第百三十話『初戦前』
「ふふふ♩」
先程から買ったばかりの携帯で自撮りをするディアーナ。日向ぼっこを三人でビーチにある天蓋付きのベッドの上でしていたのだが何かを思い出したかの様にディアーナが携帯を撮り始めたのだ。
「ジョ〜ンぅ♩少し失礼しますねぇ♩」ちゅ
ゆらりと自分へと近づき頰へとキスをする。それと同時にシャッター音を響かせた。
「写真を撮ってるのか?」
「えぇ♩」
鼻歌を歌いながら何やら作業をするディアーナ。
「........と言うかルキフェルは良い加減に俺の腕を枕代わりにするのをやめろ。」
身動きが取れない為にディアーナの行動にも為すがままにされている。
「気持ちが良いではありませんか。」
本当に気持ち良さそうに目を閉じ腕を枕代わりにしている。
(ふふ、確かにすっごく気持ち良さそうだ。)
青年はその表情を見て微笑を見せると再び身体を楽にしベッドの空間に入ってくる海風を楽しむ事にした。
トゥルン♩
青年とルキフェルの携帯にメッセージが入る着信音が聞こえてくる。
「誰からだ?」
もっとも選択肢が母かカミーユ達しかないのだが。
「...........ディアーナ。」
答えは目の前にいた。目の前ではしゃいでいるディアーナが煽る様に写真や動画をグループのSNSへと投稿していたのだ。其れに連動してカミーユと芙蓉からたくさんの苦情のメッセージが送られてくる。
”ディアーナのバカ!今直ぐにジョンを渡しなさい!”
”お前、マジで殺すぞ?帰ったらてめぇのRadiance割ってやっからよぉ、覚悟しとけよ?”
カミーユらしい返答とは反対に芙蓉のメッセージは超越していた。最早誰だとしか言いようがないと言いたいところだが、よく考えればこんな奴だったなと心の中で頷く。
「あぁ、皆さんの反応は本当に素敵ですねぇ♩」ポチッとな
ディアーナは笑いながらそれらのメッセージへと返答を返す。
”ふふ♩負け組の皆様には味わえない快楽でしょうねぇ♡”
そのメッセージを送信するとありえない数のメッセージが芙蓉達から送られてくる。携帯が常に振動し続け画面がメッセージが届きましたのスクリーンで埋まる。
「ディアーナ、アンタなぁ!」
「ふふ♩特権を見せつけているだけですので良いではありませぇんかぁ♡」
「ディアーナの言う通り、我らが勝利し芙蓉らが戦に負けたのです。」
「アンタらは一体何と戦っているんだ.......」
暫くとその様なやり取りを続けていると綺麗な夕日が海上の先にある地平線へと落ちようとしていた。
「やはり、楽しい時は早く過ぎるものです。」
「えぇ、もう少しと話に花を咲かせていたかったものですねぇ♪」
天蓋付きのベッドから降り浜辺を歩く事にする。
「_____綺麗な夕日だ。」
これこそ海外旅行の醍醐味である。
「ふふ、ちなみに私はぁ綺麗ですかぁ?」
ディアーナがちょこんと頭を前に出し自分へと聞いてくる。
「あぁ、綺麗だ。」
正直な話、ディアーナは性格を抜きにすればドストライクな容姿をしている。それに万人に対し万人が彼女を綺麗と言うだろう美貌を誇っているのは確かだ。
「あうっ....はい//」
時折見せるこの処女臭さが素直に可愛いんですね、はい。
「む.........ジョン、私はどう思いますか?」
「うーん、普通かな。」
「なっ!?」
ルキフェルーの頭へと手を乗せ髪をかき混ぜる。
「冗談、勿論綺麗だ。」
ルキフェルはその返事に頰を緩ませ頭に乗せる自分の手へと手を置いた。
「知っています。ジョンが欲情をする程に私のことを愛し、綺麗だと思っていることなど。安心して下さい、私も貴方を監禁したい程に愛しています。」
「いやいや、そこまで言ってないから!てか怖いわ!!?」
イチャイチャしてすまないと思うが、存外この生活が気に入っているのは確かなのだ。
「この世界に来れて良かったですぅ!!」
ディアーナが突然夕日へと向かい叫んだ。叫びなれてないのか若干照れてるのが可愛いポイント。
「私もこの世界に顕現出来、幸福です!!」
ルキフェルもディアーナに続き叫ぶ。二人の心底幸せそうな表情を見て頭を掻くと夕日へと身体を傾けた。
「______この世界に来てくれてありがとう!!」
まるで最終回の様な台詞に思わず恥ずかしさを感じる。
「「ジョン!!」」
二人は青年のセリフを聞き彼へと抱きつく。
(あぁ本当に良かった。貴方は本当に私だけの黒騎士。愛しています。この身が闇に染まろうとも貴方は私の元へと来てくれた。今一度此処に誓いましょう。私は貴方のものであり、この命ある限り、私が貴方を守り愛し続けると。)
(ジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョンジョン♡)




