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現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変  作者: 二日市とふろう (旧名:北部九州在住)
Prelude to Yusei Theater

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小ネタ劇場 その3

少し更新頻度を上げるために週一で小ネタまとめで、本編週一の週二更新ができれば企んでいる。

 桂華歌劇団。

 救済ついでに、大阪だけでなく東京の九段下と佐世保の某テーマパークにも劇場をときたので、そのまま北海道でもという流れとなり、それぞれの地方組織でしのぎを削ってゆく事に。

 佐世保の方は歌劇系で、大阪と東京はテレビ系という感じで次第に特色が出てゆくようになるのだが、お嬢様の歌の指導で来る欧州のプロたちについでとばかりに見てもらって、その中でこれぞという卵については桂華の支援で欧州留学をさせていたりする。

 もちろん、来るかもしれないお嬢様の音楽留学時のコネつなぎというのは言うまでもない。

 北海道の組は某地方番組の縁でバラエティー色を出しながらも、舞台系に活路を見出したミスターの映画修行に全面協力をするなど地元色が強く、ミスターの映画修行の番組にお嬢様経由で絡んだ白崎孝二監督のアドバイス、


「悪い事は言わんから、あのお嬢様を撮れ。あのお嬢様ならどんな駄作でも凡作に引き上げられる」


の言葉によって何も知らないお嬢様がまた低予算の映画に出演する事になり、スズムシの一言がその時の番組の〆となった。


「で、その映画、俺たちの深夜番組と何が違うんだい?」


 なお、入団試験のジョークとして某深夜バス三連荘(札幌-函館 青森-東京 東京-博多)の後佐世保の劇場できちんと舞台を終わらせたら問答無用で入団というものを本気でやった馬鹿が居て、そのガッツでめでたくバラエティー女優としてブレイクしたりするのは別の話である。




 鳴地湯姫さんたちの学校が修学旅行で東京に来るらしい。という訳で明日香ちゃんからそれとなく便宜を図ってくれと頼まれたお嬢様は事も無げに一言。


「夏にお世話になったから、うち(九段下桂華タワー内部のホテル)に泊まればいいんじゃね?」


「あー。中華冊封体制ってこんな感じなんすね……」


 極上ホテルのお返しを受けて、明日香ちゃんに鳴地湯姫はこう漏らしたという。


「何やったの? 瑠奈ちゃん?」

「私だとバレるからって封印された、舞浜までの直通列車を……」


 スジ屋は悲鳴をあげ、撮り鉄は急遽集まり、鳴地湯姫たちはその権勢に唖然とした、九段下発舞浜行きお嬢様専用列車はこうして当の本人を乗せずに走る事になったという。




 豊原地下都市出身者の蔑称は『豊原モグラ』。

 彼らが成功すると外に家を建てるのがステータスとなるが、樺太の冬でそれを維持するのもという訳で、目を付けたのがバブルのあだ花の枯れ跡である地方リゾート地。

 特に新幹線が通って都心に直結する越後湯沢のリゾートマンションが捨て値でどんどん買われる事態に。

 2000年代樺太脱出組の成功者と第二世代の軋轢が出るのはこれからである。

 そんな樺太からの移民が作った地下都市だが、その設立過程で彼らを安くこき使ったのはあまり知られていない。

 戸籍すらなかった初期移民というか逃亡者たちは必然的にアングラ勢力に取り込まれ、その労力は市価の1/10で買いたたかれて北海道経済としてすり潰されたが、それが顕在化したのが2004年のとある訴訟だったりする。


「これまずいですね」

「何がまずいの? 一条」

「借りれなくなった人間が闇金に流れます。しかも、かなりの確率で樺太系が」

「あー。彼らに銀行は信用をつけられなかったと?」

「同時に不良債権処理に追われた銀行は返ってこない金を貸す余裕なんてありませんでしたから」

「食券経済の撲滅に動いている時に、金の流れが止まるとまずいわね。

 橘。泉川副総理に連絡を取って頂戴」


 恋住政権は不良債権処理に追われつつもこの樺太問題を必死に鎮火させたが、この二つが成功とみなされるのは、当の総理がこの問題よりも郵政民営化に全力を傾けていたというのが大きい。




 海外で大炎上したお嬢様の写真は秋祭りでお狐様を祭ったお社にて巫女服でお手伝いをする一枚。

 お嬢様の宗教は……海外では揉めるのだ。政治的に。

 なお、本人はクリスマスを堪能し、除夜の鐘を鳴らし、初詣に行くごく普通の日本人なのでこれについては黙殺している。


「ところでさ。秋祭りの時の巫女さんだけど、三人だったよね?」

「何よいきなり。私と神奈さんと蛍ちゃんの三人でしょう?」

(こくこく)

「何人かに聞いたんだけど、四人目が居たそうよ」

「……」

(……)

「化かされた人はいなかったけど、売っていたいなりずしを買わされた人が数人。

 というか、うちの絵梨が仲良しに」

「この話は聞かなかった事にします」

(目そらし)


 なお、買わされた犠牲者の一人が、心配だからと愛夜ソフィアによって派遣された三田守である。

 ちょっとだけ幸運になった事をこの真面目系クズは気づく事もなかった。

深夜バス三連荘

 水曜どうでしょう『5周年記念! 3夜連続深夜バスだけの旅』

 このブレイク女優はオリキャラで名前をつけてそのうち出す予定。


 地下都市ネタの源流の一つが『カイジ』の地下王国なんだが、なまじ現代にカスタマイズしているから、帝愛の崩壊が見えてこないんだよなぁ……間違いなくこれで致命傷を受けるんだが、『帝愛グループ会社案内』(講談社 2020年)の組織図は色々突っ込みどころがあるのでお勧め。

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― 新着の感想 ―
おおいに笑わせてもらいましたw >中華冊封体制 武士系統の家柄のお嬢様たちがルナお嬢様を護衛したお話でしたっけ? だとすると 中華冊封体制ではなく、「大殿に気に入られるとこんなご褒美がもらえるのね。…
>「夏にお世話になったから、うち(九段下桂華タワー内部のホテル)に泊まればいいんじゃね?」 お口ワルワルお嬢様、「じゃね?」は教育的指導の予感?せめて「じゃない?」じゃないとボーイッシュすぎじゃね? …
 はかた号には何度か心を折られたことがありますが、某深夜バス三連荘っていう邪神のような発想は・・・物理的にはそりゃ可能かもしれないけど、さては人の心のないプロデューサーかディレクターですね??
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