小ネタ劇場　その2

　某北海道地方局経営陣の背筋が凍ったのは、某番組が前振りとしてどこぞのお嬢様に某公園でソリ滑りをさせたからだそうで……

「メリークリスマス」(ドシャッ)

「お嬢様！」（鬼の形相で駆け寄り雪で転ぶアンジェラ）

「担架だ！担架もってこい！！」

「大丈夫だって、心配性なんだから」

「というかアンジェラさん動いてないけど、足ひねった？」

「担架私じゃなくてアンジェラに！？」

（爆笑するヒゲの笑い声とじっと撮り続ける先生）

　もちろん忖度なく放映されヒゲは始末書を書いた。

　なお、その回のクリスマスパーティーでもしっかりエビチリをお見舞いされ、お嬢様とアンジェラが報復と称してしっかりとした料理を軍団におみまいして、スズムシがキレた。

　放映後、『あれだけのお金持ちなのに料理スキルあるのか』と感心する視聴者がたくさん出たとか。

　『〇ベリア超特急』を見た某ひげとミスターが本人引っ張ってきて作らせたオマージュ映画爆誕。

　『シベリア深夜バス』

　予算はお嬢様が出したのでけた違いの上アクションバリバリなのだが、一番の見どころはアクションシーン中に本音で愚痴るお嬢様とスズムシの掛け合いとそれに棒読みで突っ込む山下将軍である。

　なお、お嬢様は川島玲子役でもう少しなんとかならなかったのかと関係者は嘆いたとか。

「だから、アクションシーンがガチ過ぎるんだよ！」

「何よ！　じゃあ、おとなしくはかた……じゃなかったシベリア深夜バスに15時間座ってろっていうの！？　死ぬ気！！！」

「サービスエリアでしていい運動じゃないだろ！　自前の護衛使ってアクション追加するんじゃねーよ！」

「このアクションは、あの映画のはオマージュで……」（棒）

「「解説してるんじゃねぇ！！」」

　監督はおなじみあの人なのだが、助監督に白崎孝二がついた事でまっとうなB級映画に仕上がっただけでなく、それ以後のシリーズの質が格段に上がったとか。

　実はお嬢様は『きのこの山』派。

　テレビでそれを公表したとたん阿鼻叫喚の騒ぎとなり、『きのこは邪教』『中立のアルフォート』『スギノコはお嬢様を待っている』などネットは盛り上がる。

　そんな中巧妙なたけのこ派によるキノコ飯テロ映像が撮られ、キノコ派が激怒するという事態が発生。世界がテロで揺れ動く中、この国はきのこたけのこの内戦に突入する事になる。

　なお、この主戦場は夏冬の有明で、『きのこを堪能するお嬢様』（意味深）、『たけのこに凌辱されるお嬢様』（意味深）を取り締まる一方、そのまんまの作品（ただ食べるだけ）が続出してお嬢様生もの処理係の野月美咲は『側近の皆様は何派なんですか？』という『きのこたけのこ百合』を作ろうとした業の深い猛者たちに発狂したという。

　お嬢様が良く出ているお菓子系雑誌は『いちごしょーと』

　もちろん物語上の架空雑誌であるがここで乳のれんとか例のプールでのお嬢様グラビアが……もちろん他の娘はヌードありである。

「姉弟子さま。私もこれに出たいです」

「いいじゃない。今度写真家の先生に頼んで……桂華院さんに春日乃さん。何で怖い目でこっちを見るの？」

「「べっつにー」」

　神奈一門正統後継者候補相良絵梨の前途は（本人にとっては）多難である……

　なお児童ポルノ法がらみで潰そうという動きに対し、この手の企業が腐敗と汚職と微妙に主権があやふや感満載の北樺太に本社を置き、法も届かぬ豊原地下都市の最深部に拠点を移すことでこの手を逃れ、極東のソドムの名前を轟かせる事になるのだが、それは別の話。

　某アニメの影響から豊原のコーヒーは苦いという名言が生まれる事になる。

「なぁ。今月号凄かったな」

「うん。凄かった」

「……ああ」

　当人が居ない『アヴァンティー』にて男子三人そんな感想を言い合ったとかなんとか。

　とある時期、お嬢様が恐怖に震えるイベントがある。

「さぁ！うちの芋煮を食べてください！！」

　地元酒田の芋煮を食べるお嬢様に内陸部の芋煮を食べてもらおうという山形の逆襲が始まる。

　もちろん、そんなことはさせじと酒田は迎え撃ち……それが東北各県に波及し『お嬢様東北芋煮大戦』と呼ばれる凄惨な争いの結末は、カロリー消費の為お嬢様が必死に皇居周りを走る結果になった。

　何杯食わされたのやら……

「はぁはぁ……二周は走らないと……」

「夕食はゼリーとサプリですねー」

「大鍋だから私たちにもふるまうのは……はぁはぁ……」

　芋煮会でお嬢様が口をつけた鍋はガチの縁起物として重宝され、テレビで取り上げられた事から空前の芋煮ブームが発生。

　北海道や樺太では、うどんブームの後に芋煮が来たので、関西風醤油出汁の芋煮が爆誕する事になる。

　また、ご当地風味噌芋煮ができたのも言うまでもない。