い。死が絶えぬ魔境。疲弊し、死んでいく仲間達。それでも最後まで希望を持ち続けた。人の光が在る限り、諦める事は許されない。


______戦い、戦い、戦った。


______血をたくさんと見た。


身体が機械の様に動く。唯唯、魔物を消滅させるために走ったんだ。


そして僕は最後に_________








「聖女ディアーナ.......お前は何故あの時、殺したんだ。」


ディアーナが創造したであろう無数の魔物達を切り伏せながら問う。


「何度も言わせないでください。私が『彼』と人類を救済する為ですよ。」


ディアーナは瘴気の槍を空中に展開する。その数は千を越え、創造したであろう魔物達もろともユーノへと向け解き放った。


「貴方の存在はいつも私の邪魔をする。ですが此れでお仕舞いです。」


魔物達が一斉にユーノを抑えつけに来る。しかし、長年の経験から得た技量でそれをいなし迫り来る槍群を叩き落とす勇者。


「僕がこの程度で怯むと思うなよ、光よぉ!!」


聖剣が光を放ち、振り注ぐ槍を浄化していく。


(ラディアンスの性能は分かっているのですが..............)

「何て言うんでしょうか、この気持ち」


ディアーナは心底嫌そうな表情を浮かべると首を曲げ、マールスの元へと走り出す。奇跡による肉体の強化を施し高速の速度でマールスの心臓目掛け鎌を伸ばす。


「ジョンが用いる言葉で貴方を特徴づけるのならば、貴方は“うざい”のですよ。」


血を流しながらも己の手で鎌を受け止め心臓への到達を防ぐ。


「そうだね、心底僕も同感だよ。」


ディアーナは驚愕した表情で一度、距離を離そうとするがマールスが即座に剣を突き刺し右肩部へと深く抉り込む。


「ぐッあああああぁぁぁ!!!!」


聖剣により浄化がディアーナを内部から焼いていく。


「_______終わりだ、ディアーナ。」


聖剣ラディアンスへと更に力を注ぎこもうとするユーノだが。


「「オラッ!!!」」


突然両者の元に青年が現れ短剣のもと、ユーノの腕を切りつけたのである。


「なっ!?」

(なんでジョン副団長がっ!!)


驚愕と共に剣から手を離すユーノ。その隙を狙いユーノへと追撃の蹴りを浴びせる。


「ぐっ!」


即座にユーノは後部へと飛び退き衝撃を和らげる。


(一度、眠らせるッ!)


そして間髪いれず青年の元へと飛び出し、腰に常備するダガーナイフへと手を掛け青年へと襲い掛かるユーノ。


「ジョン、こっちです!」


ディアーナが自分へと触れる。


「なっ!?」


ダガーナイフによる一閃が空を突く。


「何処に行った!!」

(以前の聖女にこの様な固有能力はなかった..............捕食能力による能力の追加か)


そして辺りを詮索すると一つの建物の最上部から此方を見下げるディアーナ共に青年の姿があった。


「______彼処か。」









「ありがとうございます、ジョン。」


右肩に突き刺さる聖剣を抜き捨てるとその場へと膝を付け尋常ではない汗を流す聖女。


「............ディアーナ、何で取り込んだ奴らの能力を使わないんだ。」


短剣を消し、ディアーナへと肩を貸す。


「ふふ.....意地、でしょうか。」


ディアーナは己の力のみでユーノを討ち取ろうとしていた。


(だけど、オレの登場で降霊術師の自己召喚術を使わざるを得なかった。)


ルキフェルの加護によりこの世に存在する武具はこの肌を通さないと言う。だが、ユーノの握るあのダガーナイフからも神聖を感じられた。あれで斬りつけられればこの防御は崩され死んでいたかもしれないのだ。


「此処から先はその意地を捨てて貰う。ルキフェルとブランチェは手を出さない。だけど俺は違う。アンタは俺の_________『仲間』だ。」

(もっとも、俺がピンチになったら全力で手を出すと言ってけども。)


あれが彼奴らなりの妥協案なのだろう。と言うか、さっきまで一緒にいたのに姿を消しやがったな、あいつら。


(ジョン..............貴方はいつだって)

「あの方達がそう言ったのならば、いつまでも私は自分の矜持に縛られる訳には行きませんね。」


ディアーナは考えた。この戦いで負け死んだとしてしても、それは宿命であり運命であるのかもしれないと。しかし青年の助太刀により敗北は許されないと言う事を理解する。


「あははははははははははははははははは!!!」


ディアーナの全身から莫大な瘴気と黒炎が渦巻く。クトゥグアの能力である絶対的炎による権能の開放。


「ちょ、めっちゃ熱い!!て言うか痛いんですが!!」


近くにいる青年の肌が焼ける。


「そうですね♪そうですか♪あははは♪」

(ふふ、危うく本来の目的を忘れて本能の向くままに果ててしまういそうでしだがぁ.........)


青年へと視線を向け、クスリと小さく笑う。


(ユーノさんとの因縁に終止符を打たなければなりませんね♪)









「「来い、ラディアンスッ!!」」


ユーノが叫び声を上げる。するとディアーナが先程抜いたであろう聖剣が一人でに宙に上がり、地上にいるユーノの手元へと凄い速度で戻って行った。


「ジョンさん..............邪魔をすると言うのであれば、手加減はできませんよ。」


聖剣とダガーナイフによる二刀流。ユーノの目は獲物を狩る目へと変わる。


「________________上等だ。」

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