月刊帝国競馬ニュース 2004年 10月号より
競馬ネタ処理回。
ネタ提供してくれた皆様に感謝を。
八月に行われた『樺太国際競走』。
ここで新しく創設されたGⅠレース、『岩崎杯』『桂華杯』『樺太杯』の事情と結果、その後の展望と日本競馬界にどんな影響を与えるのか記事にしてみようと思う。
この『樺太国際競走』は、欧州とアラブの支援の下新設された樺太競馬会によって行われた初めてのイベントレースである。樺太に多大な影響力を保持している岩崎財閥と新興財閥にして北海道や樺太に影響力を拡大させつつある桂華グループがスポンサーとなって華やかに行われたが、会場建設が間に合わずに現地ではセレブ層限定でグランピングテントで観戦し、大多数の観客は富嶽放送独占中継の元、ネット馬券購入システム『ネッ馬』で購入して応援すると言う新時代の競馬スタイルを示す事になった。
この『樺太国際競走』全レースの売り上げは361億円となり、この収益は今後の運営資金とするだけではなく、樺太で開催を計画されている豊原シベリア博覧会の運営資金に充てられる事が公表されている。
その一方で、この樺太競馬は日本競馬に対する黒船という見られ方もしており、アラブと欧州の有力馬主が樺太競馬会に登録しており、そこを足掛かりにJRAに進出という意図が見え隠れする。
桂華グループがスポンサー探しが難航していた競馬の世界選手権シリーズにスポンサーとして名乗りをあげたのは、このシリーズに深く関わっているアラブと欧州競馬に対するお礼と一部では囁かれているが、三歳ダート路線の整備と夏のGⅠという新規需要が日本競馬に良い影響を与える事も事実として提示しておこう。
ばんえい競馬やトロットレースも期間中に開催されており、トロットレースは欧州から馬と騎手を連れて来るという力の入れようで、このレースは国外からの馬券購入者が多かった事が公表されている。
『岩崎杯』はダート1200メートルで、ドバイGシャヒーンに出場した馬が一番人気となってそのまま快走を見せて復活をアピール。2001年JBCスプリントの覇者は四着に沈んだ。
アラブと欧州の新興クラブの出した刺客二頭は二着と三着という結果に終わり、優勝した騎手インタビューでは「大井を元に忠実に作っているから展開はイメージできた。勝因は地の利かな」と答えていたという。
続く『桂華杯』は一番人気のケイカプレビューに誰が挑むかという所で、アラブと欧州の新興クラブ二頭に、伏竜S勝利馬がエントリー。
ケイカプレビュー圧巻の逃げ切りにアラブのクラブ馬が二着と健闘したがそこまで、伏竜S勝利馬が三着となり、欧州クラブ馬は掲示板を外す結果となった。
騎手のインタビューでは「頭のいい馬なのは分かっていましたので馬に任せるままにさせていました。この距離なら負ける気がしないですね」とコメントし、陣営は次の目標をマイルチャンピオンシップ南部杯と明言し、二個目のGⅠを狙う気が満々だ。
最後の『樺太杯』は『樺太国際競走』の大トリを務める事もあって、アラブと欧州のクラブ馬だけでなく国内ダート有力馬も続々と参戦を表明した。
有力馬としては、国内最強ダート馬だけではなく、2002年ジャパンカップダート勝利馬と2003年ダービーグランプリ勝利馬の二刀流馬二頭が名乗りを上げた。
また、ダートに参戦している弥生賞馬に、2001年フェブラリーSの覇者もエントリー。更にはカブトヤマ記念(G3)、さくらんぼ記念(G3)、群馬記念(G3)の勝ち馬も悲願のGⅠ取りに挑戦した。
その他、同じく初GⅠをという事で佐賀記念(G3)と名古屋大賞典(G3)を制した馬も出走した結果、国内VS海外の一大決戦となった。この戦いを制したのはアラブのクラブ馬で、クラブ代表は「勝てた事が素直に嬉しい。また、我々にも門戸を開いてくれた樺太競馬及び日本競馬に感謝します」とコメントを残した。
一方でこの日一つもG1が取れなかった欧州のクラブ代表はノーコメントで……
上山競馬場で行なわれた桂華銀行杯さくらんぼ記念を勝ったのはユニコーンステークス2着だった……悲願の重賞勝利に……
ウマ娘以降馬の名前を使っていいのかいまいち分からないのでこういう書き方にしている。
お馬は基本深く掘り下げないので二次創作を含めた読者の皆様の想像にお任せします。
トップオブスピードの救済はさくらんぼ記念でしています。




