36.ぶっ殺すわよ
「ああ……恐ろしいわ……ミミズ……恐ろしいわ……」
イヴは涙目で震えていた。
この一瞬で苦手なものを大量に見たからだろう。
というか、イヴってめちゃくちゃ乙女だよな。
「ミミズいっぱい取れたね!」
「これくらいあれば大丈夫ですかね!」
ミーアとレイレイがミミズが大量に入ったバケツをこちらに見せてくる。
うん。確かに大量だ。
これだけあれば釣りには困らないだろう。
「だーーー!! 見せてくるな!! こっちに向けるな!!」
「おいイヴ。騒いだら変なやつに見つかるかもしれないぞ」
「うるさいわよ! こんなの嫌に決まってるじゃない!」
「たかがミミズじゃないか」
「されどミミズなのよ! ぶっ殺すわよ!」
全く、ミミズちゃんで怖がるだなんて。
乙女にもほどがあるぜ。
「あ、肩にミミズが乗ってる」
「ぴぎゃぁぁぁっぁぁぁぁっ!!」
「うおっ!? 抱きついてくるな! 冗談だから!」
「本当に殺す! ぶっ殺す! ぶち転がす!」
殺意マシマシのイヴをどうにかしながら、池へと俺たちは歩き出す。
釣りかぁ。やったことないんだよなぁ。
「そろそろ……ですね!」
「あ! 池が見えてきたよ!」
ミーアとレイレイが目を輝かせながら走って行く。
「おお!」
先には綺麗な池があった。
太陽が反射してキラキラと輝いている。
「綺麗だな! イヴも見てみろよ!」
「綺麗ね……話変えても無駄よ……」
「あ、はい……」
俺は相変わらずイヴに命を狙われていた。




