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第百五十六話『大地の加護』

ルキフェルによる講座をざっくりと説明すると以下の通りである。


・大気に流れるオドを可視している状態に置いて暖かさ、優しさなどの繋がりを感じるとき、それは自身に秘めるオドの力が解放される状態にあるという。

・そして解放された状態に置いて、オドの力を共振させる事により歩法が可能となると言う。


要するにオドの力を解放して大気に流れるオドと仲良くすれば良いと言うことだ。


「先程の感覚を忘れないで下さい。」


ルキフェルはその言葉を残すと背を向けブランチェとバトンタッチをする。


「ま、まてまて!今さっき、制御しきれずに木にぶつかりかけたんだぞ!!」


ルキフェルの腕を掴む。一応出来たとは言え、事故り掛けたのだ。


「教えは既に終えました。其れに手取り足取り教えていては貴方の成長に繋がらないでしょう。」

「手取り足取り教えて貰わないと、死ぬんですが!?」


ルキフェルはワザとらしくため息をつくと青年へと抱き着き上目遣いをする。


「仕方がありませんねぇ。ならば、私がしっかりと時間を掛けてお教えてさしあげましょう♡」


随分と嬉しそうに言うルキフェル。だが、即座にブランチェがルキフェルを引き剥がし、自分の前へと立つ。


「貴殿の役目は終えた筈だ。」

「いえいえ、ジョンが私の助けを必要としているのです。」


ブランチェはふっと笑うと、青年に対し言葉を向ける。


「ジョンよ、試しにもう一度試してみよ。案ずるな、例え失敗したとしても吾輩が受け止める。」


ルキフェルがギロリとブランチェを睨みつけるがそれを軽く流し、自分の背を軽く押す。


「わ、分かった。」


受け止めてくれると言うのだからら安心してオドの流れへと足を踏み入れる。


「うっ!!」


高速移動時に来る衝撃が青年を襲う。


(...................動けるのか?)


だが、先ほどよりも身体のコントロールが出来、方向転換が行えた。


「す、凄い!!動ける!!」


軽い距離を駆け回り足を止める。


(身体がオドの力を受け入れてきているのか。)


感覚的にはサーフィンをする様な容量で行けば高速移動が可能である。


「そうだ、最初の衝撃さえ受けてしまえばに肉体は必然とオドと合わせてしまう。吾輩が其方に授けた権能の一部、いや加護と言った方が良かろうな。踏み込む大地へとオドを流し込め。さすれば大地の加護がそなたを災厄から守ろう。」

「災厄から守る?」

「あぁ、敵と相対してる時、背後が疎かになる事もあろう。だが、其方が大地へと自身に流れるオドを流し込め。さすれば大地が自動防御を展開する。」


ブランツェはそういうと手元に剣を出現させ、軽く青年へと向かい振るう。


「_____何をっ!?」


青年は膝を折り柔軟な角度で剣撃を躱す。そして無意識の内にオドを大地へと流し込んだ事で青年の前には何重もの土壁が出来上がる。


(防御面の向上_____此れは戦いにおいて有用だ。)


土壁を元の形に戻すと、ブランチェは微笑を浮かべていた。そして、剣を消し胸部へと人差し指を当てる。


「オドの力を解放する際に加護も併合して使える。しかし、人間が数多の異能の効果を長時間と扱えば肉体の崩壊が始まる。極力使わなぬが良い事だが......少年は戦うのだろう?」


あぁ、戦うさ。カミーユと芙蓉が死んだんだ。その要因の一部は俺だ。だからあいつらを生き返らせる為にはルキフェル達を最高のコンディションで戦わせる義務がある。故にその邪魔にならないように戦う。そしていずれはあいつらのサポートとなって見せる。


「__________勝とう、この戦い。」

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