第34話 じゅつ。
「いやー。僕がたまたま催眠術が使えたからよかったものの、最悪1時間は時間取られるところだったよ」
「ありがとう。ゆーくん」
私は単純に多くの人を喜ばせようとしていただけなのに。警察の人は一体何を考えているのでしょう。でもゆーくんのおかげで助かりました。
「ハッチ!!早く遊びに行こ!!ふぅー!!!」
「あれ……?ゆーくん桃百合さんにも何かした?異様にテンション高くない?」
「あの記憶の引きずったままだと、この後楽しめないかと思って。ちょっと、催眠術でね」
「きも」
「ええ。嘘でしょ。催眠術に対してそもそもなんでやねん!ぐらいのつっこみがあっていいところなのにまさか、きもって言われるとは思ってもいなかったよ。人間、良かれと思ってやってもその人にとっては間違っていることは多いもんだね」
「ふぅー!トイレ行きたい!さいこー!!!」
「ゆーくん早く元に戻して。また警察来そう」
「そ、そうだね。何とかしとくよ」
その後、ゆーくんは桃百合さんを何とかして、皆でご飯を食べに行くことにしました。
勿論上野君も一緒です。
同じ地球上にいるのだから実質一緒です。
ダブルデートを楽しみます。




