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62話 初期ステの携帯ドラゴンが一匹増えても意味ねぇ。


 62話 初期ステの携帯ドラゴンが一匹増えても意味ねぇ。


「携帯ドラゴンと契約する方法を教えぇ」


「あん?!」


「敗北が決まっとる状況で、指をくわえて見とるんは性にあわん。ワシも、携帯ドラゴンと契約して、命がけで闘うから、契約する方法を教えぇ」


 現状、だいぶバカになっているダリィだが、

 しかし、『命を賭して闘う』という覚悟を示した男を前に、

 いつまでも、ただの馬鹿でいられるほど愚かではなかったらしく、


「……『携帯ドラゴンとの契約』は『適正』がないと無理だ。てめぇに適正があるかどうか知らんが、仮に適正があったとしても、『初期ステの携帯ドラゴン』が一匹増えたところが、現状はどうにもならねぇ。携帯ドラゴンは、もっているだけじゃ意味ねぇ。必死こいて育てないと、戦力にはならねぇんだよ」


「なるほど。その辺の事情は理解した。けど、携帯ドラゴンがあるのとないのとでは、ワシに実行できる『可能性の質』がまったく異なる。生き残るために、この場を切り抜けるために出来ることは、出来るだけ、全部やっておきたい。というわけで、ごちゃごちゃと、『可能性を閉じるだけの言い訳探し』をしとらんと、さっさと、携帯ドラゴンと契約する方法を教えぇ」


「ちっ………………ダイナー……こいつの適性を調べろ」


 命令を受けると同時、ダリィの携帯ドラゴン『ダイナー』の目がペカーっと光った。

 田中が、その光を浴びること数秒。


「……適正あるのかよ。マジか……まあ、だからって、ぶっちゃけ、何も変わらねぇのが現実だが」


 ボソっと、そうつぶやいてから、

 続けて、携帯ドラゴンに、契約書を吐き出すように命じる。


 ペっと吐き出された契約書とペンを田中に渡して、


「名前を書けば、召喚できるようになる。できたところで、初期ステだと、この場では、マジで意味ねぇけど」


「もう一枚くれ」


「あぁ?」


「センの分も必要だ。おそらく、こいつも適性がある」


 そこで、田中は、チラっとセンに視線を送る。

 特待生たちの回復魔法を受けているので、体は完全に回復していた。

 特待生登場からは、ずっと、背景に溶け込み、『カンツを応援するだけのカカシ』をしていたわけだが、突然、指名を受けたことで、存在感と言う名の息を吹き返し、


「やれやれ……仕方ないな。飛びきりの『ジョーカー』として、切られてやるか。俺の本当の出番は、アウターゴッドが登場した時であって、ウムルごときが相手では、流石に役不足なんだが……まあ、いいだろう。舞ってやるよ。頂点に届いた閃光の力を魅せてやる」


 と、『それまで、ずっと背景の空気に溶け込んでいた』とは思えない凛々しさを魅せつけていくセン。


 そんな彼の適性を調べるダリィ。

 ダイナーの目がペカーっと光った。


 サーチライトの中で、センはニヒルに口角を上げて、


「ふっ。この光……まるでスポットライトだな。大いなる主役が、世界の中心で背負う後光。そう、つまり、ここからは、俺の時間ってこと。センエース神話が……ここから、ようやく始まる――」


「当然のように適正なしだな。引っ込んでろ、セン」


 かっこつけているセンに対し、ダリィは、無慈悲にそう言い切った。


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