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怪人と魔王..


 公演当日。楽屋裏で準備が進む中、彼女は現れなかった。会話せず時間が迫ったその時になって彼女はやっと現れる。唐突に生まれたかのような登場の仕方に私は驚かされることになった。パッと生まれたのだ。劇場の聖霊のように劇場に。


「私の名前はジュリエット」


 剣を携え、白金の鎧に身を包んだ彼女が劇場で一人語りをする。どこから見ても立っているのは姫騎士であり、あの衣装は偽物ではないことを理解させる。劇場で彼女の独白が始まった。それは、あの出会った瞬間唄った鳥の話に良く似ている。


「私はお飾りの姫様………誰も私の剣技を見ず褒める」


 内容は姫騎士と一般兵士の恋愛もの。自分は目線を剃らすことが出来ない。演技というのは役になりきる事だ。架空の人物、実物の目上の者。


 しかし、彼女のは演技ではない。本人が本人を演じるのは演技ではない。それは実演だ。


 私は再度気合いを入れる。飲み込まれるためにここへ来たわけではない。能力も全力で使用し、魅了しあの冒険者から奪うために。


「姫様、お相手しましょう」


 私は演じる。彼女の理想の相手を。





 公演が終わった。私は拍手喝采を浴び、観客席に満面の笑みで手を振りながら表舞台を離れ彼女に近付く。演出をトキヤに頼んでいたと聞いていたが恐ろしい程に他と違った物となった。魔物等の幻影がいい仕事をする。


 あの御仁……非常に有用なのかもしれない。


「いい演技でした。仮面の人」


「ありがとうございます。あなたの魔法での演出は世界であなただけしか出来ないのでしょうね」


「ヨウコ嬢が少し出来るようになりつつあるよ。教えてます」


「そうですか。彼女はまだ上を駆け上がっていくのですね」


 自分は思い出す。彼女を抱き締めた感触を。そして、笑みは美しかった。愛の言葉も本物に感じれた。しかし、何故だろうか視線は私の後ろを見ているような錯覚がつきまとっている。何度も目線を合わせたのに。


「…………ネフィアさん。このあと、いいでしょうか?」


「はい、そのつもりです」


 私は心の中でほくそ笑む。何度も目線を合わせた瞬間に刻み込んでいった。もう、私の目線から逃げられない。


「では、また………夜に」


「ええ、夜にオペラ座へ来なさい」


「はい、かしこまりました」


 彼女は私の命令に……忠実に……遂行するだろう。その時に能力を使い込み。彼を忘れさせよう。そして………私の物に。


「クククク…………」


 細く、笑う。彼女は女神が用意した女性だと信じる。暗く底にいる私のための。


 やっと………私は、居場所を見つけることが出来る。






 深夜。尻尾を揺らしながらネフィアの夫、依頼したトキヤに私はついていく。今日、オペラ座で行われることを見るために。ネフィアの夫に隠されて状態でオペラ座の席に座った。鍵は開けられ、観客は私たちだけ。


「トキヤ殿。喋ってもええんじゃな?」


「もちろん。声と姿は舞台まで届きません………依頼を完遂出来るか知りません。ただ、ネフィアは一つも二つも上手の婬魔だった」


「どう言うことだ?」


「お客さん。お静かに」


「…………わかったのじゃ。見届けよう」


 表舞台が照らされ、次第に劇場が明るくなる。左側にネフィアが立ち、白い鎧に身を包んだ白銀の天使と言われてもおかしくない姿。悪魔らしからぬ美しい姿を晒す。人を魅せる婬魔らしい姿とも言えた。


