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スキル『洗濯』の能無し悪役令嬢は、冷酷王太子殿下と虹染めに夢中〜無自覚溺愛に振り回されつつも、隣国は楽園です!〜  作者: 櫛田こころ


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第13話 反省会を開かれた?

 わたくし、どうやら……正式に婚約の申し込みをされていたようですが。


 あの場のために、リデル様が仕組んでくださった退避連携だと思っていたんですのよ? けど、ディルス様がわたくしとリデル様の前に……教師が叱責するあの立ち方をされましたが、矛先はリデル様だけのようです。


 わたくしには、リーリルお姉様が寄り添っていますもの。



「……たしかに、方法は任せたと言ったが。姫君を労働者として利用したことにさせるな!!」

「……すまん」

「俺に言うな!! 姫にも、改めて謝罪しろ!?」

「……すまない、レティ」

「い、いいえ? わたくし……本気で申し込まれていたと思わず」

「演じていたつもりはない。……俺は少なからず、手の汚れを剥がしてくれた君のことは気にかけていた」

「……そう、ですの?」

「おいおい、互いに中途半端ってか?」

「「……はあ」」



 どうやら、断ってはいないものの……わたくしは王太子殿下の婚約者、の肩書は一応持っていた方がいいことには決まり。


 発表は別日にするから、ゆっくり話し合いなさいとディルスお兄様に言われました……。お姉様も一緒に退室され、完全にリデル様とふたりっきりですの。



「……演技じゃ、無いつもりだったんだが」



 そして、リデル様は物凄くショックを受けているようです。場を利用したのはたしかでも、告白もとい申し込み自体は本気だった模様。


 わたくしは、今までの粗悪な周囲の対応が普通過ぎて、自信がなかったんですが。言い訳にはならないですわね?



「……申し訳ありませんわ。リデル様」



 ひとまず、こちらも受け止めていなかったのと同じですから謝罪ですわ。その言葉に、ようやく振り向いてくださったリデル様は幾分か苦笑いの顔でしたが。



「……構わない。俺も、ズルい手段を使った自覚が出来た」

「……ですが。わたくしなんかのどこに??」

「……自覚無しか。しかし、清めただけにしてはこれまで以上に……可愛いな?」

「かわ!?」



 お姉様にもびっくりさせたと言う自覚はありますが。たしかに、自分へ存分にスキルを使ったことはありませんでしたから……その分、清潔になっただけですのに。


 リデル様がさらっと言い切った事への……このトキメキはなんですの!? あの浮気貴族には全然感じませんでしたのに!!?



「あーらら? リデルの好きな子になったのかなー?」



 お兄様でもお姉様でもございませんでした。


 割って入ってきたのは、男性でしたが……リデル様が振り返った先には、空の椅子しかなかったところに美しい方がいらっしゃいました?? 虹の瞳と言う不思議な色をお持ちでしたが、くすくす笑うとわたくしたちより子どもにも見えそうなあどけなさ。


 お兄様くらいに背が高そうですが、音もなくどこから来られたのでしょう??



「クロノ様!? 驚かせないでほしい!!」

「ごめんごめん。僕を起してくれた恩人の子を見に来たくて」

「……髪が。いくらか、薄い?」

「気づいた?」



 王家に様をつけられると言うことと、眼の色から考えて……ですが。


 まさか、『神』ですの??

次回はまた明日〜

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