第17話 怒り。
「はっち、おっつー!さっき授業中何やってたの??」
授業終わりに桃百合さんが私の席までやってきました。今日もスカートの丈が短いです。痴女です。こんなの真下からのぞき込んだらパンツが丸見えです。変態です。
「私は疲れていません。……昨日同様に作戦を実行していました」
「作戦……?そうなの???……さっき上野にゴミ投げてなかった??」
「投げてません!!!」
ごみを投げるなんてそんな野蛮なことを私はしていません。愛情たっぷりのメッセージを上野君に投げつけていただけです。どう見たらそんな勘違いができるのでしょうか。
「そうなの??なんか上野めっちゃキレてたように見えたからさー」
「……え?そうなんですか…………?」
「いやわかんないけどさー。雰囲気的に?」
「本当ですか……?」
「うーん…………たぶん?」
……自分の中では上野君を振り向かせるために頑張っていたつもりですが、まさか怒らせていたなんて……。なんて自己中心的な行動をしてしまったのでしょう……。急に自分のやっていた作戦が間違っていたように思えてきます……。
「今までお世話になりました。ちょっと窓から飛び降りてきます」
「え!?ちょ!?急に何!?ここ3階だよ!?」
「上野君の心を傷つけてしまったのならもう生きてる価値なんてありません!!!」
「なんでそんな急にヒステリックになってんの!?」
「もう上野君に嫌われちゃったら生きてる意味なんてないんです!」
「そんなことないって!」
「桃百合さん!早く窓から飛び降りてください!」
「早まるのはやめて!……え!?話すり替わってない!?!?一旦落ち着こ!?」
その後、桃百合さんに慰められ一時的に感情を制御することができました。




