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第14話 手紙。2

 では早速行動に移していきたいと思います。


 ここはもうべたべたな感じでノート端を引きちぎり、破いた紙にメッセージを書きます。本作戦は前回の作戦とは違い運要素が少ない作戦です。消しゴムを落として、運よく拾ってもらおうとかいう愚かな作戦とは全然違います。消しゴムにもなりません。反省から学ぶ系女子です。試合の中で成長します。少年漫画向きです。


 さて、本作戦の成功率は正直言って100%と言っても過言ではないでしょう。自信しかありません。紙の内容さえ読んでくれればやり取りは成立するんですから。紙さえ渡せば上手くいくに決まっています。


 …………渡す……あれ?


 ここで問題点に私は気づきます。


 上野君は確かに隣の席です。他の人よりも近い距離にいることは間違いないです。しかし私と上野君の席には微妙な距離が空いています。そう。私の高校では二人一組でくっ付けるタイプの座席ではないのです。


 どうやって渡しましょう……?


 方法をいくつか考えます。紙を折りたたんで投げる……これでは紙がペラペラなので上手く上野君の机の上に乗っからないかもしれません。


 下に落として拾ってもらうのはどうでしょうか……?いや、これではこの間の消しゴム作戦と何ら変わりません。


 では思い切って上野君に一声かけてから手渡しするのはどうでしょう……?……ダメです。そんな上野君に声をかけるなんて勇気私にはありません。もっと段階を踏まないと。


 ……こうなったらもう選択肢は一つしかありません。


 紙をくしゃくしゃに丸めて上野君に投げつけるしかありません。

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