「エリックさん。来ました」


「ははは、ようこそ。私の世界へ…………ネフィア」


 呼び捨て、理由はもちろん。


「さぁ!! こっちへ………あなたは私に抱かれるのです」


 演技臭いが完全に自分の物のように振る舞う。そして、ネフィアが口を開いた。


「はい、わかりました」


 彼に近付き抱擁しようと手を伸ばしあった瞬間。彼女は仮面に触れる。


「どうされました?」


「キスをするのに素顔を晒さずにするんですか? それはいけませんね」


「!?」


 彼女の手が仮面を掴み離さない。手の中で火が溢れ、糸を焼き切り。仮面をひっぺ剥がした。


 それを劇場側へ投げ、床に転がる乾いた音が響く。彼は黒いマントで顔を隠す。


「…………これは、これは」


 驚くより落ち着いた声でエリックは話す。


「剥がした。さぁ素顔を見せて?」


「操れてなかったのですね」


「…………ええ。ごめんなさい。あなたは過信しすぎです」


 ネフィアが申し訳なさそうにし、謝る。


「ごめんなさいね。素顔を晒したくない理由はあるでしょうけどね。見たいからね」


「とんだ、ワガママお姫様だ…………残念ですがこれは夢です」


「………夢?」


「はい、夢。ですから………おやすみください」


「………?」


 ネフィアが首を傾げた。


「これはいったい!? 効かないだと!?」


 予想外なのか焦り出す彼に私は遠くから驚いている。立ち上がり、顔を覗こうと必死になる。マントが邪魔で見えない。


「あなたはいったい誰だ………」


「エリックさん相手に聞く前に先ずは自分から名乗るべき。顔を隠さずに」


「それも、そうですね………仮面を剥がしたとき、見られていたでしょう…………しかし、見せることは出来ない」


「私は見せられます。男が先に自己紹介するのが道理。ならば………私が言っても問題ないでしょう」


「男?」


 ネフィアが仮面を剥がれた彼を凛々しい瞳で見つめる。


「我は元魔王ネファリウス。賞金首さ」


「魔王!? あの!?」


 驚いた声。無理もない。私も最初は驚いた。隣の座っている男は盛大に笑い彼をバカにする。帝国の令嬢ばかりと思っていたのだろうあの彼は。


「ええ、今は追われる身。されど生きています。私の本性を見せました。教えてください………何故、ヨウコ嬢を拾ったかと」


 私は劇場に目を向ける。


「えっ………私? なぜ?」


 声が出たあと口を押さえた。知りたいと思い声を潜める。


「拾った理由ですか………」


「ええ、理由」


「仮面を剥がしたと思ったら。次はヨウコ嬢について…………脈絡がないですね」


「ええ、でも必要」


 怪人は彼女に背中を向け話し出す。語り部のように話始める。


「昔々、汚れた少女がいました。少女は狐の獣人であり、遠い土地から逃げて来たのでした。忌み嫌われ者として」


 私は息を飲む。彼が私の物語を語っている彼視点で。


「しかし、遠い地からの凶刃で少女は倒れてしまいました。私の目の前で…………微かに助けを呼びながら泣いてました。出会いはそうですね。グランギョニル。私が彼女の刺客をやりました」


 私は震える。


「し、知らなかった…………刺客を殺っていたなんて」


 倒したから……だから……狙われにくくなったのだと。


「それだけ強いのだろう。ヨウコ嬢落ち着いて」


 隣のトキヤに制止されながらも物語を聞き続ける。


「ああ、幻滅されないのですね? 魔王さま」


「殺しもするなら殺されもする」


「ああ、あなたは魔王でしたね!! 残酷劇は慣れていらっしゃる……」


「そんなことより、続きをどうぞ」


「ええ、私は少女を助けるつもりで家に上げました。医者を呼び治療し、すくすくと大きく美しく成長する彼女に驚きながら。歌を教えた。彼女なら劇場での姫がお似合いだ。そして今があるのですよ」


「…………理由は?」


「言いましたよ? ただ倒れていた」


「ただ倒れていた子を助けるとき。相手を殺すほどの動機はなんだったのでしょうね? それから、いったいどれだけの刺客を相手になされたのでしょうね?」


「………………はぁ、似ていたのです。私に、それだけです」


 私は立った席からゆっくり歩き出す。彼の言葉をよく聞きたいために。


「ヨウコ嬢。それ以上はバレてしまう」


「わかりました………でも………」


 歩みをやめ、胸に手を置く。何故かいつもの彼より弱々しく見えて触れてあげたい気持ちが沸き上がる。


「似ていたのですか?」


「ええ、似ていたのです。それだけです」


「似ていた………あなたは昔に迫害を受けていた?」


「…………少し喋りすぎましたか。まぁいいでしょう、魔王さま、悪夢を見せましょう」


「悪夢?」


「ええ、悪夢を………記憶を改竄、消さして貰います‼」


 ブワッと音を立て黒い沼のような漆黒の霧が彼を包む。彼の身体が大きくなり、背後の影が伸び、大きな爪を持つ魔物が姿を現す。劇場にも霧が溢れカンテラの光を遮った。


「恐怖せよ」


 ネフィアに黒い霧が足元から包みだし魔物が覆い被さる。暗闇に囚われた。私はその光景に息を飲む。


「我は夢を操るもの」


ブワッ!!


