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世界は裏でまわってる  作者: 最上 品
58/93

58.入り、消え、出て、廻る

1/3

今回もいつも通りでよろしくお願いします


 出された日本酒はそこまでいいモノではなく混ぜ物が入った二級酒。

 ただ、ツンとくるそのお酒はコロッケ蕎麦の後に飲むにはかなりいい味わい。

 一気飲みに近い速さでコップを空にすると、すぐに半分程屋台のおっちゃんがお酒を入れてくれますが、あわてて右手を強めに出してコップに注ぐお酒を止めます。


「この後銭湯なので、これで十分です。お酒よりもきつね蕎麦を下さいな?」


 ギョッと驚く素振りなのは、蕎麦よりも酒の方が高いからでしょう。

 二級酒ながらも、味に対して拘りはあるのか安かろう悪かろうではないことが分かります。


「こっちとしてはもう少し話を聞きたいんだが……」

「気持ちは分かりますが、無い袖は振れないでしょう?」


 私の言葉に怪訝な表情になるおっちゃん。


「絶対という程の約束は出来ませんが、さっきと一緒で味を見せた方がいいでしょう?」


 カツの持ち帰りは大将の気分次第な気がします。ただ、カレーの方は鍋を用意すれば何とかなりそうな予感もあるので、屋台をキョロキョロ見回すと、若干汚れはみえるものの最近は多分使っていない雪平鍋が引っ掛かっているのを見つけます。


「返せないかもしれませんが、このお鍋貸して貰っても?」

「……出来れば返して欲しいが、そういう人じゃないんだろう?」


 おっちゃんがフッと優しい目で見るのは紫乃さん。


「タエちゃんはそういう悪い奴じゃぁないよ」

「だったら、いい。いくらでも貸す」


 その目は信じたぞ?って力強い目で見てきますが、私の頭の中は全く違う状態。



「きつね蕎麦楽しみぃ」

「明日の夜はこの感じだとカレー蕎麦?あー、でもちょっとお肉足りなくない?」

「お肉……買える?」

「今日の占いで結構稼げたし、明日も凌げばとりあえず帰れるならぱーっと使うのもいいんじゃない?」


 四人の頭はカレー蕎麦の口になっていて、足りないお肉の相談状態。



 おっちゃんが雪平鍋をスッと渡してくれたのでしっかりと受け取って、ポケットにひょいっと入れてしまえば、鍋は一瞬で無かったものに。


「……鍋は?」

「預かりましたよ?」


 何が目の前で起こったのか、さっぱりわからないおっちゃんは頭に手を当てる。

 同じものを見ていたハズの横で飲んでいたもう一人のお客も目を大きく開く。

 おっちゃんは2度、ひっかけていたところと私を繰り返し見直し、お手上げ状態に。


 いきなり目の前で不思議な事が起こっているのに、なんとなく分かっている風なのは残っている女性二人。


「タエちゃんは男には測れない程のいい女なのよ」


 紫乃さんの言葉に大きくみょーちゃんも頷きます。


 その様子がおかしかったのか少しだけ間があった後、男達は大笑い。

 そしてその賑やかさが周りを歩いていた酔っ払いを引き付けたみたいで、客がふらりとやってきます。


「かけ蕎麦くれ」

「はいよぉ」


 威勢のいい返事のおっちゃん。

かけ蕎麦の前にきつね蕎麦を手早く仕上げ、タエの前に出す。

私はそれを受け取ると、まずは蕎麦、次にきつねをおおきくひと齧り。もう一度蕎麦、きつねと順繰りに繰り返し、最後は汁までゴクンとしっかり飲み干せば小腹もしっかり満たされます。


かけ蕎麦4つ分のお金を渡し、殆ど待たせていない二人の背中を押しながら移動開始。


「お待たせしました。お風呂、いきましょ」


 元々、占いの結果をみょーちゃんに教えるつもりだったのですが、ズレにズレてお夜食な時間になりましたが、銭湯はまだまだゆっくり入れる時間。


「タエちゃんは手拭いを持っているのは覚えているけど……みょーちゃん、用意はあるかい?」


 紫乃さんの言葉に無いと返事をするように首を振ります。


「ふふん。こんなこともあろうかと、手拭いはちゃーんとこの通り」


 何でも出てきて、何でも仕舞えるポケットから昨日と同じように二つの手拭いが出てきますが、紫乃さんは全くそれを疑わず、みょーちゃんは驚きます。


「流石タエちゃん。しっかり者だね」

「えへへ。そう言って貰えると嬉しいですね」


 会話の最中、なにかに気が付いた紫乃さんはピタリと足を止め、ハッとした顔に。


「タエちゃん、さっきもしかして蕎麦代だしてくれちゃったのかい?」

「あー、私が誘ったので。このぐらいは稼いでいますし?」

「貸し借りはあんまりしたくないんだ。お風呂の後一杯……とはいかないが、明日にでも何か返すよ」

「別に大丈夫ですよ?あ、じゃあ昨日も今日も泊めていただいているのでその代金って事で……は、安すぎますかね?」


 宿代は普通に考えればしっかりと渡さないといけないと思っていたので、こんな形でほんの少しでも返せればよかったと思っていたわけですが、自転車を押す手が再び止まるぐらいには紫乃さんが驚いた模様。


「気にしないでいいんだよ。タエちゃんがいるだけで賑やかになって、楽しいんだからね」


 そんな会話の二人から3歩遅れた所を歩いているみょーちゃんは奢って貰っていたことに今更気が付いたのか、あわあわと不思議な動きをはじめるのですが、ちらっと後ろを気にした紫乃さんがそれを見ると、前衛的な踊りにも見えたみたいで。


「みょーちゃん、それはえーっと、何の踊り?」


 両手を体の前にだし、くるくると回している手は少しばかり特徴的で、困った顔でそんな動きをしているので評価が難しいのですが不思議な踊りにみえるみょーちゃんが顔を真っ赤に目尻が下がり、泣きそうな顔。


 えーっと、えーっと、早く銭湯に行きませんか??



コロッケ蕎麦もいいですけど、カレー蕎麦も美味しいです(笑)


ちょっとだけ話はズレて……冷凍うどんでやってみましたが……コロッケうどん。

悪くないです。

スーパーなどで買って来た冷えたコロッケ(お肉屋さんで私は買いましたが、距離があって冷えちゃった)とレンチンしたうどんに市販のめんつゆとお湯で即席かけうどん。その上にコロッケどーん!!!


そのままのコロッケが好きなタイプ(ソースもつけない)の人間なので、コロッケの味が丁度いいんです。……コロッケ三つをぺろっと。。。

コロッケうどんというよりはコロッケとうどん。。。(笑)


美味しければ問題なし!(笑)


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― 新着の感想 ―
私も前回の話を読んでから、コロッケ蕎麦が食べたくて仕方なくて 1129の日にお肉が美味しいスーパーへ行ってお惣菜コーナーで見かけた コロッケを衝動買い。そして、うどんでなくそばで食べたい!と 乾麺コー…
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