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第十八話

やっと出せたよヒロイン( ;∀;)

 いきなりの爆弾発言。


「おいおい、だからよ~、政略結婚とかそういうのに俺は巻き込まれたくないんだが?」

「その様な意図はない。子を成せとも言わぬ。親馬鹿かも知れぬが、儂の娘は可愛いぞ。少し幼いかも知れぬが」

「幼い?おいおい、俺は別にロリコンじゃ」

「やっとできた正妻との子じゃ。将来此の国の女王となる予定じゃ」

「だから、そんなのを俺に嫁がせてどうするつもりだ?」

「そうじゃの、縛るつもりはないが、此の国に少しでも愛着を持ってほしいというのが正直なところかのぉ」

「俺にそんな事を期待したって無駄だ。やめとけ。それ以前にそのガキの意思もあるだろ?」

「儂の娘は……」

「言っておくがな、俺はそのつもりがないのに無理やり何かさせたり、させられたりするのが大嫌いだ。これ以上言うなら……そうだな、その娘を此処に連れてきて、俺のことをどう思うか聞いてそれで一発目で俺のことが好きだと、恋愛的な意味合いで発言したのなら結婚してやる」

「……分かった。近衛騎士団長、連れてきてくれ」


 そう言うと、近衛騎士団長は部屋を出た。


「おい、お前頭は大丈夫か?さっきはああ言ったが、俺が気に入らなければそれまでだぞ?」

「わかっておる。それでも良い。とりあえず、自由意志を尊重するというのであれば、頼む。一度でいいから娘に会ってくれ」


 分からない。何故そのようなことを言うのか。

 しばらくすると、控えめなノック音が聞こえてきた。


「入れ」

「失礼しますお父様。ご用事とは一体何でしょうか?私のような小娘が、しゃしゃり出るような場でもありませんでしょうに」


 身長は140cmと言ったところか、銀髪でオッドアイ。オッドアイとは言っても、両目とも銀色で、右目が少しピンク色が足されたような色合いだ。髪は腰まで伸びており、真っ白な、装飾を最低限にしたウエディングドレスの様なドレスだ。肌は陶器のように白く、かと言って不健康な感じの白さではない。


「おお、リーシャすまないな、実は今来賓を迎えておってな。ブリッツ殿じゃ。ご挨拶なさい」


 その少女はこちらを見ると目を見開き、そして挨拶した。


「はじめまして、ブリッツ様、私の名前はリーシャ・ヤークト・ヴァリス・ランデルと申します。歳は今年で13になったところです。以後お見知りおきを」

「……俺の名はブリッツだ。リーシャだったか?正直に答えろ。俺の第一印象をどう思った?」

「……お父様?」

「うむ、本音で答えなさい」

「畏まりました。不躾な発言をお許し下さい。ブリッツ様。私は、あなたのことをお待ちしておりました」

「俺を待ってた?」

「ええ、私の理想の殿方と言っても過言ではありません」


 俺は放心するしかなかった。


「…………は?」

「し、失礼しました。何かお気に触ることがありましたでしょうか?」

「……い、いや、なんでもない。おい、国王、口裏合わせたのか?」

「そんな事、ブリッツ殿の前でできるわけがなかろう。儂はお主に嫌われたら此の国は終わりじゃと思っておる。ブリッツ殿の前で、その様な事をするわけが無い」

「……ってことは本心なのか?」

「……お疑いになられますか?」


 リーシャは悲しげに顔をうつむかせる。


「……ああ、疑ってる」


 暫くの間沈黙が流れた。そして、負けましたとばかりにとてもいい笑顔でこちらを向き、リーシャは言った。


「やはり、私がお仕えする殿方はブリッツ殿以外居ないと確信致しましたわ」

「……やはりリーシャ、賢き儂の娘よ。そう、申すか……」

「勿論ですわ。お父様。ブリッツ殿?もしよろしければ親睦を深めたく思います。これからお時間はありますか?私と一緒にお茶をして頂けないでしょうか?」


 この発言に、部屋中の人間が動揺する。するとその中のひとりのおっさんが口をはさむ。


「ば、馬鹿な!おい貴様!一体どうやってリーシャ姫を拐かした!将来は儂の息子と結婚する予定であったのだぞ!」

「あら?私はお断りしたはずですが?」

「では他に適齢期の、爵位持ちの男がどこにいるというのだ!」

「適齢期かどうかはわかりませんが、私にはブリッツ様がいらっしゃいます」

「うむ。そうじゃな。ブリッツ殿がおるな。貴様、次口を叩いたらお主は斬首されると心得よ」

「くっ」


 俺はやっと放心状態から開放された。


「ちょっと待て、どういうことだ?何故俺を気に入った?気に入る要素がどこにあった?」

「私、少し特殊な能力を持っていますの。私の目は相手の奥底を見ることができますの」

「そのオッドアイか?」

「ええ、私の右目は普段使わないのですが、今回ばかりは使わせていただきました。ブリッツ様の承諾を得ず、使用してしまったことについては謝らせて下さい。申し訳ございません。ですが、その御蔭でブリッツ様と、運命の方と出会うことができました。これは奇跡です」

「…………」


 俺が沈黙していると、王が立ち上がり言った。


「本日の会議はこれにて終了する。ブリッツ殿の戦果の確認を怠らぬように。それと、ブリッツ殿は儂以上の権限を持つことを、努々忘れるでないぞ!以上、解散」


 そう言うと、周りに居た大半の大臣や貴族達は納得出来ないような顔で去っていく。


「さて、本題に入ろうか。この娘は特殊でな。少し場所を変えて、三人で話し合いたいのじゃが、ブリッツ殿時間を取って頂けるだろうか?」

「あら?お父様、其処は私とブリッツ様のお二人にさせては頂けないのですか?」

「リーシャの特殊性をブリッツ殿にお話せねばならぬからな」

「お父様、私の陰口をブリッツ様に教えるわけでしょうか?」

「なに、リーシャの前で言うのじゃ。陰口ではなかろう」

「まぁ、お父様ったら……クスクス」


 何かリーシャの登場で毒気が抜かれたと言うか、もうどうでも良くなってきた。

此のあと、近衛騎士団長に連れられ、寝室の様な所へ連れて行かれた。


「ブリッツ様、ようこそ、私の御部屋へ」

お読みいただきありがとうございます。

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