44話 100兆年の慟哭。
5年連続毎日2話投稿記念、
コミカライズ版センエース、
「まんが王国」「コミックシーモア」「eBook japan」で配信されている記念、
1日10話投稿!
7話目!
44話 100兆年の慟哭。
「ぐぎゃがやが【やが《やがやが「「やあやあややややや「やあ」ああああああああああ」あああああああああああ」」ああ》ああ】あああ」あ」
心の崩壊は、もう目の前。兎にも角にも、えげつないキツさ。
浮き沈み、ずっと背負ってきたが、回数を重ねるごとに、沈み率が増加している。
当たり前の話。疲労は蓄積された分だけ指数関数的に重くなっていくもの。
「ああああああああああああああああああああああああああ」
頭を抱えてのたうち回る。
これまでで、いちばんの絶望。
耐えられる気がしない。
大事な何かが、ミシミシと音を立てて、クールにぶっ壊れていくのを、感覚器官の全部が、明瞭に感じている。
「やばい、ヤヴァイ、ヤバいヤヴァイやゔぁいやばいヤバイ! 壊れる! やばい!」
迫ってくる壁に押しつぶされるシーンをイメージして欲しい。
ソレが、センの心境。
これまでずっと、『もう無理』と叫び続けてきた『センエースの奥底に根付く、脆さ・弱さ』が、『後先考えない、決死の大合唱』をかまして、どうにか、センエースの心を砕こうと、躍起も躍起。
「うぐぐぐぐぎぎぎぃ……お、折れねぇ、折れねぇ、折れねぇ、折れねぇ、折れねぇっ!!」
と無限に連呼して、どうにか必死に自分を保とうとする。
傍目には狂っているようにしか見えない状態だが、センは今、全力で戦っている。
正直、どんな敵と戦うよりも、自分の弱さと戦う方がしんどい。
「うぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいぎぎぎっぎいぎぎぎっぎいっぎいぎっぎぎぎ」
と、歯を食いしばって、壊れてしまわぬように耐える。
――要するに、『蝉原勇吾』は、コレをしなくていいのである。
灰にならないように、自分の魂が折れてしまわないように、自分の気力だけで、自分を支えるというのが、どれだけ難易度の高い地獄かという話。
この地獄と向き合わなければいけないという重荷は想像を絶する。
センが今、『苦しんでいる理由』の『一番』は、『折れないように、自力で自分を全力で押さえ込んでいること』であり、『純粋な体力の損耗』や『ダメージどうこう』は、今のところ、どうでもいいとすら言い切れるレベル。
体力がどうとか、痛みがどうとか……いや、もちろんそれも、エグいくらい、しんどいのだが、一番しんどいのは『もういいよ、もうやめよう』と、訴えかけてくる自分の声を、どうにかシカトしなければいけないこと。
これが、とにかくしんどい。
もう、本当に、しんどさの次元が違う。
普通なら、ここまで洗練された地獄には抗えない。
普通なら、ここで終わる。
今、センエースが体験している『弱さの大合唱』は、本当に、絶望の度合いが違うのだ。
この痛みに、人が耐えられてはいけない。
そんな不条理は許されない。
これは、そういう次元のお話。
――なのに、センエースは、
「ぎががががっ、ぎぃいいい、折れねぇ、折れねぇ、折れねぇ この階段から降りるぐらいだったら、この場で完全に死んでやる!!」
面構えの違いを世界に魅せつけていく。
格の違いに世界が瞠目する。