「!?」


 包んだと思った瞬間だった。暗闇の霧から、炎が巻き上がり。暗闇を焦がしながら照らしだしてネフィアの周りで渦を巻く。魔物が炎から避け後退する。ネフィアが手をつきだす。魔物に向けて。


「偽りの悪夢は醒める。醒めない夢はない!!」


 一瞬で魔物が散り、霧となり消えていく。そして、見えた。彼の素顔が。


「な、なぜナイトメアが効かない!? あああ!!」


 彼が顔を押さえる。気が付いたようだ見えてしまったことに。私も横顔を見え、心臓が激しく胸を叩く。悪い表情じゃなかった。


「あ、ああ………あ………」


 彼が崩れ落ち膝をつく。見られたのがそこまで……ショックなのだろう。私には横顔だけだが普通のお顔に見えた。


「ああ、見られてしまった…………ああ」


「何故、見られるのを拒むんですか? 普通のお顔でしたけど?」


「………あなたはこれがわからないのですか? これがわからないのですか!!」


 怪人だった男が自分の額を指を差してネフィアに見せつけてくる。私らの方からは全く見えない。


「ごめんなさい。わからない……その印」


「………とんだ無知だ!! これは鎖の焼き印!! 奴隷の身分を持つ物の呪われた印です!!」


「奴隷?」


「あなたは知らない!! 婬魔族がどれだけ迫害を受けているか!! 婬魔族がどれだけ嫌われているかを!! 婬魔に生まれた私はさぞや汚れているんでしょう!!」


 エリックが叫ぶ。顔を見られた事より知らなかった事に激怒する。そして、ネフィアに憤る。ヒステリックを起こしている彼に恐怖し、私は一歩後ろに下がった。激怒が私の血を凍らせる。


「婬魔に生まれさえしなければ!! 顔を隠さずに生きていけたのを!! 焼き印が私を婬魔だと教える!! あああああああ!! 嫌だ嫌だ!! あなたも私を馬鹿にするのでしょう‼ 奴隷として扱いのでしょう‼」


「いいえ」


「嘘だ!!」


「嘘じゃない!! 何故なら私はあなたと同じ婬魔族だから!!」


 沈黙、劇場が静かになる。あまりの静けさに私は震える。そして……乾いた笑いが木霊した。


「ははは、これはなんと言う演劇でしょうか? 神はなんと残酷か…………悪夢も効かない、夢を渡ることも出来ない筈だ!! はははは!!」


「婬魔族は…………そこまで嫌?」


「嫌です‼ 淫らな種族なぞ滅べばいい!! 消えればいい!! あなたは嫌ではないのですか!! そんな目で見られる事を!!」


 ネフィアがエリックを睨み付ける。


「見るなら勝手に見ればいい!! 私は、悪魔と婬魔のハーフだが両方の血に誇りを持っている以上に婬魔に生まれたことを神に感謝している!!」


「感謝している!? 汚れた血に生まれたことを? はははははは!! 可笑しい、近親感を持ってましたが勘違いでした!!」


 あの、今さっきまでと違い。罵声を浴びせるエリック。私は勇気を振り絞りゆっくり歩き出す。隣のトキヤ殿の制止を振り払いゆっくり、ゆっくりと歩む。


「あなたは婬魔族は汚ならしい種族と思ってるのでしょうけど。私は違う!!」


「そうですか、そうですか。王族に生まれた方は恵まれていますね…………はぁ…………ああ。何ででしょうねあなたの身分や明るさや美しさに憧れたのに。結局は私自身が一番嫌う物に行き着くとは…………」


 エリックが小さなナイフを取り出し、首に向ける。その狂気に私は走り出した。もう何も捨て去る程に泥々の悪感情に昔の自分を思い出す。


「結局、婬魔族の呪いから逃れられない。どれだけの演じようとどれだけ偽ろうと忘れようと……………この血は私を苦しめる。さぁ、愚かな人生でした。オペラ座の怪人はいない」


「だめぇ!!」


 私は舞台へ上がり。ナイフの突き入れる先に手を出して防ぎ。痛みを噛み締めながら彼の喉を守った。鮮血が彼の顔にかかり、劇場に私の血が滴る。


「だめ、あなたは怪人。まだ、辞めるのはだめ」


「よ、ヨウコ嬢?」


 彼が私の方向を向いてくれる。痛みを我慢しながら笑顔を向けた。私という女優を見せつけてやる。


「怪人の素顔は…………自分自身に自信が持てない可哀想な男の子だったんですね」


「ヨウコ嬢………何故ここに? 手が………」


「あなたを失うより。痛くはないですよ」


 我慢しながら、笑顔を崩さずに向ける。やっと見えた。彼の素顔を目に焼き付ける。黒い感情、不安や絶望を仮面で覆っていたのだ。きっと。


 ふと、ネフィアの声が響く。


「…………エリック。私の婬魔族を誇りに思うのは愛に深い種族だと信じれるからです。トキヤ」


 ネフィアの後ろに彼女の夫であるトキヤが現れた。彼女を強く抱きしめる。本物の姫と騎士が目の前にいる。演技じゃない。


 正真正銘の本物だ。


「私の容姿は彼の好みに、私の美しさは彼に愛してもらっているからこそ美しい。何故なら愛しい人の一番の女性へと変化できるから………婬魔族としての能力こそ……至高である」


