41.ミーアァァァァァ!?!?
「よーし! それじゃあっと……」
そう言って、突然ミーアが服を脱ぎ始めた。
……は!?
「なんでお前突然服を脱ごうとするんだよ!?」
「脱いじゃダメなの? 直接捕まえに行った方が早くないかなって思って!」
「ダメに決まってるだろ!」
「私、スレイに見られるのなら大歓迎だよ!」
「あのな……」
喜んで良いのか分からないことを言わないでくれ。なんだかめちゃくちゃ恥ずかしいじゃないか。
「万が一知らない人が来たら、ミーアの体を俺以外の人間に見られるかもしれないぞ?」
言っていて恥ずかしい。なんだよ『俺以外の』って。こういうこと言って良いのはイケメンだけに限るんだよな。
俺が言ったらただの不審者、変質者でしかない。
だが、この言葉が一番ミーアに効くことを知っている。
「それもそうだね! スレイ以外の人に見せるわけにはいかない!」
ギリギリのところで、ミーアが止まる。
ふう……助かった。素直な子で本当に良かったよ。
「それじゃあ釣りってのは――」
「ダーイブ!」
「ミーアァァァァァ!?!?」
綺麗なフォームで飛び込むミーアを、俺が愕然としながら眺める。
破裂音とともに水しぶきが上がり、服がびしょ濡れになった。
いや、そんなことはどうでもいい。俺がいくら濡れようが、別に大したことではない。
そもそも釣りに来ているのだ。多かれ少なかれ多少なりとも濡れることはあるだろう。
だが、俺たちは釣りに来ているのだ。決してダイビングをしにきたわけではない。
「どうして飛び込んだ!?」
俺は釣り竿を置いて、ミーアに叫ぶ。
「服を着てたらいいんでしょ?」
「良くないから! というかお前……ちょっと自分が着てる服を再認識してくれ!」
彼女は昔から下着を着るのを嫌っていた。
そのため、ミーアが身につけているのは布一枚である。
更に言えば、彼女は暑がりという一面も持っている。それに伴い、服の生地はもちろんのこと薄い。
となると、どうなるか。
水に濡れると大変なことになる。




