表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
347/1228

122話 害虫は消毒だ。


 122話 害虫は消毒だ。


「異世界モノをクソだと言っておけば流行を抑えた気になれる、という、その勘違いが一番ダサいってことにすら気づけていない、自分の愚かさと向き合った方がいい」


「ははは、ずいぶんと感情的になるね。そんなに異世界モノが好きなのかい?」


「震えるほどに焦がれていたよ」


 そう言いながら、ゆっくりと武を構えるテラス。


 そんな彼女に、蝉原は、


「神化すら使えない今の君が、『究極超神化8になりかけている今の俺』に、いったい、何をしようって?」


「言ったよね? 殺してやるって。あんたは生きていても有害なだけだから。人様に迷惑をかけるだけの『害虫ゴキブリ』。あんたのおしゃべりは、ジャ〇アンリサイタルと同じで町の公害」


「かなり辛辣だねぇ。害虫に例えられるとは。くく。普通なら、かなり気にするところなんだろうけれど……今の俺は、『虫』にたとえられても、別に不快感を覚えない。なぜなら、虫ってのは、実のところ、非常に高いところにいる生命体だからね。『人』の上に『コンピュータ』がいて、その上に、『バグ』がいる。俺はそう認識している」


「お前がそう思うんならそうなんだろう。お前の中ではな」


 そう言いながら、テラスは駆け出して、

 蝉原の顔面に向かって、



「閃拳」



 全力の拳を叩き込んだ。

 そこらのモンスターぐらいなら、どうにかなるレベルの拳だったが、

 当然、蝉原には通じない。


 避けることも、いなすことも、受け流すこともなく、

 そのまま顔面で受け止めた蝉原は、ニコっと、優しく微笑んで、


「可愛らしい拳だね。幼稚園児の娘に肩たたきされるというのは、こういう感触なのかもね」


 と、煽りに煽ってくる蝉原に、

 テラスは、


「あんたは、現実が、よくわかっている。仮に、あんたに子供ができても、こうなる。園児の娘に、渾身の顔面グーパンされる毒親……それが、あんたの本質だよ、蝉原勇吾」


「ははは。美しい返しだ。やはり、君と俺の相性は素晴らしい。できれば、永遠に踊っていたいところだけれど……そろそろお別れの時間だ。寂しいね」


 などと言いながら、

 蝉原は、両手に魔力とオーラをため込んでいく。

 ギュンギュンと膨張していくエネルギーの波動。


「……最後に、何か言いたいことはあるかな? 『辞世の句』があるのであれば、ぜひ聞かせてもらいたい」


「あんたに言いたいことは、いつだって一つだけ。……殺してやるから、覚悟しろ」


「いいねぇ。素晴らしいよ。君と俺の間には、『冥王星とミジンコぐらいの差』があるのに、いったい、どうやって、俺を殺すのか、実に興味がある。さあ、見せてくれ。何をどうするのか」


 そう言いながら、

 蝉原は、両手をテラスに向けて、



「異次元砲」



 極悪な照射を放った。

 次元の違う一手。

 彼我の差を考えれば、どうあがいても消失するしかないこの一手に対し、

 テラスは、


「――オメガバスティオン――」


 今の彼女に出来る『最善』を使う。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