 ネフィアが私たちの目の前で彼の唇を奪う。深く深く。見せつけるように。


 その姿は婬魔族とも悪魔族とも言えないほど清らかな純情を見せつけながら。


「あなたは私に惚れたのではない。彼の愛する姿になった私に惚れたのでしょう。自害を決断するまで婬魔は嫌かも知れませんが………私は今の私は大好きですよ……あと、ヨウコ嬢、治療はいる?」


「大丈夫、後は私が何とかします。ここまでがあなたの役。ここからは私の役です」


「………はい。わかりました。先に失礼します」


 彼女たち舞台から姿を消した。残ったのは全敗し。惚れた女性が目の前で愛し会っているのを見せつけられ……絶望で心を閉ざした愛しい彼と私だけ。ナイフを手から抜き取り。血汚れた手で拾った仮面を彼の前に出す。呆然とする彼の手を取った。


 目に生気がないが私は微笑む。


「あなたの仮面です。大丈夫、あなたは自分が嫌いでしょう。ですが安心してください。私が嫌いな分、愛してあげますから」


 私は自分の血を啜り、強引に彼の唇を奪い流し来む。悪魔の血の盟約のような行為。


「んぐ」


「んん…………ぷはぁ……」


 放心していた彼は目覚めない。それを機と見た私は悪女となる。


「あなたは婬魔。彼らは私が買い取った冒険者。誰にも話さない。私も話さない。しかし!!」


 彼の身体が強ばり、震えている。どんな過去か何となくわかっている。私と同じ、嫌われものなら。


「それは、あなた次第…………さぁ~『私に愛している』と言いなさい」


「…………」 


「言いなさい」


「愛してる」


「ハハハ、あなたの全てを私に捧げて………認めてあげるから。自信がつくまで愛してあげる」


「…………」


 彼の頬を自分の血を塗る。手に入れた物に印をつけりように。私は念願の彼を手に入れた。


 精神的に弱っている所を付け込んで。






 仮面を剥いだ次の日。都市を逃げるように私たちは後にした。ワンちゃんと言うドレイクに乗りながら北東の都市を目指す。手綱をトキヤが引きながら私に話をふってくれた、舗装された道は歩きやすく会話する余裕がある。


「ネフィア、あれで良かったのか?」


「ん?」


「最後は絶望し心を閉ざしたようだが………」


「あ~あれ。あのままじゃぁ~自殺するから一瞬で悪夢を見せたんだよ」


「はい!?」


 トキヤが驚いた声をあげて振り向く。


「婬魔の力は私の方が上だったね。トキヤの愛が私と言う婬魔を強くするんだよ。きっと」


「い、いや………悪夢って」


「婬魔同士の戦いは悪夢の押し付け合いらしいね。私もあの一瞬で幻覚見たよ。トキヤが死ぬ夢を」


 私は返しに彼のトラウマを思い出させた。だからあそこまで取り乱した。


「お、おう………」


「でも。夢ってわかってるんだし、気にしない場合関係ないよね。でも、彼は心が弱かった。だから、私の悪夢に勝てなかったんだよ」


「何を見せたんだよ………」


「自殺しても生きてる夢。そして、死んだ自分が自殺したことをしょせん婬魔って馬鹿にされ続ける夢」


「ちょっと。酷くないか?」


「女性の夢を踏みにじってきた人なので大丈夫。それに死ななければ馬鹿にされないし自分に自信がつくまでヨウコ嬢が面倒見るよ。ヨウコ嬢なら大丈夫」


「…………最後、狂気を見たぞ」


「血を飲ませたりしたね。トキヤも飲んでるから大丈夫」


「????」


「苺ジャム……美味しかった?」


「あ、あああ!? お、おまえ………」


 にやっと笑う。騙せたらしい。


「嘘でした~」


「……………馬から落とすぞ」


「へへへ~」


「にしても、ヨウコ嬢にあんな一面が………」


「さすが九尾。私と似た種族だね」


「似てる?」


「好きな人のために悪女になれること」


「…………おまえ、悪女になれるの?」


「ええ、この世で決着つけないといけない人たちを思い出しましたから。演技して色々とね」


「んんん?? 誰だ?」


「秘密」


 私はにっこり微笑んだ。私はあの帝国の姫様と決着つけなくちゃいけない。私が一番だと思い知らせないといけない。


「そっか、女は怖いな」


「女は怖いよぉ~」


「おまえはかわいいだけで怖くないな」


「…………それもどうだろ?」


「はいはい、かわいいかわいい」


「あ、あ、あ………そんなに言わないで………照れちゃう」


「今日は照れるんだな」


「今日はそんな日なのです!!」


「本当に怪人が割って入ることは無理そうだな」


「無理ですよ。大好きですから」


 他愛ない話をしながら、次の都市へ向かうのだった。次の都市は婬魔が多くいる都市へ。彼、エリックが絶望した理由の元へ向かう。

 




 































































 





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