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第18話 相談。

 感情が落ち着いたところで、今回の作戦が失敗したことを桃百合さんに相談してみることにしました。


 桃百合さんは「マジ!?」とか「やっば!!」等の汎用性の高いワードで適当に相槌を打ってきます。本当に話をちゃんと聞いてくれていたのかはわかりません。


 ですが自分の中で100%上手くいく作戦でも他の人から見ればまた違うかもしれません。2回も失敗してしまったんです。やはりここは一度冷静に他人の意見を聞くべきでしょう。


「あのさ……一つ分かったことがあるんだけどさ」


「……なんでしょう?」


「……ハッチって絶対不器用だよね???」


「……え?」


 桃百合さんが意外な発言をしてきました。不器用……?初めて言われました。


 基本的に私は何でも器用にこなします。授業だって真面目に聞いてる感が滲み出ていますし、テストだってカンニングしていたことは一度もバレていません。苦手な体育の授業だって、「うーお腹がー」と言って上手に休んできています。不器用だなんて絶対ありません。何なら器用さを証明するために桃百合さんのケツを思いっきり叩いて君が代でも演奏してみましょうか?


「……ハッチー!ハッチー!」


「…………失礼しました。考え事をしてたらつい……」


「いいよいいよ!それでどこまで聞いてた??」


「私を不器用と罵っていたところまでです」


「言い方ひどっ!いや!そんなんじゃなくてさ!私が思うに、上野と仲良くなりたいと思うんだったら現実的なやり方をやったほうがいいんじゃないかなって思うんだよね」


「現実的なやり方……?具体的にはどんな感じですか?」


「いやー。もっとシンプルにさ、上野がもしかしたらSNS系のアプリをやってるかもしれないからそのアカウントを見つけてさ、偶然見つけたのでフォローしましたーみたいなメッセージを送ったりしたらいいんじゃない?」


「……」


「それをきっかけに向こうが投稿してきたことに小まめに反応したら自然と仲良くなるんじゃないかなーって」


「……」


「……は、ハッチー?」


「……」


「……な、なんか変なこと言った??」


「……も、桃百合さん……」


「……え。な、なに??こ、怖いんだけど」


「……私の師匠になってください!!!」


「……ええ!?」


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