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現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変  作者: 二日市とふろう (旧名:北部九州在住)
Prelude to Yusei Theater

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お嬢様の修学旅行 中等部 六日目 その1

あまりに世界情勢が激しくて引き延ばしに苦慮している作者。

本当に申し訳ないが、多分解散総選挙が終わるまで、こんな感じである。

というかそれぐらいで落ち着いてくれ。世界よ……

 朝である。

 霧のロンドンというのは今は昔。

 その霧も大気汚染が原因なのだというのだから、環境問題というのは欧州では思った以上に影響力が強い。


「だから、京都議定書が成立した影響は大きいのですよ」


 メイド姿のエヴァと朝からそんな話で始まったのだが、私もその流れでビジネスの話を振ってみる。

 英国は風力発電が盛んであり、その波は日本にも来つつあった。


「うちも炭素債を作って貢献をアピールしているわね。

 あれ儲かるのかしら?」


「アンジェラの担当ですが、彼女曰く『一枚噛む事が大事』だそうで」


 特に日本の臨海鉄道に金を出して鉄道貨物の復権を進めているのだが、神戸港が阪神大震災で被災した結果、物流拠点のハブが半島の釜山に移りつつあった。

 高速道路網の整備も進みモータリゼーションが進捗している日本において、鉄道貨物復権の道は一企業だけでは結構厳しい。


「樺太向け貨物で日本海側の貨物需要が大きいのよね。

 小樽港や新潟港はパンパンで、敦賀港も拡張が続いているんだっけ?」


「西日本で瀬戸内海が強すぎるのと、釜山と競合するんですよね」


 特に、コンテナ船の大型化が進みつつある今、対応できるのが東京港・横浜港・名古屋港・大阪港・神戸港ぐらいなのだが、距離的に近い事もあって集中投資がしにくい状況が発生していた。

 名古屋港は愛知万博との絡みで大規模鉄道整備を進めて貨物が走りやすくなってはいたが、東海道線は既に旅客でパンパンなのが頭の痛い問題になっていたり。


「帰ったら、一度関係各所と話をする必要があるわね。

 覚えておいて」


「かしこまりました。お嬢様」


 着替えながら軽くテレビをつけると、どのチャンネルもニュースは大統領選挙とパリの暴動の続報で一杯。

 他人事のように眺めるしかない私だが、それでもパリよろしくロンドンが燃えていないのは関係者の努力の賜物だろうと、エヴァになんとなく話を振ってみる。


「で、英国はどれだけの警官を動員して暴動を抑え込んだのよ?」

「他国の協力も含めて色々とやっているみたいで」


 そのパリの暴動はフランスの地方部だけでなく、ベルリンやベルギーにまで広がってしまい、欧州各国が戦々恐々としている中、最初から米国との協力だけでなく、警官に留まらず軍まで動員した警備でロンドンの朝は平穏に始まろうとしていた。

 なお、ホテルの周囲にパパラッチがいて警備関係者が追い払ってもやって来るのはお約束。


「ただ、お出かけについてはあまりお勧めはしません。

 市内でいくつか問題が起こっているそうで……」


「問題?」


 ここまで来て問題なんて言われるといやな予感しかしない私。

 その予感はめでたく的中した。


「何も起きないように、あちこちの怪しい所を掘り返した結果、別のテロが見つかって……」

「別のテロ?」

「北アイルランド」

「あっ……」


 それで理解する程度には北アイルランド問題は日本でもそれ相応に知られていたりする。

 英国とIRAとの因縁は根深く、私みたいな人間が入るのはよろしくないのだが……


「晩餐会までひまじゃない?」

「ですね」

「ここで有名人が身分を隠しておでかけ……」

「先ほどまでの話を聞いてそれを言ってくるお嬢様の蛮勇に私は驚きますね」

「ほめていいのよ」

「乗った私が言うのもなんですが、二度とルーブル美術館みたいな事はなさらないでください」

「……反省しております。はい」


 とはいえ、エヴァの口調は柔らかいから、こんな話に繋がってゆく。


「ですが、暇を持て余した人間がろくでもない事をするのは理解しているので、英国政府はあくまでオプショナルツアーという事で、大英博物館の見学を提案してきています」

「……暴れた私が言うのもなんだけど、英国政府って、もしかしてバカ?」

「伊達に『モンティ・パイソン』を作った国ではないとだけ」


 いやまあ、行けるのならば喜んで行きますけど、英国政府はルーブル美術館みたいな醜態がないと踏んでのご招待なのだろうか?

 そんな事を考えている私にエヴァがぶっちゃける。


「ほら。お嬢様これから『舐めた真似をした連中を金と権力でぶん殴る』って感じじゃないですか?

 できるだけご機嫌はとっておきたいんですよ。多分」

「ねえ。エヴァ。

 わたし、彼らにどのように見られている訳?」


 その返事にエヴァはテレビのチャンネルを弄る。

 彼女が欲しい映像はあっさりと出てきた。


『私は桂華院公爵家の一女、瑠奈です!

 フランス政府のお招きにあずかりまかり越しました、ルーブル美術館への入館許可をいただきたい!!』


「……ねえ。エヴァ。これずっとネタにされる奴?」

「お嬢様。まさかと思いますが、それに気づかなかったと?

 ほら。成田空港テロ未遂事件と一緒に。全世界規模で繰り返し放送されていますよ。

 映画だったらアカデミー賞受賞確定でしょうね」

「……」


 そんな心温まる会話の後、英国で唯一美味しいと言われる朝食を食べる為に部屋を出て行ったのである。


北アイルランドのテロ

 元ネタは『MASTERキートン』の眠り爆弾。

 IRAがらみのネタは今読み返しても深いんだよ……


『モンティ・パイソン』

 『空飛ぶモンティ・パイソン』はBBCが作成。

 笑い終わってBBCのロゴを見て、何やってんだBBCと唖然とした学生時代。

『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』も凄いんだよ。

ボーパルバニーの元ネタの一つ。

ボーパルバニー とは【ピクシブ百科事典】 https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%8B%E3%83%BC?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=article #ピクシブ百科事典 #pixiv

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― 新着の感想 ―
架空地球の過去政治改変 という物語なのに現代の世界情勢で執筆が遅くなるという言い訳が理解できない。
現実の世界情勢は乱世乱世。まさかアメリカがデンマーク王国に真っ正面から喧嘩売るとは。ヨーロッパの青い血が全部敵に回る。 中国も北京も軍が集結でクーデターかと疑ったがっキナ臭かったが一体何だったんだ? …
最近はもう郵政を超えてもたどり着くのがこの帝国主義世界なら ここでやってる事にどれほどの意味があるんだろうなと思えてしまいますね...
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